『Sweet Summer Time』が開く夏の扉


『Sweet summer time』

その題の通りだ。
今この瞬間に、手のひらの中で形作られた小さな夏の思い出がキラキラと輝いている。
どうやら今年の夏は今までとは一味違うようだ。
優しく爽やかなラムネ味。
ゆっくりと溶けて心の中へと染み込んでいくその味わいに、涼やかな夏の風を感じていた。


やって参りました。今月三度目の怪文書のお時間。
イトウさんが紙媒体で本を出すたびに、感想を書かずにいられない性分なので仕方ないね。
感情が高まって勢いのままに飛び出しているから怪文書なんです。しかも散文的だし。
なので今回も、イトウさんの写真集に目を通すことで感じたバカデカい感情を感じたままに正直に、些か赤裸々なまでに書き綴っていこうと思う。

ところで手元にある『Love me?』が電子版も含めて5冊あるんですよね。何か運命的なものを勝手に感じ始めたので、これもいずれ怪文書を書きたいところ。しかしあんまり大量に怪文書を送りつけるのも良くないし、完成しても本人にはナイショにしておこうかな、なんてところもある。


閑話休題。


美人は目と精神の保養にいい。そして美人の作ったものも同様だ。
つまりウトラさんがイトウさんを撮影し、お二人が作り上げたこの小冊子は二倍どころか一億倍良い。完璧な理論だ。

今回まず特筆すべきは、この小冊子を撮影したのはイトウさんの良きご友人にして美人コスプレイヤーのウトラさんである。
先日投稿された『SPA CREEKの楽しみ方における読者の演出講座』でわかる通りに編集や撮影のセンスがとても高い方でいらっしゃるので、もちろん写真集の出来もとても良いものだ。
撮影者が違うので当然ではあるけども、今まで写真集で見てきた姿とは少し違った角度のイトウさんを見ることができる。これが幼馴染の距離感……てぇてぇ……

ところであの動画すっごくいいですよね……
推しが推しを推してて尊みの塊な上に、ウトラさんの声がかわいいし、動画のノリもテンポも楽しいからずっと聴いていられるのだ……
あと美人さんが部屋着っぽい格好をしているのにとても弱いので、多角的な面で感性にブッ刺さってくる最高の動画です。
あと、この間のエルちゃんのコスがマジで可愛かったし、エルちゃんぽさ爆発で最高だったので、もっと見たいなぁという欲望がちょっとある。
だって画面外にマンボがいる幻覚が見えましたもん。あれ実は本物のエルちゃんでしょ。


それでは早速、いつも通り表紙の感想から。

この小冊子の表紙はこれまでになく豪華だ。
だって世界一可愛いイトウさんが表紙に二人も写っているんだもの。
どちらも夏らしく水着を纏い、浮き輪をその両手に携えたまま、いつもの輝かしいばかりの素敵な笑顔を見せている。
しかもめっちゃスタイル良いですよね……
華奢な肩は言うまでもなく、手足はすらりとしているし、腰回りもくびれが綺麗だし。モデルさんかな??
僕の目にはこれ以上ない美人の姿が二人も写っているので、本の表紙が天国への扉のように見える。
やっぱり天使かなんかなんすかね。

ちなみに新刊2冊に付く小冊子であるため、もちろんクリークとフラッシュのコスプレだ。
あらためて見てみると、イトウさんのコスプレへの繊細なこだわりに驚かされる。
水着のチョイスひとつを取っても、それぞれのキャラクターらしさを理想的なまでに表しているのだ。

エイシンフラッシュは黒の水着で大人びた印象を演出。細くまとまった姿勢がさらにフラッシュらしさを高める。交差する両足と、少し傾げられた首が少女らしさを出しているので、愛らしさと綺麗さが同居した美がある。

スーパークリークは上が水色、下が白と夏らしい涼やかな色合い。デザインもとてもクリークらしい穏やかさを持ちながらも、しっかりと女性らしい優美な曲線を見せつける。これを初めて見た瞬間のトレーナーさんの心境やいかに。キュン死どころか一周回って蘇生するんじゃないだろうか。

正直、表紙の時点で期待がストップ高だった。
むしろストップ高の制限を振り切って測定不能だった。表紙に釘付けになりながら、心の別の部分では本の中身への期待で待ちきれず、自分が二重人格になったのかと疑うほどだった。

意を決して小冊子を開く。
もう可愛い!
精神どころか体の中の全てが余す所なく「かわいい!」という感情に塗りつぶされていく。
体を斜めにしたまま首を傾げてるなんて可愛過ぎますよ!もはや語彙が消し飛ぶ可愛いさ。可愛い……
しかもピンクのドーナツ柄の浮き輪なんて最高かよ……!かわいい……!
もはや写真の全てが可愛さで僕を殺しに来ている。
本を開く前に遺書を認めるべきでござったか……!

母さん、僕はもうダメです。死亡保険が下りたら全額イトウさんのFantiaに突っ込んどいてください。

マジでそういうレベルで可愛い。高まった期待を軽々と超えていきましたね。最高の推し。
さっきから仕事をしていない語彙力はどうやら完全に死んだらしい。惜しいヤツを亡くしたよ……

デジたんの気持ちが頭ではなく心で理解できた瞬間でございました。
しかしまだまだページがあるぞ!
1ページ目で消滅するわけにはいかねえ!

可愛さの嵐に巻き上げられ半死半生で次に進むと、今度はバカンス風なお写真が!
ビーチパラソルが中央から伸びるテーブルに両肘をついて顎をのせたままこちらに流し目を送られると、心は一瞬で常夏のリゾートへ。

ギラつく日差しと灼ける砂浜から逃げるようにクリークの待つパラソルの下へと隠れれば、そこはもう二人だけのオアシス。
笑顔のままこちらを眺めていた君は、慌てて駆け込んできた僕を見て優しく声をかけてくれる。
なんでもない瞬間が嬉しくて、それでも汗まみれで駆け込んできたところを見られてしまったのがなんだか恥ずかしくて、思わず苦笑いをしてしまう。
そんな僕を見て、君は小さく笑った。
日差しの遮られた小さな空間の中でゆっくりと時間が流れ、外の喧騒はやがて音を無くしていった……

……つい最大濃度の妄想が流れ出てしまった。
これもうただのトレーナーさんとクリークの新婚旅行じゃん……!?

我に帰って隣のページを見ると、真っ赤なハイビスカスと白いプルメリアで彩られたドリンクを片手に微笑む姿。立てられた小指が愛らしい。
手元の花々より華やかな微笑みに心が躍り、パッチリと開かれた瞳と合った目が動かせなくなる。
Can't take my eyes off youとはこの事よ……
何度読み返してもここで目が止まる。全身が動きを止めてしまう。自分が今生きている事に感謝したくなる一枚だ。

次!

あーーーっ!イトウさん!いけません!前屈みなんて魅力爆発なポーズをしたら読者全員気絶しちゃう!!
いや、いつも魅力的ですけども!
それ以上に!!!!

肩から背中へと流れていくライン、首元で小さな影をつくる鎖骨、小さく丸い肩。
健康的な肌に彩られた滑らかな曲線は、ヴィーナスもかくやというほどの美麗さを誇る。

ところで、青色には心を落ち着かせる作用があると聞いた事がある。実際、水着も瞳もリボンも青い。
心を落ち着かせるには十分な量の青がこの写真にはある。
それではこの胸の高鳴りはなんだ。
目に写る全てが鼓動を加速させて、一切の減速を許さない。エンジンであればオーバーヒート必至だ。

思わず逃げるように、慌ててページを捲った。


真顔のクリークがいた。普段は笑顔の写真が多いイトウさんの珍しいショットだ。
どこか新鮮な気持ちで見てみると、やはり顔がいい。美形ですよ美形!
ただ開かれただけのはずの瞳は心を奪うし、整った鼻梁のラインも惚れ惚れする。そっと閉じられた唇なんかそりゃもう魅力的の一言に尽きる。
細いお腹には適度な腹筋で縦に陰影が出来ていて、スタイルの良さを何度も再確認させてくれる。
どの角度から見ても綺麗なんですよね……
ホント、この一枚を見られただけでも新刊セットを買ってよかった……
『Love me?』の小冊子も最高だったので、小冊子マニアになってしまいそう。

つい癖で話が脱線してしまった。
隣のページではスイカのビーチボールを持った満面の笑みのクリーク。
歯を見せてあどけなく笑う姿が眩しすぎる!
その日、地上にはもう一つの太陽があったのだ。
全身から楽しそうな雰囲気を滲ませて、今にも動き出しそうな躍動感を見せる。
思わずボールをキャッチしようと身構えてしまうほど。
ウトラさん、名カメラさんやでぇ……やはり天才か……

横に寝そべった姿も綺麗すぎてしんどい。
美麗さにしんどみを感じすぎてそろそろドクターストップがかかりそう。
でも「ドクターストップ 聞く耳持たず」が座右の銘なので!
三つ編みや尻尾が手前側に流れているところがとてもキュートだし、背中から足にかけての優美な曲線はうっとりするほど麗しい。
雑誌の表紙を飾ってませんでした?と思ってしまうほど完璧な一枚。


プールの床に手をついた姿も超絶かわいい。
三つ編みの先が濡れるのも厭わずにこちらに視線を向けてくれる姿、やっぱり天使でしょ。
プールの清涼感と、イトウさんの可愛さ、クリークの愛らしさをこの一枚にギュッと濃縮!夏を代表する一枚です。
夏の間は何度でも見よう。いや、冬でも見よう。
オールシーズン読み返そう、この小冊子。

そしてクリーク編の最後はプールに座って水をかける姿!
見てるだけで楽しい!
クリークと水を掛け合ってはしゃぎ回りたい!
童心に帰って全力で遊び回りたい!

弾ける飛沫がキラキラと光を反射させ、水の舞台に舞う人魚姫をライトのように飾り立てている。
跳ね上げられた水滴たちのように浮き上がった心と裏腹に、御伽噺のように泡となって消えてしまわないかハラハラするほど綺麗だった。



主にイトウさんの容姿をべた褒めすることに終始費やしていたような気がするスーパークリーク編。
ちなみにここまでで3600文字近いんですが、エイシンフラッシュ編もしっかり書きますね。
本のサイズは小さくても、それに籠める想いの丈はビッグだぜ!


エイシンフラッシュ編の始まりは静けさがあった。
段差に腰掛けて白い上着をそっと肩から下ろしていく姿。
衣擦れの音さえ聞こえそうな静寂の中、心臓の音だけがやけに大きく聞こえる。
淑やかな姿は、その周囲だけが聖域であるようにも感じる。
清浄にして不可侵な美の領域。
この領域を侵せるものは誰一人としていない、そう感じるほどの清らかさを持っていた。
小さく見下ろしたその表情に、どこか慈愛のような優しさを見せながら。

そしてエイシンフラッシュにもバカンス風なお写真がある!
女性向けファッション雑誌の表紙を飾っていても何の不思議もない洗練された美しさ。
クリーク編で感じた身近な距離感とは一転して、どこか遠くかけ離れた世界のような完成された一枚だ。
横顔も素敵だ。
どこか遠くを見ているような横顔を思わずじっと見てしまう。
緩く広がった髪と、普段とは違った角度で見る表情を見ながら、ゆったりとした安らぎを感じていた。

次はしなだれるようなポーズのエイシンフラッシュ!もうドッキドキですわよ!
隣のページで鮫のぬいぐるみを抱えてる姿と合わせると、もう完全にデートですやん……
トレーナーさんとエイシンフラッシュの愛の逢瀬を、物陰でそっと見つめているだけの僕は完全に不審者……頼むから通報だけは待ってくれ。

もうね、目がキラッキラしてるし、屈託のない笑みが眩しすぎるんですよ。ダイヤモンドよりも眩しい煌めきがある。

最早その姿はしっかりと網膜に焼き付けられてしまった。目を閉じても、瞼の裏にはっきりとその姿を見ることができそうだった。
この続きを夢の中で見られたら、そう思わずにはいられないほどに、その姿はしっかりと心に刻まれてしまっていた。

1ページごとに、その美貌が心に投影されて焼き付けられていくのを感じながらまたページを捲る。


ヴァッ!!!かっこいい!!

状態を起こした姿がカッコよくて綺麗で、ちょっぴりセクシーで……
僕の鈍い感性でも「ああ、大人な女性のカッコよさってこういうのを指すんだな」と思ってしまう。
ご本人以外では写真の中の色彩は、リボンを除けば白と黒しかない。実にシンプルだ。
しかしその二色だけの色彩がこれ以上になくイトウさんの、そしてフラッシュの魅力を引き立たせている。
シンプル・イズ・ベスト。
その言葉の意味をはっきりと明示された気がする一枚である。

フラッシュが水に浸かった写真はここから4枚続けてくるぜ!エモさの爆発に気をつけろ!とばかりにまずは1枚目から。
水に揺蕩う尻尾というのはウマ娘コスだからこそできる表現だと思う。
凛とした座り姿でいながら、水の中でふわりと広がる尻尾がある種のギャップを生み出しているのだ。

こちらから見た手前側で、手の付け根と指先を水面に触れさせている手も愛しい。
イトウさんの手、好きなんですよ。いや、ジョジョ4部のアイツ的な意味ではなくて。
指は細いし、手自体もちっちゃくて可愛いのに、イトウさんご自身の日頃の努力が見えるような気がするというか、頑張り屋さんの手というか。
言語化が難しい。でも他のファンの人達もきっとわかるはず。素敵な手だ。

3枚目は水に漂う姿。
水と美女、古典の時代から現代まで絶えることなく使われてきたテーマだ。
なぜそのテーマが未だ根強い人気を持っているのかはこれを見れば必ずわかる。
これがミレーの描いた『オフィーリア』のモデルであると言われれば、無条件で信じてしまいそうなほどに静謐な美があるのだ。
水に揺蕩いながら、気持ちよさそうに目を閉じている姿は癒し効果がとても高い。
ストレス社会の現代においては必須ですよ、この癒し。

仰向けのポーズの次は一回転!お腹を床につけ、上体を起こしたポーズでこちらに微笑みかけている。まるで水面から顔を出して咲き誇る睡蓮のようだ。
水で覆われた二の腕から先は、光の屈折によってわずかにその像を歪ませることで、見ているこちらに水の流れを感じさせてくれる。

日常から解き放たれて心のままに遊びまわる無邪気な水辺。その中で時折、ふとした瞬間に訪れる小さな喜びを伴った安心感。
濡れた毛先が肩に張り付いている様子が、それを物語っているかのようだった。

最後のページはいつも切ない。
澄んだ陽気の清々しい一日の最後に、窓辺に佇んで夕陽を眺めている時のような感覚がそっと身を包む。
明日になればまた日が昇ると分かっていても、一つの終わりにちょっとしたセンチメンタルな気持ちを抱かずにはいられない。
この小冊子の最後の一枚、プールサイドに両肘を置いて、そっと何かを願うように両手を合わせたその姿はそんな気持ちを助長する。

彼女は一体何を願っているのだろう。
二人で過ごした日の最後に、またこんな日が訪れてくれることを願う恋心だろうか。
それとも二人の間が縮まっていく未来を描きながら夢を見ているのだろうか。
あるいはただ微笑ましい1日の余韻を思い出し、そっと微笑んでいるだけか。

ウマ娘というコンテンツは、トレーナーという架空の人物像が無条件で成立する故に、恋物語との接続が容易だ。
自己投影ができながら、決して自分ではない赤の他人の幻影を持って愉しむことができる。
しかしこの一枚は、あえて傍観者として一人の乙女の姿を眺めていたかった。
こうして一冊の本が終わった。



ページを閉じた瞬間に、祈りの声にも似た小さなため息が溢れでる。
比喩でもなんでもなく、僕にとってこの人は今までの人生で見てきた中で一番美しい人だ。
外見だけの話ではなく、趣味への真摯さや、ファンに対する対応などから垣間見える精神性の話でもある。
もちろん僕自身はTwitterで見る姿以外にイトウさんのことを何も知らないので、これはただの一人のオタクの妄想だ。
某漫画のキャラクターはよく言ったものだ。
「憧れは理解から最も遠い感情」、まさしくこれだ。
あまりにも程遠く、気が遠くなるほどの距離。
だけどその距離が心地良い。
人が星を見上げ、その輝きに心を震わせるのに近い。
遠いからこそ、人はそこに夢を見る。
遠いからこそ、人はそこに思いを馳せる。
僕はただ、一人でこの場所からその星を眺めていたい。
なんとなく星を見上げた時に、その輝きが目に映ってそっと微笑むような感じで、あの人の日々が幸せと愛に彩られたまま過ぎ去っていくのを、遠く離れたここで時々知ることができればそれで十分に幸せである。
というか、一般人の女性を必死に応援している僕は完全に変な人なのであるので、くれぐれもご本人に迷惑がかからないようにしたい。
でも綺麗なものは綺麗だと言いたい。素敵な人だから、素敵だと言いたい。
そんなふうに完全なエゴを持って応援している。なので時折申し訳なくなる。
イトウさん、いつも本当にありがとうございます。



イトウさんとウトラさんへ

夏コミの新刊を読んでは書き上げていた感想文、もとい怪文書も、今回の3冊目で一旦おしまいになりました。
次は冬コミですね。
もし当選なされば万難を排してでも現地へ買いにいくつもりでありますし、懲りずにまた感想、もとい怪文書を書くつもりでいます。
お二人のお元気そうな姿を冬の有明で見ることができれば、それがこれ以上ない幸せです。
どうかそれまで、いえ、それ以降もお二人がお元気で楽しい日々を過ごせますよう、願うばかりです。
ちょうど近々、神社に寄る用事もありますしお二人の事についてお祈りしてこようと思います。
商売繁盛だとか、良縁祈願だとか、病気や怪我がないようにだとか色々と。
特にウトラさんは怪我をすることが多いようですので、最後のは入念にw
改めまして、C100お疲れ様でした。
2週間も過ぎればもう遠い昔のような感覚にもなりますが、あの日の楽しさと、あいどろっぷすさんを含めたお三方のご尽力に対する敬意は忘れずにいようと思います。


荒斑泥


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