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レーザーカッターについて

今回は、デジタルファブリケーション機器の中で、特に使用頻度が高くてメジャーなレーザーカッターについて書きたいと思います。

レーザーを照射して、アクリル板などを好きな形に切り抜く機械、というと、「知ってる!使ったことある!」という方も多くいると思います。
まさに王道?のツールですが、実はそれなりに奥が深い・・とも思っているので紹介です。
特に、これから使ってみたい、ふんわりとしかわからない、という方へ。
※ 2/1に記事の内容を修正しました。

レーザカッターとワット数

赤VS青ではないですが、、ずばりこの2種類が現時点ではメジャー機種で、大学や企業では、このどちらかが導入されていることが多いように感じています。
私はDMM.make AKIBAで青のUniversalと赤のTrotecをうまく使い分けています。どちらが優秀かっていうことではなくて、W数によってパワーが異なるためです。
今回はDMM.make AKIBAに設置されている機材を例にこの違いを説明します。

DMM.make AKIBAに設置されている2台のレーザーカッターの比較

Universal
(PLS6.150D)
レーザー出力:150W  ※1
最大加工範囲:813mm×457mm
パワーが強いので心強い。分厚めの素材も一発

Trotec(Speedy300 c60) 
レーザー出力:60W ※1
最大加工範囲:726mm×432mm
パワーが弱い分、文字などの繊細な彫刻の表現に向いている。分厚い素材は何度もカットしないと難しい。

どちらの機種もCO2レーザーと呼ばれるタイプで使い勝手は少々異なるものの、機材自体に大きな違いがあるわけではありません。(私もDMM.make AKIBAのテックスタッフに教えていただくまで機種依存なのだと勘違いしていたのですが・・・) 
ここで、確認するべきは、該当機材に搭載された、レーザーの出力W数です。

※1:もう少し詳しく説明すると、Universalにしても、Torotecにしても、発振管のW数を選んで搭載するタイプなので、機材の型番でW数が変わるわけではなく、あくまでその機材が搭載している発振管のW数によってパワーが異なります。上記の表は、DMM.make AKIBAに設置されているレーザーカッターの現状搭載されているW数を参考値として書いています。

レーザーの出力W数が大きければ大きいほど、パワーが強くなります。そして、パワーの違いが表現に影響します。

分厚い素材などをガツンと切りたい時は150W、文字や細かい絵柄などの繊細なものは60Wと私は使い分けています。


レーザーカッターで切れるもの/切れないもの

レーザーカッターに関して、よく聞かれる質問は「〇〇ってレーザーで切れる?」です。
ざっくりとまとめると下記のようになります。

○レーザーカッターで加工可能な素材 :
アクリル 、ABS、PLA、木、紙、布、ナイロン、フェルト、ジュラコン・・など

○レーザーカッターで切っては絶対ダメな素材:
塩ビ =カットすると塩素ガスが出るため大変危険です

○原則として加工不可 or ダメではないけれど注意が必要な素材:
金属、 陶器 =上記の2つの機種だと出力が弱いのでカットができません。表面をうっすらと削る(彫刻)だけなら可能なケースもあります。
 =レーザーが反射するので危険らしいです。アクリルの鏡の場合は、茶紙をつけたままか、裏返しにしてカットすれば加工可能です。
ガラス =彫刻なら可能です。カットはできません。
ゴム・革 =加工できますが、ものすごく煙が出ます。よって長時間加工はNG。たとえばDMM.make AKIBAの場合だと1日2時間まで、と時間制限をつけています。

なお、上記に入っていたとしても、下記は注意ポイントです。

大きい =機械に入らないかもしれないので、使いたい機材の加工最大サイズを参照して下さい。

分厚い =これは素材にもよるので何センチと明言できませんが、一回でカットできないことがあります。そもそも機械に入らないサイズはその機械では加工できないため要確認。

高低差があるもの、湾曲したもの =こちらもハッキリとどのくらいと言うのは難しいのですが・・加工したい箇所の高低差が2mm以上あると、均一に切り抜くことは難しくなってきます。
何故なら、レーザーはピントが合う範囲が非常に狭く、最初にピントを合わせた距離から、距離が遠くなると、すぐにピントがボケてしまうからです。
だからと言って絶対に加工できないというわけではないのですが、ピントを合わせた場所から高さ方向で距離が異なる地点はうっすらとしか切れない場合もあるため、注意が必要です。

ただし上記の高低差に関しては、例外があってロータリーアタッチメントというものが使えるケースがあります。グラスやボトルなど円筒形のものを回転させてレーザー彫刻することが出来る機材です。※2

※2: DMM.make AKIBAではロータリーアタッチメントの貸し出しを2021年1月末で終了しています。

また、たとえば金属の彫刻加工向けのレーザーカッターや、個人向けの小さなレーザーカッターなども出ているので、やりたいことに合わせて、別の機種を探すのも手です。

データ作成時のポイントなど、細かい話は次回に続けてご紹介できればと思います。また、モノづくりログでお会いしましょう。

AKI INOMATA

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現代美術家 プロフィール写真: Kenshu Shintsubo ヘッダー写真: Ken Kato