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30分で、こども二人が逞しくなっていたトイレの話

ずいぶんと間が空いてしまったけれど、
そして、いろいろな変化があったのだけど、
記録しておきたいことがあったので、
唐突だけど書いておこうと思います。

先日小学校で、1年生の息子の担任との面談がありました。
先生と二人で話したい内容があったので、
普段は離れて暮らしている私の母に、
自宅に来て子供たち(息子と4歳の娘)を見ていてもらえるよう
スケジュールを調整。

したつもりだったのですが!

何を間違えたか、
日程を1日間違えて連絡してしまい、
その間違いに気が付いたのが面談の3時間前。

あちゃーーー。

ご近所のママ友にもダメもとで掛け合ってみるも、
仕事が入っていてNG。

仕方がない。
息子娘も学校へ連れて行き、
昇降口のあたりで待っているようにお願いしました。

予定では、面談は15分。
普段時間にきっちりな先生だったので、
そう長くなることはないだろうと構えていたのですが、
お互いに話したいと思っていた内容があり、
気が付いた時には30分経過。

ま、このくらいならスマホ見ていたらすぐかな?
と思いながら教室から昇降口に向かうと、
2人の姿が見えません。

それぞれの水筒と、
待ち時間のために渡した私の携帯が置いてあるだけ。

あれ?

階段を下りていくと、息子が昇降口の方から顔を出して
「おかえりー」

内心ホッとしながら、
「お待たせ~。〇〇(妹)は?」
と聞くと、昇降口の外に娘の姿。

「どうしたの?外行ってきたの?」
と聞くと、
「うん、〇〇(妹)がトイレって」

「それで、外の校庭のトイレに連れて行って
 やり方説明してあげた」

「最初はママがいい、って言ってたんだけど。
 俺が説明してちゃんとトイレできたよ。」

娘も私の姿を確認して、昇降口に入ってきて、
「〇〇ちゃん、あの、
 座るトイレじゃなかったけど(→和式トイレだった)
 ちゃんと自分でできたよ!」

そして、そこから
いかに二人が頑張ったか、
ちょっと大変だったけど、何とかトイレができた話を
一生懸命に話してくれたのでした。


息子にしたら、
ぐずる妹をなだめ、
自分は入れない女子トイレを説明し、
大丈夫だよと励ましながら
無事トイレをさせられたこと。

娘にしたら、
ママ不在のなか、初めての場所で
慣れないトイレができたこと。

ふたりで、ちゃんとできたこと。


私がいなかった30分間の不安な気持ちと、
それを上回る達成感と大きな安堵感。
それらがないまぜになって
2人とも、話しながら興奮しているようでした。

私も話を聞きながら、泣きそうになりました。
面談時間きっちり30分。
たかだか30分、だけど長い長い30分。
その間に、二人ともこんなに逞しくなるなんて。

もちろん、この30分間だけで
このトイレが達成できるようになったわけではないでしょう。

普段の心がけとか、考え方とか、
毎日の小さなことの積み重ねが
『ママに頼らず、自分たちでやってみよう。』
と思うに至ったのだろうと。

そう思ってくれたこと、
そして何とかしようと二人で頑張ってくれたのかと思うと、
胸が熱くなりました。
ほんの少し前、30分前よりも、
息子娘が頼もしく、たくましく見えたのでした。


少し時間が経って、改めて思います。
かわいい子には旅をさせろ、とはこのことか。

親の手を離れて、自分で考えて行動する。
そのことの達成感を知った子供たちは
強く、大きくなるんだろうなぁ。

いつも目の届く範囲で、危険のないようにと
気を配っているけれど、
安全が確保されているところで、親が離れるということも
そろそろ必要なんだな、とも気づかされました。

面談の30分で、こんなに成長を感じることになるとは。
忘れたくない1日になりました。

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