取っ組み合いをした話

 ある夜、ストリートを歩いていると、何やら気配を感じたので、後ろを振り返ったとたん、何かが真正面からドシンとがぶつかってきた。
 あわてて前を振り向くと、今度は後頭部をガツンとやられて地面へと倒れた。
 そいつは倒れた私にさらに一撃を加えようとしたので、私は横へ転がった後、思いきって着ていた外套をそいつに被せると、力一杯に体当たりをして取っ組みあった。
 しめた、つかまえたぞ!と思ったせつな、別のやつが私の横っ面をはたいてきたので、そいつの襟首をつかまえると思いっきり頭突きをして、地面に放り投げた。
 騒ぎを聞き付けたポリスが駆けつけたとき、ボロボロになった私が、たくさんのお星さまに埋もれているのを見つけたのだった。

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