カオス理論とは
(カオス理論とは・・・?名前はめちゃくちゃかっこいい。ジュラシックパークにもカオス理論専攻の数学者がいた気がする。でもカオス理論が何かはよく知らない。ということで調べてみた。)
カオス理論
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結論から言うとカオス理論とは
「未来は予測できないよ~」
という現象にめっちゃかっこいい名前をつけたものだ。
「いやいや、数学や物理を精巧に理論立てて考えればいつかは完璧な理論にたどりついて未来を予測できるんじゃないの?天気予報でも雲の動きとか気圧をシュミレートして予測してるじゃん!」
それは間違いだ。天気予報は雨の確率は60%ですとか大ざっぱな予測しかできないし科学が発展したとしてもやっぱり60%は60%だ。
「明日は必ず雨です」と「明日は必ず晴れです」と「明日は必ず曇りです」
天気予報がこの三択になることは絶対にない。
どんなに現実に即した式を考えても「明日は80%で雨が降ります」
とか曖昧になってしまう。
「100%雨です」という天気予報を聞いたことがあるかもしれない。でもあれは97%とかを四捨五入して100%と言ってるだけであって実際に100%降ると予想できたわけではない。
未来は絶対に予測不可能なのだ。
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(必ず当たる完全な天気予報はつくれない)
確率や運動を計算する式をめっちゃ複雑にすると最初に入れる数値をほんの少し変えただけで答えが全然違うものになってしまう。
どういうこと?
例えばチェスを指していて終盤にゲームの勝敗の大筋が決まってから
「あ、Aさんルークを左に動かしましたね、ということはこう攻め落とすつもりなんですね、とするとBさんが逆転できるとしたらこっちを固めるしかないですね」
とかある程度具体的な予測が立てられる。
だけどAさんが一手目にポーンを動かしたとしても
「ポーンを動かしたということは・・・うーん、これからの選択肢が多すぎてこの時点ではなんとも・・・」
となってしまう。複雑すぎて誰もAさんが有利とかBさんの指し筋とかを予想できないのだ。
この「過程が複雑になればなるほど、"最初"が与える影響はデカい!!」
という性質を初期値鋭敏性(しょきちえいびんせい)、という。
逆に言えばほとんど勝敗が決まってから一手ミスをしたとしてもやっぱり勝敗にはあまり影響を与えない。最初の一手をミスしたとしたら・・・、結果は全然別のものになってしまうだろう。複雑になればなるほど"最初"が及ぼす影響は大きくなっていく。
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木の葉を手のひらから落としてどの地点に落下するのか予測したい。
そのためには重力を、空気抵抗の式を、今の風速を、あと湿度も、いやいや空気粘度も・・・。こうして100個くらい「現実にある正しい法則」を並べてシミュレートしたとしよう。
だけど理論を複雑にすればするほど最初に木の葉を落とす手のひらがほんの少し震えて1mmずれただけで全く違う結果になってしまう。いや、おそらく0.1mmでも、0.00001mmでも100個も法則を並べて算出すれば最終的には全然違う答えになってしまう。
なんとかして0.0000~(無限に0が続く)~00.1mmの狂いもなく木の葉を落としたとしてもそれから導き出される結果は無意味なものになってしまう。
だって現実はそんな全く狂いの無い世界ではないのだから。
完全無欠の天気予報システムをつくったとしてもそこらへんのオヤジがつばをカー!ペッ!っと吐き捨ててそれが蒸発してほんのわずかだが湿度が上がればすでに計算はくるってしまう。
だから完全無欠の天気予報をするためにはオヤジに「あなたは明日○○という場所でつばを吐きますか?」とか聞かないといけない。
オヤジが「そんなん知らねえよ」と言ったらその時点で完全無欠の天気予報システムはお手上げである。
オヤジが明日つばを吐くかどうかなんて本当に混沌、カオスでしかない。
じゃあ逆に理論を簡単にするとやっぱりそれではざっくりとした予測になってしまう。
よって未来を予測するにはここらへんで式を付け足すのはよしておこう、と妥協するしかないのだ。
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やっぱりこの世も未来も混沌としてるよね、カオスだよね・・・、これがカオス理論でした。
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