ゲーム•オブ•スローンズ シーズン3EP3「処罰の道」 行間メモ

2回目に見て気になったところをメモしていきます

(ブリンデン、エドミュアから弓を奪うと、旗のはためきを見て風を読み火矢を放つ。ブリンデンは矢の行方を最後まで確認することなく、エドミュアに弓を渡す。火矢はホスターの亡骸が乗った船に命中する)
・この場面で最初から最後まで一言も発しない無骨さと、きちんと旗を見て風を読む堅実さがよく現れている。セリフに頼らず仕草でブリンデンという人物の性格を印象づけた良いシーン。

ジェイミー「戦えば殺される 分かるか? 狙いは俺なんだ 奴らの好きにさせろ」
・ボルトン家に捕えられたジェイミーとブライエニー。これまではブライエニーがジェイミーを捕らえている形だったので明らかな敵対関係だったが、どちらも囚われの身になったことで関係がわずかに和らいでいるように見える。少なくともジェイミーのこのセリフは他人に向けたものではない。のちに親密な関係になることを思うと、ここが距離が近づき始めた最初の場面に見える。

シオンへの追手「落とし子が生意気な」
・ヤーラの配下と偽り、拷問されるシオンを解放したラムジー。シオンは追手に捕えられるが、その追手たちをラムジーが全員殺す。追手はラムジーの出自を知っているということはボルトン家配下の人物だろう。遊び半分で安い傭兵でも雇って殺したか、それとも配下の不穏分子をこの際に排除したか…ラムジーがボルトンの落とし子だと分かって見ると、彼の残虐性が際立つ場面。

ジェイミー「セルウィン公に娘を返せばサファイアをもらえる」
・ボルトン家の配下に犯されそうになるブライエニーを助けるジェイミー

ロック「親父はお前を返せば黄金を?」
ジェイミー「使いきれないぐらいな 息子もその息子も不自由しない 土地も称号も思いのままだぞ 北はこの戦に勝てない 賢いお前なら分かるだろ 黄金を取れ」
・ブライエニーを助けたのは、この話に持っていくための流れを作りたかったからかもしれない

ロック「誰よりも賢いつもりだろう 皆がひざまずいて靴をなめるとでも?」
ロック「あるのは親父の威光だけ 親父は今いない よく覚えとけ これで忘れまい」(ロック、ジェイミーの右手を切り落とす)
・一見、ジェイミーの高慢な態度が災いしてバチが当たったようにも見えるが、考えれば考えるほどただロックが異常なだけとしか思えない
・ロックの行動の基準が分からない。基本的に人間は自分や家族が生きるために金や立場を大切にするものだ。だから金が欲しいならジェイミーの言葉に従うはずだし、スターク家の下につくボルトン家としての立場を考えるならジェイミーを傷つけないはずだ(サンサと人質交換することを考えると人質としての価値を落とすのはまずい、実際ロックがルースボルトンにジェイミーを引き渡したとき、ルースは不満そうだった)。にもかかわらずロックはジェイミーの手を切り落としていて、明らかに金と立場のどちらも重視していない。特筆すべき異常さだと思う。しかも、ジェイミーの言葉にかっとなって反射的にジェイミーを傷つけたわけでもない。わりあい冷静にジェイミーの手を切り落としている。
・考えられるとしたら、「①手を切り落としたかった」「②手を切り落とすことを大して重要なことだと思っていなかった」。拷問が慣習になっているボルトン家ならどちらもあり得る。
・そう思うと、ボルトン家は今まで北部の僻地にいて、権力争いの相手がいなかったらから生き残ってきただけなのだろう。どう考えても敵を増やすような体質を抱えている中で、大陸全土を巻き込むような戦いに参戦したら、絶対に自分より力を持った相手に潰される。滅ぶべくして滅んだ家だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?