見出し画像

昔の空気を

昔、読んだ本は、昔の空気をまとっている。
その頃の自分を思い出させる。

北村薫さんの著作「八月の六日間」にある一節です。
昔書かれた本には、書かれた当時の文化が感じられます。
本はある種のタイムカプセル。
昔読んだ本を久しぶりにまた手に取った時、その本をかつて読んだ時の自分を感じる事もできます。
二重の意味でタイムカプセルですね。
かつて読んだころの自分より、歳をとり、少し賢くなった今の自分の目で、また活字を追う。
懐かしさと、経過した時間の哀愁とを感じるひとときは、悪くない体験と思います。
これって本に限らないですよね。
昔観た映画、昔やったゲーム、昔聴いた音楽…。
世界はタイムカプセルで出来ているようなものです。
すっかり古くなったものからも学べる何か、感じられる何かはあります。
むしろ新鮮かもしれませんし、時代はめぐるらしいから、最新の何かとリンクする情報が得られるかもしれません。
古本屋さんやリサイクルショップは、昔の空気がストックされた場所かもしれませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?