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生活レベルが上がらない幸福感...

▽我が家の食費は、かれこれ30年近くも変わっていません。30年というと、ほぼ平成のデフレ時代だったことが、大きな要因かもしれませんが、それにしてもそのうちの25年は子供たちがいたのに考えられないなぁという気もしてきます。

▽振り返ってみると、子供たちの成長期には牛肉を使う料理、すき焼き・焼肉・しゃぶしゃぶなどのお肉代は別会計で別途私が支払っていました。外食は月に2・3回、これももちろん別会計。しかし一方で増えたコストもあります。テニスやスポーツジムの費用は結構高くつきます。インターネット使用料や携帯料金にも悪銭苦闘した時期がありました。

▽この時代私の給与は、管理職になる入社10年くらいまでの間は、毎年昇給していきます。しかし管理職になると、今度は職責に応じた処遇となり、毎年の昇給はなくなります。私が気を付けたのは、明確な理由がなければ家計費を上げないということでした。結果として、昇給分は財形など給与天引きの貯蓄に回します。賞与も同じです。この為、まぁなんというか、必然的にあまり贅沢はしようがない、という結果を招きます。

▽独身時代は焼肉といえば叙々苑でしたが、子供達といくと、牛角や李朝園(吉祥寺のリーズナブルな焼肉屋さん)で十分楽しめました。家族で賑やかに食べると、それがとてもおいしく感じたものです。特段質素な暮らしを意識したことはありませんが、生活レベルを上げないという意識は、ずっとあったように思います。その結果、ささやかな幸福感を味わえたのかもしれません。

▽行動経済学でノーベル賞を受賞したリチャード・セイラ―は、SMarT(Save More Tomorrow)プログラムという方法を提唱しています。これは、給与が上がるたびに貯蓄額を増やすというシンプルな仕組みですが、選択した人達は、結果的に貯蓄率そのものを上げていくところまで成果があったようです。そこまでできれば、複利と同じような結果をもたらしますので、貯蓄効果は絶大ですね。私の場合は貯蓄を意識したのではなく、生活レベルの方に視点がありましたが、結果的には同じような選択をしていたようです。

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