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もぎせん4のレビューと第一弾環境総括

1.もぎせん4概要

■開催期間
リーグ戦+決勝 3/3-15
■参加人数
40名
■対戦形式
デッキ固定+リスト公開2本先取マッチ戦
■大会ルール
リーグ内5名総当たり戦×8リーグ
各リーグ最多マッチwin者による決勝トーナメント実施

2.結果

決勝T1位 A赤桃バーン&ビートwithリクルーター

ユニットの安定供給と、cntバリューの両立を追求。cnt回復、cntバーン、cntコントロール奪取による先攻優位確立と後攻からの捲りをテーマとするデッキ。

ライフゲインやファッティ等不利対面もあるが、cntバリューが高いため、全体面に対してある程度チャンスメイクは可能。
リクルーターcntにより相手壁のHPラインをミミックまで下げることができ、ミミックはエーテル割りの牽制となる。
「常に相手に裏目を突きつける」性格の悪いデッキ。一弾環境もぎせんの覇者は隠キャ

決勝T2位 A青桃猫OWL

グイベル、猫によるライフゲインデッキ。猫に役割が多いデッキであり、非常にかみ合いが良い。墓地落ちowlをダメージに戻す、ダメ落ちリバティーケア、BP再利用等。
また、BPのバリューを高くする意図でトップ操作系ユニットを8投しており、不要カードをボトムに送りつつ、有効cnt回数増を測る。

決勝ではスタッツの脆さからZAPでの複数除去を許し、回復を上回るペースで殴り切られ敗北。HP4以上の処理も盤面で行わなければならず、ダメージレース不利展開となった。

決勝Tベスト4 A赤桃火力コントロール

呼ぶ子破間クリステルによりリソースを確保、盾や火力札をバックに構えつつ、小型ユニットで相手を小突きながらリソース差で圧殺するデッキ。リソース確保部隊をプレイできれば手数を確保することができ、ゆえに国民法4投がそこまで重くなく、また回復ギミックが高出力cntならびにイノベイターと非常に噛み合っており、リソース確保でデッキが回り始めるとワンサイドゲームにもなりうるパワーの高い山。
バック割りの裏目+火力補助としてのミミックが腐らない。
リソース確保部隊が引けない、回復できない、盾が引けないのいずれか2つを満たすと無抵抗死もありうる。(頻度は低い)

決勝Tベスト4 A黄桃ディスペルビートダウン

もぎせん2から少母数も必ずリーグを制してトーナメントに出場している本アーキタイプ。
特筆すべきはディスペル山田フラシーのお手軽ウォルナー出張セット。山田ポジムヴェルオクトと高スタッツユニットを多数採用しており、zapでアドを稼がせず自身はzapディスペルでアドを稼ぐ、というリストになっている。
マジックブラスターまで入れる火力cntの徹底により、盤面優位を確立してコントロール寄りの運用も可能。
ビート系デッキとしてはイベントが多めであり、殴り合いとなった際にその差が出る可能性がある。

3.環境考察①バーン環境による「たたり」の淘汰

決勝T参加者リスト計400枚中、たたりは1枚のみでした。ベスト4でたたりは絶滅、その背景にはバーンcnt標準搭載環境があると考えられます。
たたりは
①有効cnt枚数減
②ダメージ加速
③ドライブ時プレイ可能枚数減(致命傷)

というデメリットを孕んだカードであり、ユニットの出力を上げられる反面、ダメージレース環境においてはcntのクオリティならびに無駄ダメージを受けるという所作が致命的であり、ドライブしようものならボードアドバンテージ、ライフ差で致死まであります

以上の点から、たたり採用枚数が減少、それに伴いコストの融通が利かず、エースユニットであるレベル3が抜けていくという状況に。決勝Tにおいてガシャドクロ採用者は1人もいませんでした。

4.環境考察②ナイトはアプレンティスに勝てないのか?

今回リーグ1位8名中、ナイトは1名のみとなりました。

リストはこちら。cntに強力カードを採用しつつ、ユニットはほぼ0〜1で固める構築。
「ダメージレース系」です。

リーグ戦に於いては「たたり2枚入りA赤桃」等アプレンティス系に対して3連勝するなど、10勝2敗でリーグを通過。
このリーグは次点もK赤桃でした。

こちらもアプレンティス系に対して勝ち越し、8勝4敗マッチ3-1でした。

他リーグでも同様のカラーリングのK赤桃が次点。

K赤桃は公式ムック本掲載の「ゆーてぃのダメージレース」と同様のカラーリングであり、もぎせん2,3においても準優勝、ベスト4 まで残る有力なアーキタイプです。

前回準優勝のK青桃も、今回リーグ戦マッチ3-1で次点となりました(プレーヤーも同じ)
安定した戦績を残していますね。

両デッキに共通する点は回復+cnt直接ダメージによるダメージレース優位の確立です。
そしてアプレンティスよりもユニット2面展開でのビートダウン成功率が高いというのも評価ポイントです。(絶対に可能というわけでもない。ここ重要)

ナイトを使用するメリットは序盤のハンドアドバンテージです。初期手札2枚、先攻なら手札3枚、後攻なら手札を4枚使用可能です。
アプレンティスは等しく2ドライブずつのプレイですので、ナイトの方が使用可能カードが多いです。そして、それにより若干枚数使用タイミングを選べます。(あくまで若干枚数です。ここ大切です)

例えば、「先攻でカードを切らない」という択を取ることができ、cnt除去による裏目を避けて2ターン目にユニット2面+セットカード、ルーラーパンチ含めて6〜7点、という展開を作れます。これはアプレンティスでは実現できない挙動です。ドライブしたユニットは出さざるをえないのです。
例えば、手札のバスターコングを使用せずに、確殺ターンあるいはケツ4複数面展開状況等バリューが最も高まるタイミングまでキープできます。これもアプレンティスにはできない挙動です。

ではなぜ、上位を占めるのはたたり無しアプレンティスのビートダウンデッキなのか?

①アプレンティスの抱える構造的弱点を克服させ、②ナイトのエナジー制約という弱点をより浮き彫りにしたこのカード。だいたいこいつが悪いです

5.環境考察③アプレンティスの抱える構造的弱点と克服

「アプレンティスはカードを2枚しか使えない」

これがアプレンティスのルール上の弱点でした。イベント2枚ドライブ時の切なさを、たたりドライブの絶望を、ここまでプレイしてきた方々ならご理解いただけるかと存じます。
ゆえに、アプレンティスには強めのカードが刷られています。
代表例はガシャドクロ、呼ぶ子、破間。
ガシャドクロは相手のリソースを吐かせ、呼ぶ子破間はリソースを確保します。アプレンティスのリソースが貧弱だからこそ、必要なカード群なのです。

「アプレンティスにはエナジー制約がないため、ナイトのようにzap手打ちの次ターンに動きづらいなんてこともない」というのもアプレンティスのインチキさとして謳われがちですが、それも2ドライブのうち1枚がzap手打ちだとしたら、複数面除去こそ脅威であるものの、所詮使い切りのイベントでしかなく、もう1枚がイベントだったり、雪女等0マナの枠埋めドライブした時にはなんとも言えない気持ちになります。

ナイト握ってる時に、相手が残念そうにセットするから事故かな、と思ったら伏せzapだったりすることありませんでしたか?下振れてねえじゃん、なんやねんコイツ、みたいな。
基本的にユニットが引けないドライブはアプレンティスの「下振れ」です。これは構築上の工夫で少なくすることこそできても、完全に無くすことは出来ないのです。

バックパッカー、彼女がもたらしたものは何か?

アプレンティスでのユニットの安定供給です。

加えて、その際に失われるべきカードが即時ならば使用可能なので、実質3ドライブのような挙動になります。

ナイトの強みとしていた、ユニットの安定供給をアプレンティスでも実現できる上、エナジー制約もないため爆破対象の即時カードに制限がありません。
このインチキカードのスペックを、アプレンティスは最大限発揮できてしまうのです。

このカードスペックのルーラー間格差が、そのままルーラー格差に繋がっていると考えます。

この即時バックパッカー挙動さえなければ、ナイトはアプレンティスの構造的弱点を突き、安定勝率を実現できていたのではないでしょうか。

ほぼ事故のないアプレンティスと、事故の可能性を抱えたナイトの出力が同じである場合、前者に軍配が上がってしまうのは、悲しいことに想像に難くなく、そういった背景から安定志向アプレンティス環境においてナイトが苦戦を強いられる形になりました。

6.環境考察④生きてるだけで偉い

ゲートルーラーというゲームにおいて、ユニットはユニットなだけで偉いです。(stkが無いやつは評価が難しいです。)
イベントカードは基本的にストライクを持ちません。相手のライフポイントを削り切るゲームにおいて、極端な話相手のライフポイントを削れないカードはある種足手まといです。

ゆえに直接火力カードが偉く、また足手まといカードを4/4/1に変換できるバックパッカーが強い。

生きてるだけで偉いです。相手のユニットを殴れるし、身を挺してルーラーを庇うこともできます。ユニットの数だけ選択肢が増えます。

二弾環境がどのようなものになるのか、未公開カードも多いので判断が難しいですが、この大原則が覆ることは無いと思っています。生きてるだけで偉い。ユニットを絶やさず、顔を詰めよう。
ウィザードの台頭によって、アプレンティスの手数+BP挙動では突破できないなんてことが起こるかもしれなくて、その時にはナイトのイベント連打ユニット安定供給+ルーラーstk3が生きてくるかも。そうあって欲しい。時代が君に追いついていないんだと、僕は思うよ。

7.ゲートルーラー一弾環境によせて

12月のプレリリースから楽しませてもらいました。年末年始に実家に帰省できず、暇すぎて始めたゲートルーラーとかいう問題作の考察noteから、ここまで活動が広がるとは思っていませんでした。
なにかと話題の絶えないこのゲームですが、僕は胸を張って好きだと言いたいです。好きなものを、このゲームを通じて繋がった友人と共にあーでもない、こうでもないと掘り下げる時間はとても有意義でした。

二弾環境がはじまります。

正直燃え尽き症候群的雰囲気はあるのですが、のんびり新カードをしばきながら、もぎせん5に向けて英気を養っていければと思います。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。もぎせんに関わってくれた全ての人に感謝!

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