お星さまが立ち上ったお話
街のなかはしんと静まり、カサカサに乾いた空気をかき分ける音だけが響いていた。
アルゴンネオンで照らされたある室内に、コップ入った炭酸水が置いてあった。炭酸水は、少し紫がかった煙が立ち上っていて、飲めそうになかった。
そこに、黒猫がキャッと行って逃げ込んでくると、炭酸水をこぼしてしまった。こぼれた炭酸水は、シュー、と泡立つと、たちまちお星さまが立ち上った。
お星さまは部屋いっぱいに広がって、それはそれは、いっぱいに瞬いたそうです。
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