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凍結卵子は何個必要? 【4日目 】

今日で自己注射と経口薬を始めて2日目です。下腹部が少し生理前の時のような感覚で、ジクジクとした気持ち悪さがあります。

前回は自己注射の痛みについてレポートしたのですが、今回は自己注射の HMG ホルモン剤についての詳細と、年齢に応じた必要凍結卵子数についてレポートしたいと思います。

⬜︎ HMG 注射で卵胞をたくさん育てる

未受精卵子凍結のように、1度の IVF( 卵子凍結 )で出来るだけ多くの卵子を獲得したい時には多くの場合、HMG ホルモン剤を用いて卵巣に高刺激を与えます。

すると、本来でしたらその周期中に育たないはずの卵胞までも、HMG ホルモン剤で発育させることができるようになります。

もう少し詳しくご説明すると、卵巣では毎月の排卵に向けて複数の卵胞が発育します。しかし、この複数の卵胞の中で最後まで発育し、実際に排卵される卵子は1つだけです。

この1つだけ選ばれる卵子が入っている卵胞を、主席卵胞と呼びます。そして、この1つだけ選ばれた主席卵胞以外の他の卵胞達は、本来なら途中で発育を止め消えてなくなります。

このように、HMG ホルモン剤を使用した高刺激法の IVF( 卵子凍結 )は、本来は育たないはずの主席卵胞以外の卵胞も成長させて、たくさんの卵子の獲得を目指すものです。

⬜︎ 主席卵胞の卵子の質は1番良い?

ところで、主席卵胞と聞くとなんだか1番優秀な卵胞のように思いませんか??なんでも主席卵胞とは、サイズもその周期中で1番大きく成長した卵胞だそうですよ。

私が初めてこの話を聞いた時、この主席卵胞以外の本来だったら育たないはずの卵胞達を、ホルモン剤で無理に育てて大丈夫なんだろうか?と、疑問を抱きました。

その卵胞達から獲得した卵子の質は、主席卵胞のそれより劣っているのではないだろうか?はたしてその卵子を将来体外受精に使用しても弊害はないのだろうか?と、不安にもなりました。

その疑問や不安に答えてくださっている文章が、谷内原ウィメンズクリニックさまのブログで掲載されていましたので、ここに引用させていただきます。↓ 

結論から言いますと、排卵される卵胞が他より質の良いもの、ということはいえません。選ばれた卵胞が主席卵胞になると言いましても、それは質で選択されているわけではありません。卵巣には様々な発育段階の卵胞が存在していますが、その中からその時の周期にあったタイミングで発育しているものが1つ選択されるのです。たまたまタイミングが合った卵胞が選択されている、ということになりますね。

さらに卵子の質は1つ1つ大きな差があり、同じ女性のものでもとてもばらつきがあるものなのです。妊娠・出産につながるためには、受精する能力・成長する能力・正常な染色体をもっているか、といったことが卵子に求められますが、残念ながらこれらをもたない卵も多数存在します。たまたまタイミングが合って排卵された卵子が、正常な染色体をもっていないということも十分ありえるのです。

出典:矢内原ウィメンズクリニック公式ブログ 
   大きい船と風に乗って

主席卵胞以外の卵胞から獲得された卵子だからといって、劣っているというわけではないのですね。逆に主席卵胞の卵子だからと言って、他より質が良いというわけでもないのですね。

この谷内原ウィメンズクリニックさまの掲載文を読んで 、 IVF( 卵子凍結 )においては出来るだけたくさんの卵子を凍結保存しないと、実用性が低いと言われる理由も同時に理解できました。

⬜︎ 子供1人を産むためには何個の凍結卵子が必要?

皆さま、未受精卵子凍結の場合、将来その凍結卵子を用いて子供1人を産むためには、いったい何個の凍結卵子が必要とされているかご存知でしょうか?

 凍結卵子を将来実用的に使用するためには、実は結構な数を確保しないといけないのですが、私はその事実を1回目の IVF( 卵子凍結 )終了後に知りました。

では、なかなかの衝撃に目が飛び出そうになりますが、こちらが実年齢に応じて必要になる凍結卵子数です。↓

実年齢による合計採卵数の目安

35歳 → 30個

40歳 → 40個

いかがでしょうか? 衝撃に目が飛び出ませんでしたか??凍結卵子を用いて将来、子供1人を持つためには35歳でなんと、30個もの凍結卵子が必要になります。なかなか非現実的な個数だと思いませんか?(´ཀ`」)

たとえば30代半ばの女性が、将来の妊孕力に危機感を覚え、いざ IVF( 卵子凍結 )を実行して将来の可能性を少しでも残そうとした時点で、かなり険しい目標値が突きつけられてしまうんです。

まぁ、上記は私のことなんですが( 笑 )、私が30個もの凍結卵子を確保するためには、最低でも2回以上のIVF( 卵子凍結 )をこなさないといけない事実に震えました。ガクブルです!

『 IVF( 卵子凍結 )1 回の実施でも、お金も心身の負担も相当に掛かるのに!これをあと数回こなすなんてムリ!!』が、率直な思いでした。

なので当初は 、『 必要個数を確保できなくても、ないよりはマシ!!少しでも心の平穏のためになるなら。』と、いう心意気で1回きりのつもりで IVF( 卵子凍結 )に臨みました。

そのつもりだったのですが、私は良いのか悪いのか 1回目の IVF(卵子凍結 )で、比較的多くの卵子を獲得できる体質であることがわかりました。

なら頑張ってあともう 1回 だけ!と 、1年後の今回、2回目の IVF( 卵子凍結 )を受けることに決めました。

できるだけ少ない回数の IVF( 卵子凍結 )で、必要合計卵子数を確保できることはラッキーなことじゃないか。と、思われるかもしれませんが、そこは残念ながらメリットだけではありません。

1度で多くの卵胞が一気に育つということは、それに応じたリスクも当然増えますし、デメリットも存在します。次回以降でそのあたりの事情もレポートしていきたいと思います。

🦞\ Thank you /🦞

次回【 5日目 】は、1度の IVF( 卵子凍結 )で多くの卵胞を発育させた時に伴う最大のリスク、 OHSS ( 卵巣過剰刺激症候群 )についてのレポートです。

こんにちは! ロブ星( ロブスター )と言います☆彡