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きたれ!!!ゴールデン期!!!【低AMH発覚による攻めの妊活編】


タイミング法は2クールくらいやった。
本当はもう少しタイミング法を続けるものなのかもしれないが、私には急がねばならぬ事情があった


それが低AMHだ。
初回の検査で諸々のホルモン値を調べたのだが、その中にAMH(抗ミュラー管ホルモン)というホルモンがあった。そのホルモンを測ると、卵子の残量の目安となる数値が出るらしい。
そして、私の数値は0.7しかなかった。数値だけ見ると42.3歳の女性の卵子残量だった。(当時、私の実年齢は28歳、医師いわく数値は4以上ほしかったとのこと、全然足りていない)

医師「いや、あくまでも残量の目安ってだけで、卵子は質が大事ですからね。気を落とさずにね。」 

私「…」
私はもうショックというか、今後へのプレッシャーがいきなり強くなって、声も出なかった。
脳内は(え、原因不明のまま子どもできなくて数年経ったらもう閉経して子どもがつくれないってこと?運良く授かっても、年子とか狙わないと兄弟はつくってあげられないってこと?病院来ないで数年ボーッとしてたら手遅れになってたってこと?…)と、大騒ぎで整理もつかない状況だったが。

しかし、医師はこういう患者のリアクションに慣れているのだろう。淡々と説明を続けた。

「AMHの値が低いので治療ペースは早めにしましょう。タイミング法はすぐに結果が出なければ早めにステップアップして、人工授精に移行します。質問はありますか?」

私「いえ、(今は情報が頭で散乱しておりまして、何が何だか。ちょっと落ち着いてから考えますので、今は)ないです。よろしくお願いします。」
…医師よ、分かってください。そんな優しい笑顔を向けられましても、初回の検査結果を聞きに来たときなのです。まだ不妊治療、初心者マークバッチリなのです。タイミング法もドキドキ初挑戦で、もちろんまだ人工授精についての知識もないです。…お願いします、しか言えないのよ。
帰宅後、ソファに沈みながらGoogle先生に片っ端から尋ねて、着々と知識を獲得。少しずつ落ち着きを取り戻した次第だった。(落ち着いたら、Google先生だけではだめだ!と思ったので、次の診察でちゃんと医師を質問攻めにした。笑)

ちなみに低AMHの原因は不明だけど、その後治療を続けていくと一因として思い当たることがあった。私はワンクール、毎回2.3個同時に排卵していたのだ(排卵誘発剤未使用で)。通常は1個ずつ。つまり、人の倍のスピードで卵子を消費している。残量(あくまで目安だけど)が減っていても無理はない。

初めてのタイミング法を残念ながらスルーした後、卵管造影検査というものをやった。
不妊治療をやっている人は大抵聞いたことがある、もしくは、経験しているであろう、この検査。
「次回は卵管造影検査しましょう」と、医師から言われ、ざっと説明を受けたときは(ふむふむ、卵管が通っているか、調べるわけね、納得)「はい、よろしくお願いします!」と元気に受け答えた。
そして、待合室で会計を待つ間に一応、Google先生に聞いた。
…ググらなきゃよかった。大後悔だ。恐ろしい体験談が並んでいた。読んだだけでもうお腹が痛い。
「卵管造影検査、痛くて吐いた」
「痛すぎて泣いた」
「検査後しばらく動けなくなった」
「激痛」
…なんだこれは、聞いていない。いや、言っていたか?個人差があるけど、痛い人もいるって言ってたか。言ってたような気もする。ともあれ、次回、この方々が受けたのと同様の痛みが待っていると思うと、途端に腰が引けた。
しかし、体験談を読み進めると、なんと!この拷問のような検査を乗り越えるとあるものが手に入るというではないか。
そう、「ゴールデン期」だ!名前からして最高だ。いいことがありそうでしかない。詳しく!詳しく!とさらに体験談を読み進めた。
…ほうほう。どうやら、ゴールデン期とは卵管造影検査の後、約半年は卵管の通りが良くなり、妊娠率が上がるとされていて、この期間をいうらしい。
妊娠率が上がるだと!いいぞ!最高じゃないか、ゴールデン期!痛みなんか長くて1日くらいだろう。半年のゴールデン期を得られるためなら耐える!耐えてみせる!

俄然やる気満々になった私は、卵管造影検査のときは恐怖よりも「これさえ、乗り越えればゴールデン期だぜ」という、ダンジョンに望むようなワクワクがあった。(とはいえ、右手にハンカチ、左手に子授けお守りを持ち、深呼吸をしながら望んだ)(本当は怖いじゃないか)
医師の「いきますよ〜」の合図とともに、下半身には力を入れていけないと言われていたので、拳に思いっきり力を込めて待ち構えた。

…え、痛くなかった。びっくりした。卵管が通っていたことも安心した。びっくりした。痛くなかった。ビビりすぎた。疲れた。

かくして、私はゴールデン期を手に入れたのであった。




※妊活の話は回想録です。

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