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通底する「なにか」

 今日は、言語情報学だった。言語学は、特定の言語を学習するのではなく、言語に通底する「なにか」を探求する。教授の定義に、私の思考を方向づけた言葉の一つを思い出す。
 宗教学とは、特定の宗教について学ぶのではなく、宗教に通底する「なにか」を探求します。ある神にまみえる恍惚はけして味わえないが、広い視野で大きな世界が見られますよ・・・。

ヒトの言語、クジラの言葉

 消えてなくなる音声を留めて視覚化する、人間はずっと、その方法を模索してきた。意味を画像にし、音を記号化して、岩に描き、粘土に刻み、紙に書き記す。Praatの波形を見ながら、これは新しい文字になりうるだろうか、と考えた。むろん今のままでは一般人が音を再現するのは難しい。が、おそらく遠くない未来に、波形から抽出された「形」そのものを音として、あるいは単語として、文字に代える、あるいは文字に添える日が来るだろう。
 ヒトは今、同じ技術を用いて、クジラの言葉を視覚化しはじめている。波形から個体を識別し、パターンから意味を探っている。言語情報学を通じて、言語学がやがて、ヒトの言語に通底するなにか、のみならず、生き物たちのコミュニケーションに通底するなにか、を解き明かすことに期待したい。

四次元年表

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