FF16の感想など

FF16をクリアしたので感想を
解釈の違いや間違って認識している部分がある可能性もありますのでご注意ください。
考察では無く個人的な感想と良かった点、気になった点を羅列するだけの自己満足ですので悪しからず
ネタバレを含みますのでご注意ください。
 






はじめに

https://news.denfaminicogamer.jp/interview/230522w
前廣氏:そうですね。そこはゲーム全体で意識したところです。
クライヴの感情はプレイヤーの感情であり、プレイヤーの感情がクライヴの感情になるよう書いたつもりです。

髙井氏:そこはかなり成功していると思います。何度も通しプレイをしていますが、スタッフたちの努力が結集された結果、僕はクライヴに違和感を持たなくて済みました。
 
これを読んで君はクライヴになれたか?と問われた気がした。

これは期待するしかないだろ!!と思っていた。

発売前から放送も見たし、最近のスクエニは期待に応えられていないといった発言もあり、期待値は凄く高かった。体験版もプレイして自分の中で物凄くハードルが上がっていた。
その結果正直に言うと気になることの方が多過ぎる出来栄えだった。

全ては書ききれないので抜粋して以下に羅列していく。

リヴァイアサンって何だったのか・・・
回収しないなら無駄な伏線やめようよ・・・と思った。

走るのが遅いのに拠点内ワープがなくて不便
植物園のクエスト受ける→入り口付近に戻りたいので拠点へファストトラベルするレベルで面倒だった。
また、これを顕著に感じる部分としてメイン、サブ含めて○○に話を聞きに行くといった、たらい回しがあまりにも多過ぎるのが問題だったと思う。

5大国と言ってワクワクさせてきた割には村単位で話が進み、都市観光のようなことは出来ない。ここはFF15の方が良かった。
更に宿屋や酒場、ムービー中では宿泊している描写があるのに
一切泊まれないのが気になった。
個人的にゲームの色々な町で宿屋に宿泊してその町の特徴を感じたいタイプなので出来なくて残念だった。
回復するのに拠点に帰るか、ポーションを使うかしか選択肢が無く
ポーションで回復してポーションを買いに行くなら宿屋に泊まって回復出来てもよくないですか?と思った。
 
サブクエで指定された物を取ってくる→それしか選びようがないのにわざわざ決定ボタンで選択させて懐から出して渡す無駄モーションが単純にテンポが悪かった。
 
チョコボに乗る時は右スティック押し込みで呼ぶ→×ボタンで乗る二度手間さらにR2を押さないとダッシュしないのが不便だった。

発売前のコメントで気になった部分

すっきりとしたエンディング→すっきりしたエンディングでは無かった。
QTEは序盤だけ→中盤、終盤もしつこくQTEだった。
暗いのは一部→明らかに全体的に暗いと感じた。
ミニマップは没入感が落ちる→あった方がよかった。最悪コンパスだけでも
2週目が面白い→真エンドや裏ボス特になし、敵の配置換えと敵を固くしてQTEのボタン表示を消すだけだった。

細かい所を言えばキリがないがこれらの要素が重なり自分の期待値ハードルの高さ故に非常に気になる部分が多かった。
そこからはもう手放しで最高とは思えず、なにこれ・・・という要素が目立つようになってしまった。

しかし、個人的にはFF15よりも楽しめたしアクションに関してもデビルメイクライのようなコンボがあり面白いと思った。
コンボをしても良い、しなくても問題ないという作り方は素晴らしいと思った。

召喚獣をメインに据えることで迫力のあるバトルでワクワク感を味わえた。
作中ではドミナント同士で戦闘する場合、召喚獣に変身して戦っているムービーが流れ、こいつらといつか戦えるのかと胸を躍らせた。

しかし、召喚獣バトルがあまりにもしつこいのが玉に瑕だった。
ドミナント同士の戦闘になるとまずは人間の状態で殴り合う。
その後召喚獣バトルに発展する。
そこで終われば気持ち良いのだが、何故か同じ召喚獣に何度も場所を変えて戦わされる。(オーディン戦は長さも戦闘の質も最高だった。)
召喚獣バトルがあっけなく終わってしまうことを懸念したのかもしれないが召喚獣同士で戦っているのにイフリートは3回程敵を倒さないとならないのに対してイフリートの体力ゲージは1本しかなく、それがなくなればあっけなくゲームオーバーになる。
最弱の召喚獣で全ての召喚獣を統べるといったコンセプトの作品であれば納得出来るが、ここまで性能差があるのですか?と疑問に思った。
キングダムハーツの様に初めからボスの体力が3本ありますといった表示にしてくれている等があれば個人的には許容出来たと思う。

・バトルシステムについて

今作では中ボス等の相手にはウィルゲージがあり、ゲージを半分まで削ると少しの時間敵が怯む。その後に再度ウィルゲージを削りきる事でテイクダウン状態となり殴り放題となる。
アクションゲームをやった事がある人ならわかると思うがこういった作品には大きく分けて2つの技があり、隙が少なくダメージも低い相手のウィルゲージを削るのに有効な技、隙が大きいがダメージも大きい技だ。
隙の少ない技でテイクダウンを取り大技を叩き込むといった流れである。

もちろんFF16にも上記の技が用意されており、更にリミットブレイクという一定時間ゲージを消費して火力やスピードを上げて攻撃できる必殺技も用意されている。
これらが組み合わさった時は凄く気持ちの良いものだった。
しかし、ボス戦では相手の体力に応じてムービーやQTEが頻繁に差し込まれる。
そうなると強制的にテイクダウンが無かった事になり、リミットブレイクが発動し終わった状態で戦闘再開といったことが頻発する。
ダウンさせてリミットブレイク!これから大技まで繋げて大ダメージだ!と意気込んでいるところで強制終了させられ、何事もなかったかのようにウィルゲージを削る所からやり直し、リミットブレイクもムービー中に時間切れましたから残念といった具合である。
ただでさえ長いと感じている戦闘にこのようなストレス要素が加わると
戦闘中のムービーやQTEに対して何も楽しさを感じられなくなった。

また、ゲーム中盤以降はとりあえずダウンさせたらエレキロッドを置いてギガフレアや転生の炎を撃つだけのワンパターン戦法が最適解だな・・・となってしまう部分も残念だった。

特に召喚獣タイタン戦で思った部分がある。
相手がこちらの攻撃が届かない場所へ移動し暫く避けるだけの時間が発生する。
その後、突然説明も無く技をラーニングするという流れ。
更に唐突に始まるひたすら相手の投げる石を回避するだけというイベント
ソニックの様に高速で走って石を避けるだけのイベント
なぜあれだけムービーやQTEを挟むのに上記の様な謎の時間が更に発生するのか?
それこそムービーやQTEで済ませろよという風に折角の召喚獣バトルもストレスに感じてしまう事があった。

戦闘に関して思うことはこんなところかなという感じ

・シナリオやら設定やらベアラーについて

まず大前提として13年とか5年とか簡単に時を経過させるがその背景描写が薄い
これによってキャラクターへの感情移入が出来ない。
主人公が全く喋らない作品であればまだ分かるがFF16はそうではない。

感情移入出来ない例を挙げてみる。

まずヒロインであるジル、彼女は13年も人格無視して兵器として利用されていたという設定だが
主人公と合流した後はピンピンして凄く元気である。
例えば話せなくなっているとか、PTSDになっているみたいな描写があれば背景描写として納得出来るが違和感が凄い。
赤の他人を人質に取られたからといって、その他大勢を殺戮し続けた。
13年間もの間、召喚獣に顕現すれば脱出出来たであろう国で言いなりになり、主人公と合流すれば何事もなかった様に過ごしている。
これって言いなりになることで殺戮を楽しんでいたサイコパスでは・・・と思った。

主人公であるクライヴは13年間も奴隷兵士として扱われている。
何故そんなにも長い間何もしていなかったのかが不思議で仕方がない。
弟の復讐をする。それ以外は全てどうでもいいと公言するくらい明確な目標があるにも関わらず何も行動していない。
極めつけはその後、幼馴染であるジルと戦闘を行いトドメというところで突然裏切り脱走するというストーリー
13年の歳月を過ごした仲間をこんなにもあっさり裏切り、殺めて脱走するのであれば何故もっと早く動かなかったのだろうか・・・?
直前のムービーでは死んだ仲間を想うシーンもあり、仲間のフリをしていたわけでもなさそうだった。
更に自分の部隊のリーダーを倒して脱走しているのも謎で、リーダー倒せるなら今まで何をしていたのか?
指示待ち人間かな・・・?これが一番しっくりくる感想だった。

例えば両者とも2年とか3年の設定であればチャンスを伺っていた、力を付けていた、脱走の準備をしていた等いくらでも納得出来ただろう。
13年という歳月を経過させたにしては何をしていたの?と思う部分があまりにも多くシナリオにも問題があると言わざるを得ないと感じた。

この世界のベアラーの設定はガバガバなので割愛するが
魔法を使い続けると石化するのに
外に干している洗濯物に魔法を使わせている等、自分たちの作った設定に関して何も考えていないのかなと思った。

シドの仲間になる際にベアラーの惨状を目の当たりにしてベアラーへの差別を無くしたいと決意し仲間になるが、クライヴ自身がベアラーの奴隷兵として13年間も使われてきて、ジルも人間兵器扱いされてきた事実もあるのに何故今更「ベアラーの扱いが酷すぎる」と気がつくのか・・・
お前は13年間も身をもって体験してきたのではないのか。アルツハイマーか?と言いたくなってしまった。

シドの目的に賛同した際も気になる点はある。
シドの目的であるマザークリスタルを破壊する。これは言いたいことは分かる。
しかしそれによる世界への影響等に一切触れずに実行してくのはいくら何でもおかしいだろと感じてしまう。
その行為に対して反対する人や意見を言う人がいない理由として
ベアラーは否定的な意見を出さないといった設定であれば納得だが、
クライヴがベアラーを助けた際に「お前のせいで餌にされるのだから余計なことをするな!」としっかりと作中で責められている描写がある。
世界が破壊されるかもしれない行為に対して自分達の組織のリーダーだったとしても反対意見の1つや2つ出るのが普通ではないかと思う。

様々な登場人物の背負っているものをクライヴに背負わせたかったのかもしれないが
説明不足も相まってクライヴが流されるだけの人に見えてしまった。
ドミナントは魅力的なキャラクターが多かったのだから
復讐のクライヴ、ベアラー解放のシド、アルテマを追うジョシュアの様にキャラ毎のストーリーを描いてくれたら自分にとっては大好物のストーリー展開で文句無しだったと思う。

・ラスボスの魅力の無さを振り返る

アルテマの言動や読み物から行動を振り返ってみると

①    魔法を考え無しに使い過ぎた結果、故郷のエーテルが枯れ黒の一帯に飲まれる。
②    エーテルが豊富な大地を見つけ、新世界創造の為の準備をして寝りにつく。
③    魔導技術を極めた人間に反旗を翻されたので、致し方なくマザークリスタルごと消滅させ、また寝りにつく。
④    何故かリヴァイアサンを消失する。
⑤    器に相応しい肉体が現れたので目を覚ますがすぐに見失う。次に見つけるのは13年後
⑥    器を順調に育成するが強くなりすぎて乗っ取れず、計画が破綻する。

ここまでアホなラスボスって過去作にいましたっけ・・・?
お前も13年間何してたんだよ・・・


・エンディングについて

こうして…クリスタルを巡る探求の旅は終わった

これを見た時の率直な感想が、え?そんな目的の旅でしたっけ?だった。
各国に鎮座しているから探求する必要ない気がするし破壊しているし・・・
まあ、ここはきっと英語版の台詞を翻訳した結果がこうなったのだと思いたい。

物語に関わる重要な情報がわかるものや、これはメインでやらなきゃダメだろといったクエストをサブクエストにしている意図を考えると
メインストーリーだけを追った人は、クライヴが描いた物語のみしか知らずジョシュアが生きているように見えて
サブクエスト、語り部、読み物を読み、実際に何があったかを知っている人はクライヴの生存が分かる。
これを意識しているのかなと個人的には思った。

つまり何が言いたいかというと
クライヴってどうなったの?という問いに「さぁどうでしょう?」ニチャニチャさせたかった
もしくは今流行りのエモいってやつなのかなと個人的には感じた。

終わりに

細かい事を気にするとこんなにも分からない事だらけな作品の意図を邪推すると、気にしたらいけないなと自我を捨てるのかを試されているのでは無いだろうか?と思えてくる。
作品を通してプレイヤーが人として自我を持っているのかどうかを問われる
意味が分かると怖い話のようなゲームを作りたかったのかもしれない。

ここまで気になった部分の方が多かった作品だったが、やはりFFシリーズが好きだからこそなんだなと改めて思った。
好きの反対は無関心というように嫌いだったらここまで気になるところも見当たらなかったと思う。次回作に期待したいと思った。
ドラクエの新作もダークな話とのことで期待爆上がりしている自分がいる。
それが気になるところばかりであればFF16と同じくらいの感想を抱くのだろうと思う。
それだけ自分は大好きなシリーズには毎回期待していることを改めて実感させてくれる作品だった。
やり込むことで新たな発見があるかも知れないのでトロコンまで遊ぼうとは思う。

こうして…FF16を巡る探求の旅は終わった。

いつか誰かが全ての謎を解き明かしてこう言ってくれる日を夢見て。

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