Wake Up, girls! 視聴記録

ゾンビランドサガを試聴していたら、『Wake Up, Girls』1期を最後まで見ていないことによる読み落としがある気がしてきたので、覚悟を決めて全話視聴することにしました。今までに触れたWUGは映画1作目、1期2話まで、舞台版で全部です。以降は見ながら書いてたメモ。

1話

映画1作目でメンバー集めと初ライブを終えてるんだったかな? 社長が失踪してこれからの活動が何も見えていない時期ということで、話に特に盛り上がりはない。

全員地味な髪色なのでライブシーンで誰が誰かわからない。アイドルは愛着で見るものだから現時点で見分けがつかないことに特に問題はないとは思う。

次回予告が実写なのが現時点でいちばんテンション上がった箇所。「彼氏彼女の事情」を思い出したんですがあれも全員新人だったよね。

2話

温泉営業回。スーパー銭湯でのアイドルイベント自体はけっこうよくある。この前も富山PRガール(仮)がやっていた。要素に分解すると全部普通にあることなのに話に全然リアリティがないことがうまく飲み込めず、こういう露悪嫌いなのもあって前見たときはここで見るのをやめたんですが、今回はなんとか見れたし、見れなかった理由もわかった。後半のメイド喫茶の客との対比のためにこの空間からヲタクを排除してるからだ。こういうありえない場所でのありえないイベントを嗅ぎつけて見にくるファンがいないわけないのに。一般人にひどい目にあわされてヲタクに救われる筋を面白がれるわけがなく、同じ露悪なら両方ヲタクであるほうがマシだったと思う。

メイド喫茶のステージで「太陽曰く燃えよカオス」を歌っていて、新潟のローカルアイドルRYUTistが初期にこの曲をレパートリーにしていたことを思い出して懐かしくなった。

3話

ローカル番組出演回。大阪や福岡と同じく、仙台もローカルタレントが強い影響力を持つ独自の芸能界がある地域なので、地縁のある社長がさっさと仕事見つけてくるのはわりと自然。

基本的に色指定が地味なんだけど、その地味さの中で老人の肌色にバリエーション出した結果ものすごい顔色の老人たちが誕生している。こわい。

衣装が用意されてる! なんかめっちゃ嬉しい! 最近は需要があるので小規模低予算のアイドルでもオリジナル衣装を揃えるのがそこまで大変なことではなくなってきている(いや、大変だと思う)けど、昔は全国的に評価されているローカルアイドルでも楽天市場で売ってる衣装着ててうっかり他のアイドルと被ることがザラだったし、なんなら単色シルクスクリーンの粗末な色違いTシャツしか衣装がないことも多かった。

4話

Twincle登場回。曲提供してくれている地元のシンガーソングライター2人組。舞台版ではアンナ役を栗生みなさんが演じていたので印象に残っている。

I-1club構成員めちゃめちゃ人数が多いの知らなかった。47都道府県進出のなんらかの計画があるっぽい? AKB48が47都道府県にご当地メンバーを置いたのが2014年4月なので放送時期と完全に被っているのはちょっと面白い。

「休まない愚痴らない考えない。いつも感謝」

怖い!

インターネットの掲示板でゲスの勘ぐりをするヲタクと擁護するヲタク。これも結構恥ずかしい絵面だけど、それでも両方ヲタクだから見ていられる。やっぱり2話は単純に失敗しているのでは。

5話

I-1clubの練習風景。48を元ネタとしているわりに48っぽさがゼロで、いま見ると韓国芸能界の練習生文化を知っているため、それに近いものとして素直に見れてしまう。

メイド喫茶で働いてる子、メイド喫茶のお客と普通に連絡とってるっぽい描写あるの笑ってしまった。身長がめっちゃ高くて声のかわいいコンカフェ店員、よくわからんツボをついてくるので当時WUG追っかけてたらこの子のファンになってたと思います。

アイワン仙台劇場、でか!

大名曲「16歳のアガペー」初披露。

6話

私服バリエーションがあっていろんな私服を見られると嬉しいという気持ちがあるので、この子達がアイドルにみえてきたっぽい(これは実写予告を含んだ感想です)。

早坂Pによるスパルタレッスン回。現実のアイドルでもしょっちゅうこういう回(回?)を菅井先生などで見ているので、飲み込めてしまう……。

WUGが最後まで全員で走り切ったことへの感動が今更湧いてきた。

いなたさを愛す感覚が全然ない作品。それ自体に良し悪しはなく、どちらかと言えば好み。やってきたことしかできない。できないことはできない。だからこそ至るところもあるのだろうし、それを楽しみにできる程度の愛着が湧く作劇をしてはいる。

話数的にはここで折り返し。

7話

この辺りの話知ってる気がするんだけど、舞台でやったんだっけ? 林田の家の謎の形した座卓、舞台で見た覚えがある。完全再現だったのか。

「寒い夜だから」2010年代avexアニメ伝統のTKパブリックドメイン扱い!

8話

WUGの新曲が大大名曲「極上スマイル」だ! これアイワンの曲じゃなかったっけ。

特に書くことはないんだけど、普通に見れる。

9話

気仙沼で営業。被災地の風景がはっきり描かれたのはここが初。気仙沼ご当地アイドル出身でハロプロに入った子がいるのは知っています。あまちゃんは見たことないしあらすじも先週初めて知ったのでそのうち見ます。

復興半ば、というか全然復興の進んでいない被災地の風景の中に立って、初めて作劇のテンションと絵面が合致した気がする。キャラクターの作画がチープになりがちなのはわりとどうでもよくて、背景美術にもっと力入れた方がわかりやすい作品になってたのでは……。と言ってしまうと実写でやった方がよかったんじゃという話になってしまうんですが。

10話

被災地回を経由してのアイドルフェス回、何故か今までより画面の彩度が上がって感じる。衣装が派手になってるのと、WUGでもアイワンでもないアイドルたちが出てくるからですけど。WUGでもアイワンでもないアイドル、存在する世界だったんだ。

アイワンが極上スマイルをシングルとして発売! こういう展開なのね。AKB48の公演曲に元々hy4_4yhが歌ってた曲が入っている件を思い出した。

11話

優勝するとアイワンの公式ライバルに認定されるアイドルフェスに出演するために上京。乃木坂46がAKB48公式ライバルだという設定っていつ消えたんでしたっけね……。

みなみと老人たちが集まる仮設住宅、コンカフェ店員の住むボロ屋など、やっぱりキャラより背景に情報が多いアニメだなと思う。

アイワンの名無しメンバー達がCGだった。アイワンの練習風景とかは作画してた気がするんだけど、なんでここだけCGなんだろ。作画で踊ってるよりCGで歩いてる方がアイドルとして見れてしまうということに気づいた。

12話

アイワンのプロデューサーの部屋がどう見てもエヴァなのは何話か前で思ってたけど、フェスの前説でも完全にエヴァになったので笑ってしまった。

WUGの楽曲には大まかに山本寛作詞と只菜摘作詞の2種類があることを理解しつつある。

女の子たちが団子になって泣いてたら名作(通称シムーン泣き)認定してしまう脆弱性を僕たちは抱えているわけですが、WUGの子たちは同じ空間にいて全員泣いてても団子にはならずに1人で泣くというのが徹底されている。これたぶんわざとだな。

1期見終わって

奇跡は起こらない。ずっとそれを言い続けてた作品のように感じた。起こってしまったことはどうにもならないし、すぐに結果のでることなんかない。それでもやるんだというポジティブさはちゃんとあるんだけど、受け取るまでのハードルが多すぎる。

絶望してしまった自分自身を救うこと自体が他人を救うことであると、一義において他人の為に制作されるエンタメ(アイドル、そしてアニメ)を通して描こうとする試みは、この作品をデビュー作としたWUGの面々のおかげである程度達成されてるとは思うけど、もっと見やすく作れなかったのかなとも思う。僕は何度視聴に挫折しつづけて、今回やっと最後まで見れたよ。










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