「ママに話せないなら誰でもいいんだよ、話せるなって人に話してごらん」と言われた瞬間の絶望感が今でも鮮明に残っている。

「先生って可愛い顔してやることが男前だよね」
職場の先輩に言われた。

長女
A型
保育士
母が厳しくクソ真面目な幼少期

強くならなきゃいけなかった。
強くなきゃ生きていけなかった。
母に言えず友だちにも言えず
毎晩のように布団の中で泣いていた。
大人になってあれって自傷行為だったなって気づいたことも無意識にしていた。
本当は苦しかったし頼りたかったけど
甘え方がわからず自分を隠し続けて大人になった。

だからだろうか、馬鹿な人が苦手だ。
頭脳的な意味でも社会的な意味でも。
特に女の子だと尚更許せない。
一人でやってみろよと言いたくなる。
羨ましくもあるのだ。
そうやって馬鹿になってもなんでも大抵許される環境に。
私はこの生き方しかわからない。

大好きな彼氏ができた19歳の時。
大好きで大好きで仕方なくて結局
「重い」
「お前は親のせいにしてるけど結局は自分だよ」
「寺がいいみたいだよ、性格直すのって」
と言われて振られた。
寺がいいって話は今では自分のスベらない話になっているけど
当時はそうとう精神がやられた。
大好きな人に自分を全否定されたと思った。
結局甘え方がわからなくて、重いと言われてしまう。
生き方のせいにしてきたけど、それってそうでないみたい。
親のせいに出来なくなったら尚更自分が嫌いになった、死にたかった。

そんな時期も乗り越えたら強くなれたというか、自分なりの頑張りがこの姿だった。
「隙がない」
「しっかりしてるから一人でも大丈夫そう」
悪口でしかない言葉たちを
よりによって好きな人に言われるんだから
また自分を強く持たなきゃと気を張って生きていくこととなる。

一人暮らし7年目。
実家は近いけど自立しなきゃと家を出た。
ニートの時期もあった。
金銭的につらくてスナックで働いたこともあった。日雇いバイトで怒鳴られたこともあった。
家のこともなんでも出来るよ。
料理もなんでも出来るよ。

なりたくてこうなったんじゃない。
ならなきゃいけなかったの。
生きるには仕方なかった。

台風が過ぎ去った。
水と食料を用意してお風呂に水溜めて情報収集して。
怖かったよ、あの速報もあの風の音も。でもまた乗り越えてしまった。
誰にも頼ることなく。
寂しかったとも嘆けずに。

強くなった先に待っているものは
一人でいることに慣れることじゃなくて
誰に寄り添える人生であってほしいと
思っているんだけど、それすら隠れてる?

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