マガジンのカバー画像

短歌「読んで」みた

25
短歌の鑑賞と、そこから得られたインスピレーションによるミニエッセイ。週一回、週の後半に更新。
運営しているクリエイター

#歌評

短歌「読んで」みた 2021/10/10 No.18

人が逃れられない、「暮らし」。 人の数だけある暮らしを自分はどう営んでいくのか。正しい答…

7

短歌「読んで」みた 2021/09/19 No.15

海港のごとくあるべし高校生千五百名のカウンセラーわれは  伊藤一彦『伊藤一彦自選歌集-宮…

7

短歌「読んで」みた 2021/08/24 No.12

すまいらげん 決して滋養強壮に効くくすりではない smile again  笹井宏之 『ひとさらい』…

8

短歌「読んで」みた 2021/08/07 No.11

身動きもならずつどひしよこはまのはとばの友は我等を送る  金栗四三 手記『㐧七回オリンピ…

8

短歌「読んで」みた 2021/07/31 No.10

平泳ぎ競ふあたまが描きゆくサインカーブとコサインカーブ  光森裕樹 『鈴を産むひばり』(…

2

短歌「読んで」みた 2021/07/18 No.9

魔女ならばまだまだ若い  白菜のスープをぐつぐつ煮こむ真夜中  林あまり 『ベッドサイド』…

5

短歌「読んで」みた 2021/07/11 No.8

道端の野バラをつみてわが部屋に生けて眺むるここちよきかな 金栗 四三 『走れ25万キロ マラソンの父 金栗四三伝 復刻版』(熊本日日新聞社 長谷川孝道 著 2013年)  金栗四三。一昨年のNHKの大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で主役の一人となった、明治生まれの陸上選手、というぐらいはどなたもご存知だろう。あのドラマのすごいところは一面だけを取り上げず、なるべく描く時代のその人を余すこと無く伝えようとしたことである。 金栗は学生時代から短歌に親しんだ人だった。