EVOJAPAN2024月華二幕配信関係のお話

EVOJAPAN2024で月華二幕の運営(配信担当)をしたお話。


はじめに

こちらが当日の配信用URL。主にここに至るまでの準備などなどを書いていこうと思う。


開催決定後

 去年同様、開催が決定してから配信に関して何を準備したかというと、去年までやっていたので放送に関する機材は全て持っていたので特に変更は無し…ということもなく、使えるようになった機材もまた増えたのでそこそこ手間をかけた設営になったように思う。
 あまり居ないと思うが、大会運営をしたいと思う人で参考になるかはわからないがどういう機材が居るかどうかは去年のnoteに詳細を記載しているのでこちらを見た方が早いと思う
https://note.com/aaru_hokutomaru/n/n96daf28bf19c

 ざっくりと用意した物は
配信用PC
キャプチャーボード
マイク2本(実況・解説の二人分)+マイク1本(選手呼び出し用)
オーディオインターフェース
スピーカー
変換機・分波器など
カメラ3台(1P側・2P側・実況席)
スイッチャー

 時間が限られる中、一人で設営できる範囲も限界があるので、一応運営の面子にも配置や配線の概略図を作成して共有。どこまで役に立つかわからないが、事前に作成する数時間が当日10分の短縮にでも繋がればマシ、と思ってイベント毎に作成しているもの。あとは自分に万が一(体調不良や仕事ハメ)が発生していけなかった場合、配信の設営図と機材をスーツケース1~2個にまとめて渡せば最低限はやって貰えるだろうという狙いもある。仕事の際も同様だが自分が居ないとどうしようもない、という事態は避けないとならないので、情報や知識の共有は本当に大事。こういった複合大会では各々が運営でもありプレイヤーでもあるので、属人化の解消については常に考えていかなければならない。
 大会の回し方に関しては去年ある程度やって貰ったので大丈夫だろうと思っていたのでそこは軽く確認する程度に留めた。ただ今回は『去年やったから大丈夫』という自負があるからか、運営同士の話し合いや認識の擦り合わせが少なかったように思える。自分の大会ではないし、出しゃばる立場でもないのでいいか、と思って任せてみたがもうちょっと踏み込んだ方が良かったものかと未だにこの辺は悩む塩梅。特に大会開始あたりと表彰~商品授与は去年もgdったので、大丈夫か一度運営面子に声はかけてみたが『前日に打ち合わせするから大丈夫』と言っていた…が、その結果も特にこちらまで共有がなされておらず。結果、少しばかり手間取っていた(結局自分が実況解説頼めそうな人に声かけてしまう始末)のでこれは自分的反省点。

配線概略図。

音響周り

 別項目で記載するくらいEVOJAPAN会場において音響は大事。肉声だけだと少し離れるだけで声は届かないし、メガホンや拡声器もほぼ役に立たないのでスピーカーはほぼ必須に思う。特に今回メーカー側のブースの音がデカくてかき消されてしまう状況だったので、スピーカー4台全て持ってきたのは正解だった、無いよりマシ。実況解説用のマイク2本をオーディオインターフェースに接続して配信に載せる、オーディオインターフェースから外部スピーカーに出力して、外部スピーカーにも更にマイク1本を接続。配信に載せるマイク2本と配信に載せない現地呼び出し用のマイク1本の3台体制で実施した。

月華大会用で使用したスピーカー。本体に直接マイク1本繋げて選手呼び出し用も兼任。前回の体育館のイベントでも活躍した立役者。

 次にデモンブライドとカオスブレイカーの方にも頼まれていたので、手持ちの予備で持っているオーディオインターフェース(STEINBERG UR22C)、マイク(オーディオテクニカAT2020・AT-X11)、スピーカー(ALESIS TRANSACTIVE mobile ポータブルPA)を貸し出した。スピーカーは選手の呼び出しに使用して貰い役に立った…?かもしれない。正直、二日目に関しては他運営の機材を見る余裕もまったく無かったので、欲を言うならもう一度別視点でEVOJAPANを体験したいくらい。タイムシフトを確認する限り、デモブラの配信担当の新井さんが上手い事やってくれたようで、音関係はかなり良い具合に録れているように聞こえる、ベリークリア。

デモブラ・カオブレで使って貰ったスピーカー。大分古いがまだ使える

RB2で使ってもらったアンプとマイクとスピーカー。スピーカーは去年月華二幕ブースで使った物を使用。RB2は筐体周り含めて音トラブルがあったのでもうちょっと時間が有れば…毎回思うが、イベントの際は自分が最低でも3人は欲しい。影分身を覚えるしかない。


マイクからアンプに繋ぎ、そこから二股に分けてスピーカーと配信PCへ繋ぐ方式

 餓狼MOWに貸した呼び出し用のスピーカーMM-SPAMP4。多分呼び出し用に何も考えてないだろうな、と読んで勝手に持って行って、勝手に貸し付けて、勝手に大会開始の呼び出しも手伝った。THE・お節介☆

SANWAのMM-SPAMP4。出力20Wで単3電池6本でも駆動可能。

EVOJ音響周りについて思うことだが、呼び出しは叫んで頑張るとして、実況解説がまったく周りに聞こえない状況でやっているサイドが殆ど。自分のように配信以外に実況解説も現地のプレイヤーに聞いて貰って筐体付近で盛り上がって欲しい、と思うのはもしかしてマイノリティなのか?と思ってしまう。スピーカーの準備が面倒なのはわかるが、小型のスピーカーでもあるとないとでは大違いだと思う。

去年との相違点

去年のタイムシフトはこちら
https://www.youtube.com/live/cLgiZx1pNUM?si=EsCmxx9hN_N2Mc3t

・相違点1
配信レイアウトを変えた。
 去年のタイムシフトを見てわかるとおり、去年はゲーム画面にロゴとカメラを程ほどに良い感じに並べただけの配信画面。シーンチェンジのトランジションも30分くらいで適当に作ったもの(その割に見返してみたら割と良く出来てたので自画自賛しておく
今年はDiscordでお世話になっているていあんさんに事前にお願いして月華二幕に寄せた配信画面とトランジションを用意して貰えた。

泣く泣く使わなかったVer。カメラ部分がキャラセレに寄せてあってこちらも採用したかった…

・相違点2
ウェブカメラ2台⇒ビデオカメラ3台に変更
 画質向上と細かい操作に対応する為。画質に関しては実際会場に行ったらライトの照り返しが画面に影響を及ぼしてしまう関係でパーティションで区切らざるをえない状態で、暗かったのでイマイチ。ウェブカメラはズームイン・アウトも出来ないのでビデオの方が良いだろうと思ったが、ほぼ固定カメラとして使うので設営の手間の割に効果が薄かった。最後の主催挨拶のタイミングでケーブルが抜けてしまうトラブルがあったり、大会開始時間になったら録画ボタン押して、と指示していたのに忘れられていたので手間がかかっただけのように感じた。カメラを設置する理由としては、スコアボード(大会などでよくあるプレイヤーネームを上部に表示する仕組み)を使わなくても誰がやっているかわかるから。プレイヤーネームの表示をする場合は専任で一人確実にパソコン前に座っていることになるので、正直こういった複合大会でやる場合は結構厳しいと思う。他の大会出ながらだと尚更。終日のイベントで大会時間だけでも4~6時間パソコンの前に座って名前だけ入れる人、楽しめますか?というお話。そういった理由で自分の担当する配信では採用しない。あとから動画にする場合、名前に関しては後付けできる上に、配信画面に間違えた名前表示をしてしまった場合は取り返しがつかないから、というのも有る。見る側としては、専任でやってくれる人がいるなら勿論入れた方が良い。

実況解説席のモニタを小さい物にして、その上からビデオカメラで抜く構図。1P側と2P側もビデオカメラを設置して誰が座っているかわかることでスコアボードでの名前入力をカットする仕組み。

・相違点3
 大会が2セット体制になった(野試合含めて、合計3セットに増えた)
今回はA番台をメイン配信、B番台を録画台にした。2セットに増えて良かったね、という単純な話ではなく配信に関して大変なのはここから。主催の要望でB番台も実況解説席で見て場合によっては切り替えられるようにしたい、とのことで一応準備だけしておいた。結果、今回は筐体にリセットボタンを付けて貰ったお陰(+自分が別のトーナメントでちょくちょくいなくなった)で、ほぼB番台に切り替えることなく進行出来た。配線は苦労したが、A番台が試合していないときにシーン切り替えしなくてもメイン配信画面でB番台の試合が観戦できたのでまぁまぁ良かったのかな?と思う。配線に関しては本当に直前までどうするかと、現場合わせしないといけない部分があるので出たとこ勝負。文字で書いても訳わからないと思うがざっくり説明すると

A番台:筐体からコンポジオスで出力を出して貰う⇒コンポジメスで受けて二股に分岐
⇒コンポジキャプチャ(GV-USB2)で配信PCへ⇒配信PCからレンタルモニタ(観戦用)
⇒HDMI変換・分波して実況解説席用モニタへ

B番台:コンポジオス出力からHDMI変換⇒キャプチャ(AVerMedia AVT-C875)で単独録画⇒パススルー出力で実況解説席用モニタへ

という体制にした。画質や音質は筐体出力の段階の話なので、タイムシフト見て「画質・音質悪いな」と思っても私のせいではありません(自己弁護
画面右下にリアルタイムの時間と大会開始前まで大会開始時間を表示するようにしたのも去年と差別化したポイント。

実際のタイムシフト映像。左下でも試合状況が観戦できるので幕間も飽きない…ハズ

他のサイドトーナメント

 ここからは少し余談。月華の運営をしながら月華・MOW・RB2のトーナメントも参加。運営に専念するなら他の大会は出ない方が楽だが、結果として他のトーナメント運営も月華には参加して貰えたし、逆もまた然り。出られるかどうか別として、運営目線としてはエントリーが一人増えるだけでも嬉しいので、こういった大会の時は無理してでもガンガンエントリーした方が良いかと思う。
 初日午後は割とメインの合間に時間が有ったので、まはふらい先生のマネーアイドルエクスチェンジャーの運営補助。生まれて初めてパズルゲームの実況やったが難しすぎる!展開がとにかく早い。

月華で使う予定のスピーカーを持ってきて使ったり、不調だったUSBハブを貸したり。それなりに役立てたのかな?とは思う。あの規模の大会をワンオペでやるのはアルカナのパラセを初見クリア狙うくらいの難易度だと思うので、事前にもっと前ステして相談乗っておけば良かったなぁと思う部分。大変なのにサイドの方々は本当によく運営やっているよなーと思う。

金額的なお話

サイドは基本料金だけでも3万円+α。それに加えて各自優勝賞品やメダル、トロフィーなどの用意。消耗品や交通費(運送費)などなど。少なくとも4~5万程度の身銭は切っている。それにもかかわらず参加費も取れないのが毎回もどかしく思う部分。参加するプレイヤー目線で言えば「大会やってくれてありがとう!」という感じなので、正直参加費払いたいくらいの気持ち。主催側は開催前から精神すり減らして準備して、当日も喉を酷使しながら大会進行して肉体的にも精神的にも金銭的にもマイナス。え、マゾなの?と思えるくらいの状況。もし来年あるならせめて参加費についてはなんとかして上げて欲しい。『今回から有料のイベントになったから~』とよくSNSで散見されたが、サイドに関しては元々有料 とここは声を大にして言っておきたい。

今回の個人的な出費としては
・名札80枚分
・名札印刷用紙+インク
・実況解説用の水
・水を冷やす用の保冷剤とクーラーバッグ
・配線用変換端子やケーブル
・タブレットスタンド
・予備のダイナミックマイク
・会場駐車場代二日分

と、こんな感じ。機材的な出費はほぼ無しでもそれなりに買い足しが必要だったなーという印象。機材から揃えるとなると…(絶句)。お金払ってイベントやるのはやはりMなのでは?帰宅後に機材を仕舞いながらスプリッター端子部分が壊れているのを見つけたり、マウスの収納ケースが無くなっていたり、ケーブル足りなかったりとイベント後特有の喪失感もありつつ、無事に終わって良かったという感情の方が大きい。

実況解説してくれた人用のお水。…サービス過剰では??
自分が担当した配信周り。

中央下の配信PCと右側がチャロンジ入力用ノートPC、上のタブレットで実際の配信画面と音とコメントチェック。左側にミキサで音量調整。実況解説席用にもタブレットでトーナメント表を閲覧できる準備。指示出しもしながら当日タスクが200%くらいあって正直パンクしてた、無理ゲー。ゴープロ持って行って非配信台も直撮りしようと思っていたのに設置するのも失念するくらいのレベル。折角筐体設置用の三脚も新しく買ったのに…無念。


あとがき

総じて、大会が何事もなく無事に終わって良かった!これに尽きる。二日目に関しては相当無理していたのでゲームしている途中に画面が霞んで見えにくくなったり、帰り道で幻聴に悩まされたりという状態だったが、終わってみると全て良い思ひ出に。あれだけ大変な思いをしてもまた来年あるならやりたいとすぐ思えるあたり、本当に救えない性格しているなと我ながら思う。なんでわざわざnoteにこんな面倒な記録を残しているかというと、運営のノウハウやどうやってサイドトーナメントを実施したかという記録を残している人が少ないから。記憶が新しい内にもっと色んな人が記録にも残してくれますように、という祈りも込めてまずは自分で書いてみた次第。


最後の記念写真。超楽しかった!


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