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友人が倒産しかけていた話。こんなときこそ「おれたちはファミリーだ」

北九州広島遠征から帰京する始発の新幹線です。
昼12時からのプロ練習に出るために始発の新幹線に乗り込みました。ここら辺が格闘技選手だなと思うし、いくら達観したぶったところで、泥臭く日々を闘う格闘ドカタだなと感じます。会社を始めたことで経費感覚が鋭くなって、新幹線もグリーンにしなかったし、宿泊もアパの素泊まり。

今回の遠征で会えて良かったなーと感じた人は一人ではなく、たくさんの人に会えて、学びを得ることができました。本当にありがとう。いつだってどこだって学ぶことはできるし、強さにつながると改めて感じています。

20歳で格闘技を始めて16年格闘技をやっているとその土地その土地に知り合いができるものです。あの土地に行けばあの人に世話になろうって話になるし、人を軸に仕事を決めたりもします。そうです。博多にも広島にも友人がいます。

友人の会社がカネで詰まりかけてた。

博多に入って、うどんを食って、車で移動していると「3時前後に取り立ての電話が入るかもだけどすまんね」と平然と言われる。僕も「取るもんがなければ堂々としていればいい」と格闘技業界を生き抜く上で学んだ経験を淡々と伝える。幸か不幸かそれなりの人生経験をしてきたので、王道のアドバイスも蛇の道のアドバイスもバランスよくすることができます。まったく商売にしたいくらいだ。

それなりに景気が良かった友人だし、仕事はできる人だ。勝負師とか経営者の類をやっているとわかると思うのですが、落ちたり上がったりを繰り返して上がっていくし、何も苦労せずに安全に右肩上がりはなかなかないものです。誰だって博打を打って上がってきたし、オレだって、オレの友人たちも日々勝負して生きているから負けることも当然あるし、ときには精神的に追いやられたり、カネが回らなくなったりもする。でも必ず上がる人達だと思ってるし、そのくらいの失敗で離れるような友人付き合いはしていないです。オレは皆の人間性と能力を信じてるんだ。

話を聞いていると会社のカネが回らない時期で割とタイトな月末を過ごしているようだ。気持ちはわかるし、世話になった人だからオレにできることはするぜって気持ちで話を聞く。こういうときの青木真也は日頃の自己責任論者の姿が嘘のように助けたくなってしまうの。だって友達だから。オレに何ができると言えるのか。

飯をご馳走になって変わらず世話になった。別に数千円、数万円借金が増えても変わらないだろうし、個人と法人のカネは別物だ。そもそも出したいって言ってるんだから出させてやればいい。別れ際に伝えた。

心配している人がいる、助けてくれる人がいる安心感。

なんでも頼っていいからなって。カネでもメシでもできることはできる範囲でするから頼ってくれよって。オレも友人たちに助けられてる。試合前に三浦さんは「あとは僕が全力で面倒みるから好きなようにやってきてください」って言うし、埼玉のラストドクターはとりあえず熱量で思いをぶつけてくれる。その気持ちで勝負ができている部分は強いと思う。本当に助けられてる。

助けられているからこそ、その気持ちの重要性がわかるんだ。実際にどうこうではなく、想ってくれる人がいる強さは確実にある。

オレの周りは気合入ってる人が揃ってると思う。

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