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「日本の格闘技選手の価値はフォロワー数と比例する」論争の意味のなさ 自分の正義と目的を遂行すべし

何度目かの格闘技界隈で「日本の格闘技選手の価値はフォロワー数と比例する」論争(大沢ケンジさん命名)が巻き起こっていて、賃貸持ち家論争と同じくらい答えのない争いなのは目に見えている中で、みんなこぞって参戦するのは相当暇か自分が定まっていないかのどちらかだと思って眺めていました。プロ格闘技を芸事としてやっている人がこの手の話題で嘆いたらおしまいだと思うんですが、結構な方々が嘆いていて心配になります。

大体、売れるものが最高品質の美味しいものなわけではありません。量販店に並ぶ大手メーカーのチョコレートは販売数で言えば一番だろうけれど、一番美味しいチョコレートなわけではないのと一緒です。そもそもどういう商売(格闘技)をやりたいかが明確になっていないのが露呈されてしまって、見ているこちらが辛いところがあります。パティシエがロッテのチョコレートが売れていることを嘆き怒っていたら心配になるじゃないですか。まあそれはそれとして。

そもそも個々に「目的」が違って、経済的な成功を求める選手もいれば、ただただ競技的な強さを求める選手もいれば、知名度を欲する選手などなど、目的は多様化していて、その上で目的までの過程も個々あるので、ルールのない闘いでは答えは出ません。

那須川天心さんが「最近の格闘技がよくわからない みんなそろそろ目を覚ましてくれ」とツイートしたら、そこに平本蓮さんが入ってワーワーと平本劇場を展開していて、本当に平本蓮さんは勤勉な方だと思って頭が下がります。那須川天心さんの何か特定の何かを否定するわけではなく、自らの正義(己の格闘技)を追求する姿勢が界隈にもファンにも今ひとつ伝わっていないのは、残念ではあります。これもまた自分が伝えたい自分の客に伝わればいい話です。胸を張って思想信念主義主張を貫けばいいし、「じぶんのことをしろ」ってことです。

僕は日本国内において現状はセンターにいるわけではないですが、自分ではない誰かがセンターに行ったとしてもそれはそれでいいというか、個々が悔いなきように怪我なきようにやってくれたらいいと思っているので、特段感情を揺さぶられることがないです。僕はこだわりを持って創っている熱狂的なファンのいる街の商店なので、メジャーになって大衆化されたら良さが消える上にそれは自分のやりたいことではなくなります。芸術や芸事は大多数にとってゴミでも1人が1億出せば1億の価値なものですからね。みんなに評価されようって発想ではそもそもダメだ。

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