見出し画像

書きたいだけ書くnote日記 2022/05/15

「缶詰め」は素敵な響き、現役中二病、午後沈没、など。

2022/05/15 初めて逃げたい

 演奏会も終わって、私以外の家族は特に予定もなく自然に任せて起きると言う。私は、原稿。全身火だるまの状況。こんなに書けないこともない。初めて、原稿から逃げたくなったの。

 子供の頃、実母の蔵書を勝手に読むのが楽しみだった。その中でも一際、好きだったのが、「缶詰め」の話。保存食料の話ではなく、作家が書けなくて、書くためにお籠りするあれ。
 開高健さんとか、私から見て雲の上にいるような格調高い文を書く人が書けない書けないとエッセイで呻吟しているのがものすごく格好良かったし、缶詰め中の食の話は最高。池波正太郎さんは〆切を絶対に守る方だったようだけど、執筆のために籠もる山の上ホテルの天ぷらとか、いつか行こうと思ったもの。後年私が短歌の賞をいただいて、授賞式会場が山の上ホテルだったと知った時は偶然の出会いに打ち震えたもの。
 私はそんな缶詰めが必要な作家たちほどのタイトなスケジュールもない気楽な身分だけど、その私がこの有様なのはちょっとまずいな、と思う。

 火だるま状況をなんとかしようと少し早起きすると、見透かしたように息子2からワッツアップが入る。なんでもおでこが痛いとのこと。彼は定期的に色んなことにさいなまれる厨二病の現役中二なので、もうしっかり、がっぷり四つで相手する。傾聴の姿勢で臨む。

厨二病/中二病

 改めて調べると、見知った言葉も発見がある。自己顕示欲と劣等感を交錯とか、うまいこと言うと思う。

 遅く起きてきた息子1と卵焼き大会。味を変えてそれぞれ作り、味見し合う。息子は上手になった。技術というよりアクシデントにパニクらない、というところで大きく進化している。今回も油の馴染ませが悪く焦げ付きそうになったもののうまくカバーしてあった。

 原稿が1つ出来ないせいで、家の中のことでやりたいことがずっと足止めになっていて、なかなか穏やかならざる心地。それでも目鼻は見えたので、後はやりさえすれば終わるのに、午後は腹痛で沈没。ただ物語を読んで過ごす。

 晩飯、シンガポールチキンライス。生の鶏もも肉を米と一緒に調味料を入れて炊き込んだもの。こういう放っとけば勝手に美味しくなるものを増やしたいもの。

 夜、『関ジャム』でAikoの特集。こういうのはだいたいお好きな人の称賛ありきの褒め褒め大会だけれど、私が常々Aikoの楽曲に感じていることはどうなのか、確認したくて視聴。結局、私が良いと思うところはちゃんと多くの人に認識されていた。その他意識しない色々を掘り起こされる。この番組は勝手に結論付けず、ある程度投げっぱなしなのが良い。
 そういえば楽団関係の知人にAikoだけは許せないという人がいたことを思い出す。

 1日、なんだか肌寒かった。布団を、もう仕舞おうと思っていた1段階温かいものに変えたらちょうどよかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?