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このデザインが素晴らしい!参考にしたい採用スライド7選 !2022

こんにちは。馬場です。
仕事で採用スライドの更新業務を担当しているのですが、最近は採用スライドって沢山あるな。自社の採用スライドも改善できるところがまだまだあるのでは…と思ったので、デザインの勉強もかねて、各社のスライドを調査をしてみることにしました。
(以下、考察や調査などはあくまで私個人の意見・調査になりますのでご了承ください)

はじめに

最近でこそ各社でよく目にする採用スライドですが、そもそも採用スライドってなんだろう?というところから調べてみました。

採用スライドとは
そのまんま会社説明や採用に関する情報を掲載するスライド。どうやらピッチスライドとも言うらしい。
ピッチとは、IT業界や広告業界で使用される、短いプレゼンテーションを指す用語のことらしいです。要は、短い時間の中で端的に伝える資料と言うことですね。
目的は言わずもがな、採用のために自社を知ってもらうための紹介資料になりますが、

いつ、どこの会社が始めたんだろう?

と思って、過去の採用スライドの調査を簡単にしてみると、大体2019年頃から、まとめの記事がちらほらと現れます。それ以前にも、採用スライド自体はあるようですが、web上で閲覧が可能なものが少ないと考えると、サイトなどには掲載せず、直接自社に面接に来た方に、直接お見せする形で運用されていたのではないかと推測しました。

そして、調べているうちに、下記のブログ&サイトを見つけました。

面接用スライドを公開した結果、全部見せます!

スマートHRさんが2018年の8月に最初に採用スライドを作成・公開した結果、応募数がなんと5.3倍にもなったそうです!

そして

参考(2020.12の記事です)
https://media.bizreach.biz/17688/

>オンラインでの「伝えづらさ」「会話のしづらさ」を補うツールとして、「会社紹介スライド」の重要性は増していくと考えられます。

まさにその通りですね。実際、2020年から流行した新型コロナウイルスの感染拡大を受け、オンライン面談のニーズが高まったことにより、2019年は採用スライドのまとめ記事がわずかしか見当たらないのに対し、自粛期間などを経た2021年は、まとめ記事の数が増えています。
(私もこの2019年の期間中に転職活動をしていたのですが、弊社には既に採用スライドが存在していて、見せてもらった記憶があります。現在掲載されているものよりも情報は少ないものではありましたが、当時はこんなものがあるんだ!と楽しく見たことを覚えています。)

発表…!のその前に

前置きが長くなってしまいましたが、ここからは、私が調べた採用スライドの中から、デザインが気に入ったもの、すごいと思ったものを7社ご紹介していきたいと思います。

この記事を書くにあたり、144社の採用スライドを拝見させていただきました!(大変だった…!)
どこの会社も素敵なスライドばかりで、まずは14社に絞ったのですが、それでも記事を書くには多く、どうしても話したい7社に絞るのに苦労しました。
今回載せきれなかったスライドは、いずれ何かしらの形でまとめられたらなと思っています。

今回見た採用スライドは、こちらのサイト様の情報を活用させていただきました!

https://efcl.info/2021/10/13/company-introduction-jp/

ちなみにですが、企業のTOPページから採用スライドに辿り着くまでは大体1クリックから2クリックの企業がほとんどでした!
(中には企業TOPに掲載されている企業もありましたが、私が見た限り1社だけでした)

企業TOP→採用TOPにスライドがおいてあるパターンか
企業TOP→採用TOP→業種の紹介の中にあるケースが多かったです。
それ以上深い階層においてありそうなケースは、潔く探すのを諦めております。

探しやすい位置に置いてあると、情報を探しにきた求職者も嬉しいですよね。
採用スライドは中身についてもそうですが、導線も含め見つけやすい位置に掲載するのも、離脱者を減らすためにも大切な設計だと感じました。

個人的ベスト7紹介

では、個人的、採用スライドベスト7のご紹介です

※更新日が記載されていたものに関しては社名の横に記載させていただいております。
私が調査していた当時のスライド内容のコメントになりますので、各企業様のスライドに更新が入り、内容が変わってしまった場合はご容赦ください。

また、企業様へのリンクは、採用スライドの掲載が見つからなかった企業様は採用トップページ、採用スライドの掲載がわかった企業様は、該当スライドの掲載があるページにリンクしています。

07モノグサ株式会社(2022.11.28)

このスライドの良いポイント
・全体的に余白がしっかりと取られていて、スッキリして見易い印象
・文字は細め、小さめだが行間がちょうどよく良く、読みやすいテキスト
・ベースの白、ブランドカラーの青、テキストの黒の配色バランスが非常によい
・上記の配色バランスが良いことに加え、無駄なイラスト等が配置されておらず、シンプルに見やすく仕上がっている

見ていた印象で大きかったのは上記の部分です。
特に印象に残ったのはテキストの細さで、見てきたスライドの中では、トップクラスに細いのでは…!と思うくらい細かったです。
しかし、行間がしっかりと確保されていること、記載しているテキスト量がちょうどいいこと、きちんと要素が整列、グルーピングされていることも相まって、全体的に余白が美しく取られている印象のスライドでした。
ページ数も39ページと、飽きる前に読み切ることができて、非常にちょうど良い印象です。

途中、鮮やかなピンクや黄緑が出てくるページがあり、今まで落ち着いた色合いで揃っていたのに何故!?と思ったのですが、こちらはサイトの方でも使用されている色でしたね。

こちらの色は多用すると煩くなってしまう配色のため、多用はせず1ページのみに納めているのも、他ページとの違いが明確化されていて、良いと感じました。
後半の、「組織風土」の写真も載っているページのデザインが好きです!

06株式会社リンクアンドモチベーション

このスライドの良いポイント
・ビビッドなピンクだけど、メインで使用している本文中のフォントの色をグレーにすることにより、軽快さが出ている
・テキストや図表が多く、読ませるタイプのスライドだけど、すごく丁寧に情報が整頓されているため、飽きない
・シンプルに仕上がっているが、使用しているピンクが良いアクセントになっていて、どことなく見ていてワクワクする

初見、上記の印象を持ちました!
更新日が書いていないのと、サイトの採用ページに飛んでも、スライドの掲載がなかったので、もしかしたら更新が止まっているor面接に来た方に社内でお見せする用なのかもですね。。

こちらも、38ページと長すぎず、短すぎず、ちょうど良い情報量でまとめあげられていました。

ビビッドなピンク色を使用しているので、表紙を見たときは「うわー!絶対ハレーション起こりそう!」と思っていたのですが、使用されている色のコントラストが調整されているせいか、全然そんなことはなく、この色をこんなに上手に使えるなんてすごい!という感想に至りました。本文の文字色をグレーにしているのも、ものすごく素晴らしいチョイスだと思います!

また、図やグラフに関しても、文字サイズや配置の場所などを上手く工夫されていて、とても見易い、わかりやすい内容になっていました。
全体的に、余白等が綺麗に取られていて整っているのももちろんですが、グラフの見せ方がとても勉強になるスライドでした!

05株式会社Progate(2021.04)

このスライドの良いポイント
・色をたくさん使っているけど、項目ごに分類されているので、邪魔をしていないし、かわいらしい印象
・マスコットキャラクターがいいアクセントになっている。かたくるしすぎない雰囲気で楽しめる
・淡い色をメインで使用している印象だったが、視認性もしっかりと確保されていてすごく見易い

続いて、株式会社Progateさんです。
プログラミング入門の学習アプリを入れていたことがあったのですが、サイトもスライドもアプリも、配色や世界観などの細かい部分までしっかりと統一されていて素晴らしい印象です。(アプリ、ゲーム感覚で楽しく遊んでました!)

まずは、「沿革・社員数の推移」の部分ですが、社員の人数を棒グラフで表す企業が多い中、円を大きくしていく形で見せるというデザイン。グラフだと堅苦しい印象になってしまうと感じていたことが多かったので、こちらの表現はすごく良いなと思いました。

また、配色についてですが、「プロダクトについて」は紫、「Vision/Misson」は黄色、「Our Values」は水色…などと、スライドの項目ごとに色分けがされていて、ページをめくって進んでいくたびに色が変わるワクワク感と、何より、「あの情報どこだっけ?あ、確かピンクのところだった気がする!」といった情報の思い出しができる点がとても良いなと思いました。
情報が多くなってくると、見ている側もそうですが、デザインを作成している側もどこにあったっけ?となることが多いので、この設計は印象に残りやすいなと感じました。

43ページと、先ほどご紹介した2社よりはページ数が多めですが、1ページあたりのテキスト量が少なく、キャラクターや配色が可愛らしいこともあり、もっと見たい!知りたい!と思えるようなスライドでした。

04株式会社カミナシ(2022.07.19)

このスライドの良いポイント
・表紙からノートのデザインになってて面白い
・目次がインデックス(紙のやつ)になっている。面白いデザイン!
・グラフ類がスッキリまとまっている
・色が絞られていて見易い印象
・情報量もちょうどいい

続いて、株式会社カミナシさんです。
こちらのスライドですが、ぜひぜひ採用ページから見て欲しいです…!
スライドが掲載されている箇所の横に、マスコットキャラクターの「ごーとん」くんが座ってます…!かわいい!!
紙ナシだから、紙を食べちゃうヤギがキャラクターになっているんでしょうかね。面白い発想ですね。

キャラクターのことはさておき、本題に戻ります。
こちらのスライド、ただのスライドではなく、見て分かる通りリングノートのようなデザインになっているのが特徴です。採用スライドって、会社の情報や掲載内容をまとめたりするだけでも結構大変な業務なのに、めちゃめちゃデザインが凝ってます!デザイナーさん本当にすごい!

中身については、配色やレイアウトも、とても綺麗にまとまっており、情報量もちょうどよい内容となっています。文字がやや太めなのですが、行間がしっかり確保されているため、非常に読みやすい印象です。
色は水色、白、青をベースとしていて、スライドで使用されているイラストもトンマナが揃っており、邪魔な色が一切ないので、気が散ったりせずに見ることができました。
カルチャーのイラスト、味があっていいですね!

こちらは、表紙を含めて40ページありました。
最後の求人情報ページは、QRコードが記載されていて、そのままスマホで飛んで情報を見ることができるのも、良いポイントだと思います!

03株式会社CAMPFIRE(2022.04.20)

このスライドの良いポイント
・文字のジャンプ率がいい具合!勢いがよく感じる
・余白も整列も、全体的にとてもきれいで素晴らしい
・雑誌みたいなデザインでお洒落

続いて、株式会社CAMPFIREさんです。
コーポレートカラーを単色で使用しているスライドが多い中、綺麗にグラデーションを扱ってデザインを作成されている印象でした。

「会社について/私たちのMISSION」のページ、見出しの文字が大きくて勢いがあってすごく好きです。白に赤〜オレンジのグラデーションが映えて、ここからどんなスライドが見れるんだろうと、初見の際、とてもワクワクしたことを覚えています。
効率的にジャンプ率を活用することにより、読者にインパクトをしっかりと与えられている点が勉強になります!

枠のデザインは背景の白に、ほんのりと心地よい程度のドロップシャドウが乗っていて、視覚的に邪魔をすることがなく、スライドを読み進められることもポイントでした。
また、左右の余白も全体を通してしっかりと揃っており、統一感もあります。

「採用について/代表取締役からのメッセージ」のページは、少しグレイッシュな風味の写真に鮮やかなグラデーションのタイトルがかかっており、色の対比が面白いと感じたことと、雑誌のデザインのようで、クリックする手を思わず止めてしまうくらい、印象深かったです。

 他企業に比べて全28ページとやや少なめで、サクサクと読み終わる印象でした!

02株式会社リチカ

このスライドの良いポイント
・スッキリと見易い!写真ベースで明るい!デザインがいい!
・グレーがベースで大部分を占めているので、赤とオレンジの鮮やかさがとても引き立って良い
・デザインはもちろん、読みやすさも捨てていない

堂々の2位は株式会社リチカさんです。
もう表紙から、素敵ですね。
写真とテキストのレイアウトが、雑誌を彷彿とさせるデザインでとてもお洒落です。

背景色にグレーを使用していて、そこに白いエリアがあって内容が書かれている、という作りになっているのですが、コーポレートカラーである赤色が、とても映えるデザインになっています。
全てのパーツではないのですが、先ほど紹介した株式会社CAMPFIREさんと同じように、グラデーションをアクセントにうまく使用しているデザインだと思いました。

文字は比較的小さめで、画面上だとやや読みにくい部分もありますが、見出しの文字サイズがしっかりと担保されているため、自然と視線が誘導されていく印象です。

後半の「RICHIKA CREATIVE FIRM」のページからは、リブランドの事例紹介となっているのですが、ベースカラーを黒としてガラッと雰囲気が変わり「なんだなんだ!?」と気になる紹介の仕方をしていて面白いと思いました。

こちらは全42ページと少々多めなページ数ではありますが、途中から黒いデザインに切り替わることもあり、最後まで飽きずに楽しく読むことができました!

01株式会社ミラティブ

このスライドの良いポイント
・スライドが業種ごとに3つある。すごい
・候補者様への手紙。よくあるプレゼンテーションのサイズじゃなくて、ちゃんと手紙に近い比率になっている(気がする)。面白い。
・黒の主線がくっきりしたポップなデザインが素敵。きちんと世界観を表現している
・白に黒線で緑のシャドウの文字、読みやすい
・テキストが少なくて良い。画像メイン

今回の個人的ランキングの堂々1位は、株式会社ミラティブさんです
驚くことに、説明スライドが3つも存在しました!
会社案内とエンジニア用で2つスライドを用意している企業様も何社かあったのですが、どちらかのデザインを使いまわしている場合がほとんどで、ミラティブ様ほど内容を変えている企業様は他におりませんでした…!

では、上のスライドから順番に行きましょう。
まずはエンジニア向け会社紹介資料です。
当たり前ですが、いきなり社内のシステムの話をするのではなく、会社概要から話をはじめ、身近なライブ配信の歴史を語り、これからどうしていくのかの部分を明確に紹介しています。
私はエンジニアではないので、詳しいところまでは分かりませんが、サービスの機能紹介をしている点も、どんな技術を使って構築されているかイメージがしやすいポイントかなと思っています。
配信基盤のページも、この手の図はぎっしりと情報が詰まっていることが多いですが、しっかり余白が担保され、テキスト量も最低限と情報がスッキリと見せられている点もとても勉強になります。

続いて、「採用候補者さまへの手紙」
こちらは、先ほどのエンジニア向け資料と比率が異なり、正方形に近い形となっています。
なんとなくですが、このスライドのタイトルにあるように「手紙」を彷彿させるような、堅苦しくなく、可愛らしいサイズ感だなと思っています。
内容に関しては、先ほどのエンジニア向け資料より、より詳細に企業内容を説明するものになっているのですが、グラフ等を使用した難しそうな内容のページほどカラフルに仕上がっており、パッと見たときの「ああ、読むの大変そう、読みたくない」という気持ちが緩和されている気がします。

最後に3Dデザイナー向け採用資料。
トランプのような比率のカード風デザインがすごくかわいらしい&発想が一番面白かったスライドです!
ページ数を表示している数字もデザインの一部として効果的に使用されています。
こちらも、前に紹介したProgate様のように、項目ごとにメインで使用するカラーを変更していますが、カード風のデザインのためか、次はどんなビジュアルを見せてくれるのかなというワクワク感がより一層強かったことを覚えています。

PCで見ると少しテキストが小さいと感じますが、今はスマホで片手間にチェックする人も多そうだなと思い、スマホで開いて見たところ、見事にぴったりサイズで…!


すごい…!まさにスマホで見る人のためのスライド

総括すると、黒の主線がくっきりしたポップなデザインは、ゲーム系やバーチャル動画配信サービスなどの会社に多かったのですが、全体を通して一番デザインが洗練されているのがこちらでした。
3つ目のスライド以外は、黒線に企業カラーのターコイズブルーと、デザインが統一されていてスライド同士の繋がりはもちろん、各種用紙することによって、必要な人に必要な情報のみが届くのは、無駄がなく良い設計だと思いました。


終わりに

今回の調査で、いろいろな企業様の、個性あふれるスライドを拝見することができて、とても勉強になりました!
何社も比べてみると、「さっき見たスライドとレイアウトが似てる!流行りのデザインてこんなのなんだ!」といった、いろいろな発見があったり、
いくつも見比べているうちに、ここはもっとこうしたらいいのに。自分だったらこうするかな。といったポイントが出てきたり、
speakerdeckだと、テキストリンクはクリックしても飛べないので、QRがついている会社は優しいな!と思ったり、作業しているだけでは気づかないポイントに気づけたことも大きかったと思います。

今回の調査を活かして、自社のスライド修正作業にはもちろん、普段のデザイン業務にも活かして行けたらなと思っています。

長くなりましたが、最後まで閲覧くださった方、本当にありがとうございました!

余談
読みづらいのに、このフォントたくさん使っている企業がたくさんあるなーと思った後、表示バグということに気づいたのですが、speakerdeck、イラレ以外で作成することが原因かは確定できないですが、一部文字が線のみになる事象が発生しているので、これを期に、うちの会社おかしく表示されてる!?と気づいてしまったあなたは是非修正してみてください


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