VALORANTは最高のゲームだ

界隈でVALORANTはクソ民度が低い、2021年に最も不快な経験をしたゲームランキング、VALORANTが1位にランクインなんて話が横行し始めたら本当に嫌なので、それに抵抗するためにこれを書く。

今、VALORANTはアツい時期だ。
VALORANTのゲーム配信が明らかに増えていて盛り上がりを感じる。しかも今までと違って、実力的にあまり上手くない人もよくやっている。にじさんじの女子会VALORANTみたいなやつなどが例に当たる。
また、去年一年目にしてあれほど盛り上がったプロの大会がまもなく開催される。

通常、FPS系などの有名配信者は最低でもプラチナ以上で、そこではある程度整った「光のVALORANT」が行われることが多い。「光」というのは民度もそうだが、プレイに関する部分でもやはり高レベルであり、なんだか見ていると「自分にはできそうもない…」という感想が先行してくる。一見難解そうなVALORANTは特にあてはまる。

しかし最近は先述したにじさんじの人とかの影響もあるのか、あまり上手くない人も配信をやるようになった。シルバー、ゴールドあたりのランクの配信を多く見るようになった。

そこであまり上手くないプレイヤーの配信を見ると、まあ言ってはアレだが「自分にもできそう!」となってくる。
これらは結果としてさらなるプレイヤーの新規参入に繋がる。


新規が増えるということはどういうことか?

回り回ってスマーフや悪質プレイヤー(と遭遇する機会)が減って、公正かつ公平な試合を多くできるようになる。

この現象と意味は、格ゲーコミュニティを例にするとわかりやすい。格ゲーは長い歴史とゲームシステムから、残念ながらほとんどのゲームにおいて中間層がほぼ存在しない。初心者か上級者(と超上級者)しかいない。もちろん公式が用意したランクにおいてのゴールドみたいなものは存在するが、例えばそれでいうゴールドとシルバーがマッチした時のプレイスキルの”崖”が圧倒的に異なる。平均値と中央値の違いみたいな話だ。

例えたところで格ゲーとFPSはゲーム性的に何から何まで違うが、それでも似ている点として「ストイックさ」を求められることがある。どちらも勝つためには、対戦キューを回すこと以外の練習が必要になる。コンボ練習またはAIM練習。フレーム知識またはエリア理論といった座学も必要だ。


この手のゲームは、残念ながら放っておくとどんどんプレイヤーが減っていく。シビアな競争に耐えきれず、多くの人が脱落・引退してしまうのだ。

そうすると残るのはストイックであり続けられる上級者と、あえて意味不明なことを下位ランクで行い続ける害悪プレイヤー(スマーフ、本物のトロール)のみとなっていく。つまり中間層がごっそり抜け落ちるようになる。

そうして中間層が減っていくと、中間層のプレイヤーは「割を喰う」ことになる。プレイヤー比率のバランス曲線が悪くなるので、ちょっとうまくなればすぐ”かなりの”格上と当たるようになる。これはよく言われている、オンラインゲームはスマーフばかり問題の正体である。言語元来のスマーフが意味する、「あえて適正でないランクに下げて、格下のランクで無双する」のスマーフではない。中間層が減り、マッチングがあまり公平でなくなることによって、本来自分とは当たらないような格上プレイヤーがそのマッチで無双する、「スマーフが現れた」試合が多くなる。一度スマーフされたと思ったら、トラッカーサイトでその「スマーフ」の戦績をよく見てみるといい。

また、単純に一番”ふつう”のプレイヤーが減っているので、頭のおかしい人と遭遇する機会も多くなる。

――ちなみにこの中間層がいかにきもちよく試合ができるか……これが対人オンラインゲームの人気の秘訣だと思っている。APEXはこれにあたる。――


私自身、典型的なザ・中間層である。
VALORANTを始めた時はアイアンだったが、一年かけてゴールドまで到達した。

そんな典型的プレイヤーだからこその信憑性を持って言いたいのは、VALORANTは本当にマナーよく、切磋琢磨できる神ゲーだということだ。

一年やってきて、味方に悪意持ってスキルなどで殺されたことは一回も無い。ただこれは少々運がいいかもしれなくて、私より頻繁にプレイしている友達は一回だけやられたことがあると言っていた。それでも一回だが。

VCで暴言を吐かれたことも2、3回しかない。しかもそれは私の下手くそなプレイに対する誹謗中傷ではなく、控えめに言って元から頭がおかしいので暴言が基本のような奴だった。どの世界にも頭のおかしい人はいるので、これはもう仕方ない。

露骨な害悪トロールも1、2回だけだ。しかもそいつらは通報(詳細なコメントとともに)したら3日後ぐらいに処罰しました通知が来た。

これら害悪行為がどうしても多そうに見えるのは、もはや現代ネット社会何においてもそうだが、残念ながらそいうことに出会ってしまったプレイヤーによる行き場のない怒りのツイートが伸びてしまうことに起因する。ネガティブなことは、ポジティブなことよりも圧倒的に目につきやすく拡散されやすい。(このことは学術記事レベルでいくらでもソースがある。)


しかし逆にいい思い出はそれはそれは多くある。

人生初めてのVCで勇気を持って「お願いします」と言ったら返ってきた野良の「お願いします」、自分でも驚くようなエイムをした時に「ええ!?ナイス!!」と野良にVCで言われたこと、3-9折返しの険悪ムードから逆転しそうになって盛り上がるVC、一期一会の野良プレイヤーとの奇跡的な連携続き、誰一人引き分けを押そうとしないアツいオーバータイム、日本語を勉強中だと友好的にコミュニケーションを取ってきたモンゴル人(これはゲームに関係ないが)……今ぱっと思い出せるだけでこれだけある。

(※真摯に書きたいので補足して細かい真実を書いておくが、これらのいい思い出はシルバーになってからが多かった。確かにアイアン、ブロンズは機会的には少なかったかもしれない。これもやはり「ストイックさ」が関係していると思う。)


俺は好きなゲームを愛して守りたい。

プレイヤー、ファン、コミュニティと密接にコミュニケーションを取ってきたriotにはそうさせる力があると思う。こんなに良い運営は他に存在しない。

いつまでもプレイできる最高のゲームとしての居場所を守っていきたい。

VALORANTは最高のゲームだ。

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