【受験記】AWS SAPに合格するまで【AWS系最難資格?】

こんにちは、aaronです
先日、AWS Solution Architect Professional(AWS SAP)に合格してきました
その経験をシェアします


TL;DR

  • AWS SAPに合格しました

  • 勉強期間は2023年11月~2024年3月。勉強時間は200時間くらい?

  • 3回受けて3回目で受かりました苦笑。

AWS SAPどんな資格?

  • AWSのベンダー資格でSolution Architect系列のプロフェッショナル資格だよ

    • Solution ArchitectはAWSの様々なサービスを組み合わせてシステムを設計する…みたいな意味だよ

  • しばしばAWSのベンダー資格の中で最難関と呼ばれているよ

筆者のスペック

  • メーカ~ITの合間系のアラサー研究職

  • 本来は機械学習や画像処理が専門だけど最近はアーキテクトな仕事が多い

  • 受験前の時点でこんな資格を持っていた

    • AWS Solution Architect Associate (SAA)

    • Google Cloud Professional Cloud Architect (PCA)

受験しての感想

なにこれ…SAPムズッ…それに尽きますね…笑
今回、ようやく受かったけれども絶対に落ちたと思っていたので、あまり実感はないです

勉強する内容

AWS SAPは公式的には次の四つを問う試験です:

  • 複雑な組織に対応する設計

    • 大企業同士が合併した…とか、新入社員のアカウントにどうやって権限を与えると手間が少ないか…とか

  • 新しいソリューションのための設計

    • どうやって構成管理しますか…とか、CI/CDの構築とか

  • 既存ソリューションの継続的な改善

    • 災害対応とか、デプロイ戦略とか

  • ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速 

    • オンプレのデータベースをAWSに移行するには…とか、仮想マシンにデプロイされているシステムをLambdaやECSに移行しよう…とか

個人の雑感としては次を問う試験、という感じでしょうか:

  • クラウドでのシステムのデザインパターン

  • AWSの種々のサービスの理解

こう書いてしまうと、「SAPもSAAと同じじゃねえか!!」となるのですが、SAPのほうがはるかに難しいです。その理由が
 1. 問われるサービスの数がはるかに多い
 2. 問題で問われている要件を正確に押さえる必要がある
 3. 各サービスが適用できるケース・適用できないケースを押さえなければならない
です。

1. については言わずもがなのような気がするので省略します

2. はよくいう「SAPの問題文長すぎ!!」ってやつです。
パッと見の時点でわかるSAAとSAPの違いですね…笑
「これを満たしてください!!」って項目が列挙されて、それを一つ一つ抑える設計案をポチポチチェックをつける感じです
ある程度要件が整理されたうえで列挙されるので、「この要件はこの設計で…」と対応付けていく感じで答えるか、「この要件はこのサービスを使いながら、こういう設定をして…」と組み合わせを考えて答える感じになります

3. は「AWS LambdaとAWS ECSはどういう使い分けをするんだろー?」とか「AWS Systems ManagerとSystems Manager ParameterStoreはどう使い分けるんだろー?」みたいなやつです。
これらであればSAAでも聞かれる気がしますが、SAPで問われる問題のレベル感も結構違いました

勉強の履歴とスコア

ここまで結果論&抽象論だったので、もう少し具体的な話をします。

Aaronの勉強とスコアの変遷です:
 1回目受験 (2023/12: 731/1000): CloudTechのみ
 2回目受験 (2024/2  : 723/1000): CloudTechのみ
 3回目受験 (2024/4  : 764/1000): CloudLicenseとCloudTechを併用

1回目受験では申込時に言語設定を間違えて英語で受けることになったので皆さんも注意してください笑

教材

CloudTechはこちらです

CloudLicenseはこちらです

並行して勉強していたIPAの高度資格(情報処理安全確保支援士)の勉強も役立った気がします

勉強の仕方

■ひたすら問題を解く
問題を解いたうえでわからないところを調べる・復習する・解きなおすスタイルで勉強しました

■クラウドのデザインパターン
こちらは問題を解きながら間違えた問題について、システムアーキテクチャを図解していました
CloudTechさんだと解答解説が最初から図解されているのですが、自分でも書き出すとより理解が深まります

■種々のサービスの理解
問題を解きながら、知らないサービスが出てきたら公式ドキュメントを読む感じで進めました

■ハンズオン
ピンとこないサービスは無料の範囲で使ってみたりしていました。
ただ、SAAの時ほどはあまりハンズオン的な勉強はしていないです。

役に立ったか

効果は有限…ではあるものの、業務でも役に立っています

Aaronはもともと画像処理などの研究を生業にしていたのに、諸事情で急にシステムアーキテクチャの設計・構築に変化しました
加えて、学生時代から今に至るまで、使っていたインフラはオンプレばかりだったので、いまいちクラウドネイティブなシステム開発にピンと来ないことが多かったです。

ですが、SAP二回目受験のころにはかなりクラウドインフラの理解も深まり、周囲の経験者ともちゃんとした議論ができるようになりました。

SAPの資格よりも勉強をしたことによる成果だと思いますが、業務に役立ったといってよいと思います。

AWSはじめ、クラウドサービスの理解が(少し)わかりようになった

ベンダー資格を取得とする最大のメリットは「サービスを広く浅く理解できる」ではないでしょうか

クラウドサービスを勉強し始めた時の最初の理解の壁は「なんで、こんなにサービスがたくさんあるの????」なのではないかと

資格取得するために網羅的な勉強をしたことで、各サービスがどのような目的で・どのようなユースケースを想定してリリースされているのかが何となくわかるようになりました。
SAAを取った時点である程度そうなるといえばそうなのですが、SAPまで取ると各サービスの使いどころにもう少し自信が付きます。

意外と実務で使うだけだと「狭い範囲で深い知識を手に入れる」になりやすいと実感しています
ある程度アーキテクト的な仕事をするのだと、広い知識を持っていることがある程度望ましいであろうと
SAPでの勉強はそれらを(ある程度)身に付けるのには効果的なような気がします

どのようなアーキテクチャにすると効果的かが(少し)わかるようになった

SAPではSAAと比べても、AWSの各サービスと要件を照らし合わせて、どのサービスをどのように組み合わせるべきかをひたすら考察させられます。

この要件との照らし合わせ100本ノックが問題集の勉強であったりするわけです

結論として、この経験もシステムアーキテクチャの上流設計を考える上ですごく役立っています。

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