墓じまいからの永代供養98万円也
先祖代々のお墓の墓じまい、永代供養を行った覚え書き。
自分自身は名古屋で生まれ育ったのですが、先祖の墓は愛知県の東端、新城市。
父がその土地の出身だからです。
20年ほど前に父が亡くなった後は家も売却し、墓だけがぽつんと残った状態でした。
新東名が延伸して１時間半ほどで行けるようになりましたが、それまでは片道２時間以上。
墓参りに行かなきゃと思うもののなかなか行けずの日々が続いていました。
子供の代になる前になんとかしなきゃと思ってましたが、父の兄弟が墓参りに来ている間はそのままに。
その兄弟もみんな80歳以上の高齢。
この先、墓参りする人さえなくなり、無縁仏になる。
姪っ子の結婚式で弟と久しぶりに会ったら、大病で歩くもの大変そう。
これはやれる時にやっておかなきゃな。
こうして墓じまいをして、永代供養に切り替えることにしたわけです。
おおまかな流れ
作業の流れとしては以下の通りです。
墓を精抜き
墓石の撤去
墓にある遺骨を永代供養の寺におさめる
たいしたことないのですが、まずは永代供養をする寺を選定しなければなりません。
私の家の近くにする方がいいのか、父が懇意にしていた寺にするべきか。
まずは父が檀家の役もしていた寺に相談。
その寺でも永代供養ができるということで必要なお金や作業などを教えてもらいました。
墓石の撤去もする業者も紹介してくれる？
お寺に一括してお願いすれば、すべてスムーズに行きそうではありましたが、墓石の撤去に50万くらい必要とのこと。
よくわかりませんが、高くないですか？
墓石撤去するだけで、そんなに必要なもの？
確かに丘の中腹にありますし、墓も５つもありましたので、運び出しは大変かと思います。
でも半日あればできそうな作業じゃないですか、知らんけど。
とりあえず、自分でできるところはやってるみるかと、墓石の撤去をする業者を調べてみました。
墓石撤去の業者さがし
「墓じまい 新城市」で検索すると、いくらでも業者が出てきます。
いくつか電話したり、メールしたりして問い合わせると、ほいほいと現地に見積もりに行きますと返答。
名古屋からでも行きます、東京の業者もどこか探して行かせます。
うーん。
名古屋から往復した日当も結局上乗せされるってことだよね。
市役所の手続きがどうとか、遺骨がどんだけ入ってるかとか、色々面倒なこと聞いてくるし、めんどうそう。
そっか、地元の石材店に聞いてみたらいいのか。
Googleで検索してもSEOにチカラを入れている業者ばかりが出てくるので、Googleマップから検索して墓地から近い石材店に電話。
すると、今忙しいから、来月暇になったら、見に行って見積もり出してあげる。
その地域なら、土葬されていた時期があるかもしれないけど、土葬されているのある？
す、すいません、自分はその土地に住んだこともないし、親からもそういう話は聞いたことがありません。
・・・ふと、そんな作業をしている途中で思い出したんですよね。
俺、父親が死んだ時に、墓碑に名前を彫ってもらうのに頼んだ石材店があるんだった。
最初から思い出せよ、という話です。
新城市内の多分、そこだろうという石材店に電話すると、話は早く、墓の場所もわかってるし、状況もわかってるし、来週に現地で待ち合わせして状況見て、見積もり出しますとなりました。
石材店から聞いたちょっと怖い話
墓地で石材店の方と待ち合わせ、話はトントン拍子で進みました。
そこもウチが去年墓じまいしたところだよと言われ、それならこの土地の状況もよくわかってて安心です。
他の業者に色々言われてめんどくさくなっていた役所への手続きなども、地元の石材店が、地元の寺に遺骨を移す分には不要とのこと。
ほんとはいいのかわかりませんが、慣習的にそれができるみたいです。
撤去費用は難易度、作業量によってかわります。
ウチの場合は墓石が４つに墓碑が１つの合計５つ。
更に急斜面をのぼったところにあります。
相場はわかりませんが、撤去費用も26万と寺で聞いた金額のほぼ半額でしたので、相見積りをとることもせず、お願いすることにしました。
石材店の方に色々教えてもらったことが興味深かったので残しておきます。
新規の墓３割、墓じまい７割
墓じまいをする方が多く、新規に墓を作る依頼３に対して、墓じまいの依頼が７とか。墓石の下の納骨してある穴からヘビやマムシが飛び出してくることがある。ウチのには蜂の巣ができていました（そんなところに？）
墓じまいには怪しい業者がいる
全然違う土地から外国人が来て、墓石を山に放置していくことがあるとか。中には墓にある名前もそのままにして放置してあったケースもあったそうです。お寺の経営も困窮
田舎のお寺は檀家が少なくなり、経営状況が悪いところが多いとか。
ウチのお寺も住職だった息子はアメリカに行ってしまっておらず、先代の奥様が経営。御経を読むのは他の寺の住職に頼んでいる。
永代供養の契約
墓石撤去の業者も見つかったので、お墓の精抜きをお寺に依頼。
精抜きの後に、あらためてお寺に永代供養をお願いしました。
永代供養代金は70万円
正直、高いのか安いのかわかりません。
検索すると50万円未満のところも出てきますが、追加料金が必要なところもあるようです。
お願いしたお寺は今後一切の費用はなし。
元々父や祖父が懇意にしていたお寺ですし、法事もお願いしていたことは私も知っていましたので、言われた金額で納得するしかありません。
更に墓碑に名前を入れたければ２万円必要とのこと。
まぁ、父の名前をどこかに残した方がいいかとお願いすることにして、合計72万円をお寺の口座に振込しました。
契約書や請求書はありません。
お寺で言われたのは、私が頼んだ石材店がお寺がいつも依頼されるところでお寺経由でもその石材店を頼んだとのこと。
お寺経由でも価格が一緒だったか、仲介手数料が必要だったかはわかりません。
墓石撤去実施
梅雨時なので、いつできるかはわからない。
日程が決まったら、連絡するとのこと。
一ヶ月ぐらいしても何も連絡がないので、電話して確認。
精抜きはすみましたか？
あれ？お寺で墓碑に名前を彫ってもらうのもその石材店なので話しておきます、みたいな感じだったのになぁ、こちらから言わなきゃいけなかったのか。
墓碑の名入れはもう既に終わったの連絡はあったんですよね。
見積書送りますね、いやもう送ってもらってます。
みたいなちぐはぐなやりとりがあって1週間後に突然「明日、実施します」の連絡がありました。
納骨は先に行われたみたいな話をお寺からされていたので、立ち会う必要ないのかなぁ。
作業の邪魔になるだけだろうしなぁ。
と行かなかったら、「遺骨は後ほどお寺に届けておきます」の連絡があり、あれれれ、自分とお寺と石材店の連携おかしいけど、まぁいいか、なんてことがありました。
石材店から2日後に墓石撤去前、撤去後の写真と請求書が届き、すぐに振り込み。
墓石撤去完了です。
永代供養開始
お寺に挨拶と永代供養をはじめるにあたり、家にある位牌も精抜き処分してもらえるということで持参して行ったのが本日です。
奥から墓じまいしたお墓に入っていた遺骨を持ってきて・・・ていうか、そこにまだあったんだって感じですが、見せてもらいました。
それでは納骨に行きましょうと隣のお寺の住職が来て、お寺の建物裏にある墓地の供養塔に向かいます。
供養塔の前の供物をのせる台をどけるとそこが納骨の穴。
あ、そうだったのね。
そこにウチの遺骨を入れ、納骨完了したというわけです。
御経も読んでもらってありがたったのですが、そういう流れとは知らず、お布施も用意していません。
恐る恐る御経があるとは知らず、お布施用意していませんでしたので、現金で支払ってもいいですか？（もしくはPayPayで・・・これは言えませんでした）
すると、永代供養の費用に含まれているので結構です、と返事。
ほんとかどうかわかりませんが、ありがとうございましたということにしておきました。
お金は誰が払うか問題
今回必要になったお金は以下の通り。
石材店 26万円
お寺 72万円
合計98万円
私は男３人兄弟の次男。
父が亡くなった時や、家を売却した時に３人で遺産を分割しました。
元々墓じまいをしようと思い立った時はあの遺産を３人が一部戻せばいいじゃんでした。
しかしそれも20年も前の話。
そして兄は既に死去しています。
それでも遺産をもらったことは事実なので、奥さんに相談するべきか。
弟に相談すると、少し前から自身が大病をして入退院を繰り返していて、今は墓じまいをするお金がないので待って欲しいとのこと。
最初に相談してから１年ほど経っても返事がないので、催促すると、やはり待って欲しいとのこと。
うーん、これは何年待っても、お金今ならある、墓じまいしましょうとはならないのじゃないか。
その頃、投資していた株も好調でしたし、仕事も順調だったので一大決心。
今やらないと、ずるずるやらなくなるのが目に見えてます。
俺が全額出すので、親戚への連絡お願いします。
弟が払わないのに死んだ兄の家からもらうこともできません。
まぁ、３人兄弟の中で私が一番親にお金を使わせた自覚もありますので、文句はありません。
自分はどこの墓に入るのか？
墓じまいの話をしたら、では自分が死んだらどこの墓に入るんですか？と言われたことがあります。
想像もしてなかったですが、焼却場に全部置いて処分してもらえばいいです。
遺骨だって、全身の一部の骨を拾ってるだけですから。
まとめ
墓じまいには悪徳業者もあるので注意
地元の業者に直接お願いするのがベスト
永代供養は遺族の心の安らぎのため
墓なんかいらんね（個人的感想）
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