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榊原信行さんに ONE日本大会を「楽天でタダ券を配っている」と言われたので「うんこ食ってろ」と思った話

 凄かったんですよ。ONE日本大会の盛り上がり。当初の目測を超えた仕事を選手も関係者も放送局も総出で当事者意識を持ってやったんだと思うんですよね。おつかれさまでした。

メインの武尊さんに声援があるのは当たり前としても、青木真也にも「青木コール」が起こる盛り上がりには当事者の僕がびっくりしました。海外での試合がメインになって10年以上、放送はあっても国内で試合をする機会がないので実際に応援を声援で感じると有り難みを感じます。

観客動員も満員札止めとまでは行かないまでも「満員」と言っていい客入りでした。切符の値段が割高なのもあって、僕は知人友人であっても僕から観戦をお誘いすることはしなかったので、営業なくして観たい人だけがきてくれての満員は有り難い話です。本当に感謝してもしきれません。

大会観戦費用は切符代金だけではなく、首都圏以外の方には交通宿泊費が乗ってきます。切符代金を入れると切符を抑えても総額で10万円から20万円は乗ってきて、簡単に出せる金額ではなくなってきています。実際にボーナスを使ってVIPの17万円の席で観にくる知人がいたり(僕が気にするから僕には言わずに)、カネにモノを言わせて40万円のVVIPの席でバカサバイバーを熱唱する三浦崇宏さん、箕輪厚介さん、鬼澤信之さんの3人組がいたり、それぞれではありますが、皆が青木真也を応援してくれて嬉しく思います。

試合中に青木コールが起こって心底嬉しく力になりました。試合後に目を細めて会場を見ると青木ロックTシャツを着たお客さんがちらほら見えて全員の席に行って御礼を伝えたくなりました。僕は青木真也の客に誇りを持っています。切符の値段が高かったから応援に来てくれなんて口が裂けても言えなかったけど、それでも会場まで来てくれたお客さんに感謝感激です。

青木真也を応援してくれている方がちょうどお子さんの学費の支払いがあって、今回は切符代金と遠征費を考えると生活に皺寄せがいってしまうので、今回は行きたいけど行けないと連絡があったのですが、僕は「僕が払うから見に来て」と口から出掛けて、それは話が違うと思ってPPVで見てくれたら嬉しいと伝えました。僕はお客さんに無理して見に来てほしいわけではないし、お客さんの生活に皺寄せが行ってまで売り上げがほしいとは思っていません。あくまで僕たちの芸事は余暇で楽しむものであって、生活を崩すような過度な課金になるのは本意ではないと思っています。あくまでも芸事を見て生活を豊かにしてもらうモノだと思っています。

僕は自分のお客さんを誇りに大事に思っています。青木真也の創作物を読み解いて楽しんでくれるお客さんのリテラシーの高さは随一だと思っています。僕の誇りと財産の一つは自分の客であって、 ONE日本大会で改めて自分の客の素晴らしさを確認できて感謝と安心をしていたところです。

そんな中で榊原信行さんが ONE日本大会に対して「戦争にならないですよ。タダ券配ってるんだから。戦争するなら力をつけてかかってこないと」と仰っていて、僕はちゃんとムカついていました。これは客に対して失礼だし、品がないと思うのです。そもそも品がある人は土下座しないとは思いますが、それにしてもです。

団体同士がやり合って競い合い相乗効果で盛り上げ成長するのはあっていいと思います。それも程度問題ではありますし、個々の美学がどこにあるかの話ではあります。最近の日本の団体がチャトリに一方的にネガティブなコメントをしているのも片一方に情報だけでやるのはフェアじゃないとおもうし、僕に聞こえてくる情報を総合して考えるとチャトリが災難だと僕は思いますが、世の中の人は案外一方の情報だけで判断したりするのである種のバカ発見機の様相を呈していて面白く眺めています。

榊原信行さんは他のインタビューで「楽天でタダ券配ってるんだから戦争じゃないじゃない。」と仰っていて、「楽天でタダ券を配っている」のは初耳だしどのような根拠でこのようなことを言っているのか品格を疑ってしまいます。試合がつまらないとか、弱くて相手にならないと言うならわかりますけど、「楽天でタダ券配ってる」は切符を買ったお客さんをバカにしているにも程があると思うのです。これは超えてはいけない一線を超えたように僕には思いました。多分、悪気も考えもないとは思うのですが、それにしてもアレ過ぎる発言だと思います。

これって客を大事にしていない証左だと思うし、客を売り上げとしか見ていない証左だと思うのです。売り上げが上がればなんでもいいと考えるから、客を大事にしないし客に対して敬意を持てないのだと思います。少なくとも客と創り手は対等だと思っていたら、「楽天でタダ券配ってる」などと客をバカにする発言はできないはずです。

直前のカード変更に対する御意見や批評はどんどんしてもらってより良い格闘技コンテンツを創れるように互いにやっていけばいいと思うし、どちらが強い弱いで盛り上がるならそれもそれでやればいいと思います。でも客をバカにしたらダメですよ。榊原信行さんの「楽天でタダ券配ってる」発言は我々の大会を汗水垂らして働いたカネで観に来てくれたお客様をバカにしてしている発言でそれに対しては僕は「うんこ食ってろ」と不快に思いました。

僕は客が格闘技が好きでカネが余っているから切符を買ってくれているわけではないのを知っています。汗水垂らして働いて、ときに我慢をときに苦しい思いをして得たお金で切符を買ってくれていることを知っています。その切符を買って彼らが観る我々の芸事は彼らの活力になって人生を豊かなものに好転させることを僕は知っています。切符が売れた売り上げだけの話ではない前後を想像できているからこそ、芸事に価値を感じて真摯に創り込めるのです。だからこそ「楽天でタダ券を配っている」とは言ってほしくなかったし、それを言っちゃあ男を下げると思いました。まあそれはそれとして。

もう一つは試合相手が変更になった青木の「ケア」に関しても言及してくれていて、まさしく大きなお世話以外の何物でもないのですが、ここに関してもONEは今回はケアしてくれました。ここは声を大にして言いたいです。

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