怪文書・番外編『今日のお写真へ想いを乗せて 〜調子っ外れの小夜曲〜』

例に漏れずタイトル詐欺ですね。
小夜曲の解説としては「恋人の為に窓下などで演奏される楽曲、あるいはそのような情景(wiki調べ)」であるので。実態としては高まったオタクから漏れ出た奇声でござる。狂騒曲では?

ていうか書き上げて思った。これ全部エマのコスのお写真の感想じゃん。
つまり純度100%のタイトル詐欺です!!
景品表示法違反!!自首してくる!!


と、残念ながらここで終わらないんですね。
なぜなら本題に触れていないので。

なぜ急遽これを書き上げているのかというと、イトウさんが今日上げられたコスプレのお写真にいたく感動してしまったからです。(2023年3月26日。これは本当に記念すべき日だ)
相変わらず衝動で生きてるな、僕は。

しかし余人にはわかるまい、この胸の高鳴り。
誰が理解できようか、この滔々と湧き出す感謝の念と歓喜、そして感動を。

実は僕というオタクはメイド服に目がないのだ!
もちろん現代風にアレンジされた、ミニスカでフリルも多く、ヘッドドレスにはデコレーションのついたキュートでプリティーなメイド服も好きだ。当然好きだ。

なぜなら可愛いは絶対的正義。
圧倒的可愛さの前には全てが塵芥なのである。
何より良いものに良いと言えぬようでは男が廃る。
なのでハッキリ申し上げよう。大好物です!

しかしそれ以上に好きなのがクラシカルなメイド服!
ヴィクトリアンとエドワーディアン、この辺りに特に目がない!

露出が極力抑えられながらも、前腕部分の細さや引き締められた腰周りによる女性的なラインの表現、肩周りやスカートのふわりとした慎みある可愛さ、なにより黒と白の2色により表現される正淑さと清潔さ。
黒は黒ゆえに何物にも染まらず、純白は何物にも染まっていないからこそ白である。

そして髪は広がらぬように結い上げられ、その上には白い室内帽が鎮座する。それを目にするだけで如何に丁寧に身繕いをされているのか、淑女とはどういう事かを理解できる……かもしれない。

この全てが愛おしくてたまらない。なので僕はメイド服が大好きなのだ。


と、このままでは僕のメイド服への愛を炸裂させただけの性癖文になってしまう。

ではなぜこれを書いたのか。
それは前記全ての要素がイトウさんのエマのコスに詰まっているように感じたからである。

まっすぐに伸びた背筋は実直さの表れのようであり、その背筋が作る背中のカーブは、たとえ職人が数年がかりで整えた木工の曲線でもこれほどの優雅さは出せまいと思うほど。
シミひとつない純白のエプロンと室内帽にはリボンのように結い紐が伸びる。
それはまるで天の川。
室内帽から真っ直ぐに伸びる様は悠遠で、エプロンの腰元からベッドに着地してやや緩んだ形状は揺蕩う流れのよう。

衣装自体もとてつもなく良い。
しっかりと全体に光を当てることで衣装のディテールが潰れることがなく、それでいて光が強すぎない絶妙な加減。
これにより黒は黒のまま美しく、白も光による変化を受けながらも変わらぬ良さと個性を主張できている。

エプロンの大腿部〜膝の辺りなどは特筆したい。
手で押さえつけられたことや、脚の曲げ方によりできる急カーブが生み出す形状についてだ。
姿勢に合わせて出来た布地の波は、光と影によって、かのアパラチア山脈のように雄大に起伏を持っている。
布が盛り上がった部分の光源側はどこまでも白く、逆の面は影になりつつもなだらかさを失わず。
また、影の面にできた起伏においても微細な色の変化が一切つぶれていない。

そして忘れてはいけない。靴の光沢だ。
皮革が放つ鈍い反射をしっかりとフレームに収め、その質感を視覚から感じさせているのが本当に上手い。
しかもそれは画面の手前側のみであり、奥の側の靴は完全に影に染まっているのである。
画面全体、どこを見渡しても、部屋の調度品や小道具のディテールがわかるように写されているのに、この部分だけが真っ黒になるという粋な技。
花畑の中に隠された宝石を見つけたかのような、明るい喜びに次ぐ感動がそこにある。
素晴らしい。この一箇所があるだけで、これに気づくだけで、うすら恐ろしく感じるほどの完成度を脳に刻み込まれる。
もしかしたらこれは偶然かもしれない。しかし、あいどろっぷす氏ならばもしや計算して……?
スカートの端がうっすらと透けて、靴の輪郭が見えるところすらも氏によるものではと疑ってしまうほどである。

やはり僕の中では氏は光の魔術師であった。
今回、それが確信に変わったのである。

あいどろっぷす氏、写真集のたびにその進化を見せつけられるというのに、ここにきて更に偉大なる技巧の卓越を叩きつけるとは。
やはり神。それ以上の言葉が見つからない。

勿論、僕はイトウさんの大ファンであるので、氏を褒めるだけでは終わらない。ないない。ないです。ナイヨー
この衣装のイトウさんご自身の功績のひとつは、しっかりとアイロンがけをされていて、着ることや動くことでできる以外の皺が一つもないところ。
これは撮影前日にかならずアイロンがけをするというイトウさんのコスプレに対する誠実さによるものであると思う。(HAPPY365DAYSの"talk"参照)
そして袖丈や絞り、スカートの丈。
すべてイトウさんの体型に完璧に整えられていて、形状の過不足が全くない。
これは手直しされているが故?
それとも全て自作?
あるいはオーダーメイド(メイド服だけに)されたんですか?
おそらく手直しなのではと推測するけれど、そうだとしてもすごい技量だ。
ここまで完璧に整えられるなんて。
先日のライザのお写真でも思ったけれど、ウィッグのカットから衣装の調整、カラコンの色選び、メイク選び、小道具の製作、なんでも出来るイトウさん。
美の女神かと思いきや創造神も兼任されておられましたか……

つまり、とても丁寧に服飾を扱っておられるイトウさんだからこそ、このエマのコスはここまで美しいのである。

お顔もめっちゃいい……
うっすらとした頬の赤み、控えめながらも華やかな口紅の色、シャープに整えられた眉……
睫毛も長くて綺麗だし二重だし、これは非の打ち所がない美人の目元……と見惚れてた後にイトウさんのツイートをチラ見したら、ほぼ素顔なんですか?!?!?!
え、やばい。ナチュラルボーン美女じゃん。
つけま無しでこの長さ……
メイク薄めでこの血色の良さと色白さ……
いや、当然イトウさんがスーパーウルトラハイパーミラクル超絶美女で、美しさの一点だけでも人間国宝レベル、沈魚落雁閉月羞花という言葉はこのために生まれたとされる程の器量良しであることはよ〜〜く知っておりましたよ。
知っておりましたけれども、その上で、脳天に隕石が直撃したほどの衝撃と感動!
俺は気付かぬうちにイトウさんの美人度を甘く見ていたのかもしれん……

イトウさんが美しすぎることへのショックから意識を引き戻して続きを書こう。
ここまではほとんど1枚目のお写真への感想に終始していた。
それだけでは味気ないので、他の2枚にも触れたい。
すでに3000文字が見えているので少し手短に。

2枚目と3枚目を見て気づいたことは、窓の外からの強い光源を受ける構図でありながらも、その光に塗り潰されていないということ。やはり、あいどろっぷす氏、光の魔術師。天才的技巧の持ち主でありその手腕が(割愛)

手短と言った側から1000文字近く増やすわけにはいかぬ……

しかしその強い光の中に見える薄いカーテンの筋、浮き上がったレースの模様。どれもこれも素敵だ。

イトウさんご自身も素敵である。
2枚目について言えば、背後から受ける光により浮かぶ全身の輪郭には惚れ惚れするし、すっきりとした顔のラインであるのに柔らかさを感じさせる頬も魅力的だ。
僅かに盛り上がった口元は、大人の女性といった顔立ちの中に愛らしさを見せる。
眼鏡の鼻当て部分がアピールしている鼻筋は、理想的に整っているとしか言いようがないし、小鼻もすっきりとしていて本当に綺麗な形。

何度でもいうけれど、イトウさんのお顔のパーツ全てが完璧なのだ。
あるべき位置にあるべき大きさで配置されている。
神が「そうあれ」と望まれたに違いない。

と、ここで「顔ばかり褒めてはお写真の感想として成り立たない」と忘れかけていたことを思い出したので他についても触れます。でもイトウさんのお顔もスタイルも最高だし……(言い訳)(或いは事実の陳列)

3枚あるお写真の中で唯一、前面を見ることのできるこのお写真。
エプロンの位置がとても大事なのである。
いや、これは胸元を見ていたから気付いたとかではなく!本当です信じて!
なぜそう思ったのかというと、僕個人のエピソードが挟まって誠に恐縮であるけれど、僕はここ5〜6年、年に数回ほど、神輿や梯子上げの手伝いなどで、それに合わせた服装をしてきた。
その時に着る腹掛けの位置が本当に難しいのだ。大まかにはエプロンと似たような形状のアレは、本来は仕立てて首の根元ちょうどに来るように合わせるのが正しいけれど、出来合いで買うとこれがなかなかうまく定まらない。
上げすぎても下げすぎても変なので、毎度適した位置を定めて安全ピンで固定するのに苦労したものである。
そう言った経験があるからこそ、エプロンの位置を見た時に「すごく理想的な位置に留めてあるな」と思ったのだ。
白いエプロンで四角く縁取られた服の黒がすごく綺麗だ。これ以上もこれ以下もない理想的な位置。
だからこれについても触れずにはいられなかった。
とはいえ元からこの位置だったら見当違いも甚だしいので恥ずかしいけれど、と若干冷や汗をかきつつ感心している次第である。

続いて3枚目!
思ったより長くなってる!ごめんなさい!今ならセットで土下座もお付けします!

3枚目、それは画面に大きく映し出された横顔。
顔のラインが本当に綺麗すぎて…夏。(懐メロか)
額も鼻も唇も顎先も、その高低がもう本っっっ当によくて!また顔の話かと言われそうだけれどそれくらい好きだからしょうがない。
いや、僕の目に映るイトウさんは全てが最高ですよ。最高なんですけどやっぱり顔がメインに映るカットだから顔の話をだね(2度目の言い訳)

まずはフォーカスの使い方ですね。
これはもうイトウさんというより、あいどろっぷす氏を褒め倒す事になるんですけど、焦点の扱い方上手すぎマンなんですよ。
夜勤病棟のお写真のときには薔薇をあえてぼかすことで視線を表現していたことに深く感心していたのだけれど、今回は眼鏡の奥側をぼかすことで顔立ちをくっきりさせつつ、画面自体に奥行きを持たせながら横顔の美しさを魅せる。これ、すごいテクニックだなって。
今回の怪文書はイトウさんのためなのか、あいどろっぷす氏のためなのかわからなくなってきたけれど(メインはイトウさんでござる)、感じた気持ちを素直に吐き出したらこうなりました。後悔はしていません。

あとはやはり髪ですよね。
光で淡い色を見せるブラウンの髪。
耳にかかるまでの滑らかな流れや、ちらりと額を見せるように分けられた前髪。
このセットの仕方が黄金比。
前に挙げた二つの部分は、ボリューム感の調整だけで印象が大きく変わってしまう部分だと思う。
それを丁寧に撫で付けてフォーマルな印象を持たせつつ、毛量の多さによるふわっとしたシルエットを活かした調髪。すごい。

もう今回の怪文書については語彙力を諦めました。
本当にすごいものを見ると、人って「すごい」としか言えないんですもん。すごいぜ。

ボリューム感と言えば三つ編みも、と思っていたら、ご本人も納得の仕上がりのよう。
この仕上がりは奇跡じゃない。イトウさんの腕前が更なる上達をしつつある、進化の兆しだ。
それほど色々な制作をされているのだから、当然のことなのだ。
楽しそうに色々なものを作り上げるイトウさんを見て少し羨ましくなるほどである。

かまやつひろしも歌っていたっけ。

「そうさ、なんでも凝らなくてはダメだ。狂ったように凝れば凝るほど、君は一人の人間として、幸せな道を歩いているだろう」

コスプレのためのあれこれに凝って手を尽くすイトウさんはとても楽しそうで、幸せそうに見えるのだ。
その幸せそうな姿に惹きつけられて我々ファンが集まっているのだから、これは幸せスパイラルというやつだなぁと思う。
だから、これからもイトウさんが何かに真剣に打ち込む姿をずっと見られたらいいなぁと思う。
ただし絶対に無理をしない範囲で!……と思う今日この頃である。
ついでに言うなら、目下一番の凝りたい事柄はイトウさんのファンであることなので、ご迷惑にならない範囲でどこまでも凝りたいと思う次第です。


では、最後にちょっとだけ付け足したらこの怪文書はおしまい。


まずは一つ目。
僕は日頃、イトウさんや氏を「天才!」「才能の塊!」と褒めるけれど、才能というのはあくまで種に過ぎないと思う。
それを芽吹かせ、花開かせたのはあくまでご自身の努力やひたむきさの賜物である。
なので、僕が「天才!」という時は、そこに秘められた情熱も含めて褒めまくっているとお伝えしておきたい。

そしてもう一つ。

イトウさんという人は僕にとって、星である。

人々は夜空を見上げるたびに輝く星を見つめ、そこに想いを馳せ、願いを込め、希望を抱く。
僕にとって、それはイトウさんに抱く想いに似ている。
日々の素敵なお写真を見つめ、そこに込められた意図や意志、そして自分が感じたことに思いを馳せ、これからもそんな日々が続くように、イトウさんが楽しく笑顔で輝いていられるようにと願いを込め、こんな素晴らしい人が同じ時代にいて、リプライという形でお話をしてくれることに希望を抱く。

だから僕にとって、貴女は星なんだ。
ネット越しに覗く、一際輝く一等星。

どうかいつまでも輝いていて。
健やかに、穏やかに、けれど楽しい事に関しては激しく輝く、そんな日々がいつまでも貴女にありますようにと、この深夜三時の星空に祈る。



荒斑泥

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