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無理矢理シャッタースピードを計測してみる。

フィルムカメラは動作するジャンク品が安価で手に入る反面で、大抵は半世紀も前のものになってくるので、当然あちこち劣化している。

ギアの油切れや、シャッター幕の劣化など、ある程度はネガフィルムで撮影する分には露出誤差は許容できるが、特にシャッターユニットの調整などを行なった場合にはその精度は大幅に狂っているはずなので確認する必要がある。

1番良いのは実際にポジフィルムで同じEVとなる絞り値とSSの組み合わせで撮影するのが良いはずだが、現代のフィルムは高級品なので、そもそもそのテストを行う前段階で確認がしたい。 

もちろん専用の測定器もあるのだが、特殊機材なので、とても高価だ。
修理屋さんに持って行って調整してもらうのが確実で安上がりだろう。

何とかならないなと考えた。

無料アプリで測定

そこでスマホアプリのshutter-speedを試してみる事にしたが、結果は専用センサーがあればそれなりの精度らしいが、5000円程のものを買うのも面倒で見送った。

録音した波長から計測するというもの

光センサーを用いない場合はスマホのマイクで音を拾い音の大きさで時間を計測する。
スローはある程度わかるが、1/60以上にもなると全くわからない。

低速側は実際あまり使わないので、この方法では知りたい範囲がわからない。

さらに、今回の主題になる極めて簡易的な測定方法を考えてシャッタースピードを計測してみることにした。

用意するもの


1.測定するカメラ(ミラーアップとバルブが備わっているもの)
2.デジタルカメラ
(再生モードでヒストグラム表示かつMモード撮影可能なもの)
3.現像用ダークバッグ
(遮光カーテンなど)
4.一定の灯りになる光源
(私はスマホの待ち受け画面にした)

セッティング

測定方法は以下のリンクを参考にさせて貰いました。

iPadの画面を撮影する。
ダークバックの中身


理屈は単純で、重ね合わせたカメラで、互いにバルブと測定したいシャッター速度に設定して交互に撮影すれば同じ露出になるはずだというもの。組み合わせは上の写真参照。

測定手順

1.デジカメ側をバルブ、測定するカメラを測定するシャッター速度に設定する。
2.デジカメをバルブでシャッターを開く、フィルムカメラ側のシャッターを切る。
3.デジカメ側を先程フィルムカメラ側で設定したシャッター速度設定し、フィルムカメラをバルブにする
4.フィルムカメラのシャッターを開き、デジカメのシャッターを切る。

実際に撮影した像はこちら。

デジカメ側をバルブ
測定するカメラ側をバルブ

流石に現代のデジカメのシャッター速度の精度を信じるとするなら測定対象のシャッタースピードはヒストグラムを見る限りでも正確だとわかる。

得られた像の明るさから、実際の速度より速いのか遅いのかを判別し、デジカメ側の設定を変えることで実際でている速度がわかるはずだ。


出来たら良いなぁくらいの気持ちでやってみたが、自分のカメラがどの程度の精度なのか簡単に見る程度なら使えそうな方法だとわかった。

たた、撮影時にシャッター幕を傷つけないように気を使う。誤って布やレンズの先端でも巻き込めばその時点で終了だ。


以上、簡易シャッター速度測定でした。

なお、上記方法について得られた結果については一切責任置いかねますのでご了承下さい。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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