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【#MTG】日本人はEDHに対してマジになりすぎてるのかもしれない。

 今回はEDH、いわゆる統率者戦について感じていることをつらつらと書きます。
 下書きとかプロットを用意してないので話の途中で違う話題に転がったりして読みづらくなるかもしれないことを先に謝っておきます。

筆者プロフィール
MTGはタルキール覇王譚からプレイしはじめ、友人に無料でわけてもらったカードの束からEDHに手を出すが、引っ越しでプレイグループが離散。現在は主にDiscorfのリモート対戦でEDHを遊ぶ。主な大会戦績は第3回 関羽杯 優勝。


そもそもEDH=統率者戦とは?

 マジック:ザ・ギャザリングのカジュアル対戦フォーマットとして生まれ、現在本国アメリカで推定プレイ人口が最も大きく、公式が毎セット構築済みデッキを2種類以上 新発売する大人気フォーマットです。
 カジュアルなゲームとして生まれた草の根的な部分と、公式から構築済みデッキが発売しているという公式的な部分とを併せ持つ魅力的なフォーマットです。

ガチとかカジュアルとか

 EDHはその生まれからしてカジュアルな遊びとして生まれました。
 これは覆し用のない事実であり、ほとんどのEDHプレイヤーはEDHをカジュアルなゲームとして認識しているはずです。
 競技的なEDH(俗にcEDHとか呼ばれるやつですね)も確かに遊ばれていますが、全体の割合から見るとプレイ人口はあまり多くありません。

日本人はガチなEDHプレイヤーが多い

 cEDHのプレイヤーは全体から見ると少ないと言った次にこれを書くのは記事構成が下手だなあ、と自分でも思いますが日本人はガチなEDHを遊ぶプレイヤーが多い傾向が感じられます。
 ここで言うガチなEDHとはcEDHほど競技的でないが、強力なカードが多く使われるパワーの高い統率者戦を指します。

ガチが多いのはカジュアルゲームだから

 ここからは推測になってしまうのですが、日本でガチなEDHが盛んに行われているのはEDHがカジュアルなゲームだからだとじゃないでしょうか?

 ……カジュアルだからガチ?

 EDHはカジュアルなゲームなので禁止制限リストが存在しないんです。そのためデッキパワーの上限が高くガチなデッキが増えてしまっているんだと思います。

このような極端な暴論を吐くと「……待ってください! EDHにはちゃんと禁止カードが決まっていますよ! 禁止制限が存在しないなんてのはちょっと言い過ぎじゃないでしょうか?」という反論も上がってくることでしょう。

 確かにEDHにはルール委員会の取り決めた禁止推奨カードリストが存在します。しかし、このリストは非常に更新頻度が低く、ここ数年の間まっとうな更新が行われていません。
 なぜ更新がしっかり行われていないのか?
 それはこのリストが「禁止制限」でなく「禁止推奨リスト」だからです。
 プレイヤーは禁止推奨リストのカードを使わないことが推奨されると同時に、プレイグループの同意が得られるなら更に禁止カードを増やしてEDHを遊ぶことができるのです。
 建前としてEDHはカジュアルなゲームであり、プレイヤーが望むのであれば強すぎるカードは簡単かつ頻繁に禁止することができるのです。

禁止推奨リストに禁止を増やすこと

 さて、プレイグループの同意が得られれば簡単に禁止を拡張することのできるカジュアルな禁止推奨リストが現実で起こしていることに目を向けてみましょう。
 実際に禁止推奨リストに手を加えて禁止カードを増やすグループで遊んだ経験から言わせてもらうとこの「プレイグループが禁止制限を決められる」というEDHの流動的な禁止リストはカジュアル・プレイの場ではかなり有効です。

 カジュアルな視点での禁止追加は理由がかなり乱暴でもプレイグループの同意が取れれば禁止にできるのがとても良い!
 「金銭的価値が高く入手するためのコストが高すぎるから」などの理由で禁止を追加したことも少なくありません。

プレイグループの外

 さて、本題に入ります。
EDHの禁止推奨リストはプレイグループでカードを指定できるカジュアルな場では非常に上手く働きます。
 しかし、リモート対戦やカードショップでのフリープレイなどの場になると途端に機能しなくなります。
 対戦相手が非常に強力なカードを使うのをあなたは簡単には咎められません。
 だってルール委員会の禁止リストではそのカードは禁止されてないんだから!

 結果としてリモート対戦の場やカードショップのフリープレイなどの「プレイグループ未満の関係性」では容易に軍拡が行われ、ゲームに求められるデッキパワーは高めに設定されることになります。

 デッキを強くするのは悪いことでしょうか?
まさか! 誰もが自分のデッキをできるだけ強くできるように改造するでしょう。
 そしてルール委員会が禁じていないパワーカードは誰もがデッキに「入れざるをえない」のです。
 だってそこにプレイグループは無いから!
勝手に禁止リストにカードを加えることはできません。

 EDH後進国ニッポン!

 日本ではEDHがピザとコーラを同じテーブルの上に広げるようなカジュアルな遊びであると言う前提を共有できるほど豊かなプレイグループが群生していません。

 グループが先に存在する……例えば大学サークルの仲間とマジックを遊びEDHをするとかですね。
 そう言う場合に発生する閉鎖的なプレイグループは色んなところにあるでしょう。
 そこではルール委員会が考えるように、プレイヤー同士が話し合って遊びやすいように禁止リストを改造しているはずです。

 しかし、日本では本国ほど熱心にEDHが遊ばれておらずプレイグループは発展途上です。多くのプレイグループではここ数年、禁止リストへの追加が行われていないようなルール委員会の禁止推奨リストがそのまま使われています。

そして、ここまでに語った通り「ルール委員会の出したままの生の禁止推奨リスト」はデッキのパワーレベル要求を高めます。

日本人はまじめにEDHに向き合いすぎなのかもしれない

 もっと本国に倣って我々ジャパニーズも気軽なEDHをするべきなのかもしれません。
なにせ禁止リストは本当は禁止リストでなく禁止推奨リストでしかないんですから、
 もっと簡単に禁止カードを増やしたって良いんです。

……この記事でそう書いてあるから何だと言うのでしょう!
大半のEDHプレイヤーは禁止推奨リストより禁止カードの多いEDHをすることはありません。
だって「公的な禁止リスト」という共通言語があるんですから!
 カードショップやリモート対戦の場では禁止推奨リストに入れられてないカードを相手が使うのを咎めるのはあんまりマナーのいい行為ではなく、日本人として礼儀正しく空気を読むなら禁止されてないカードは使えるという当然のルールに従うほかありません。


EDHはカジュアルだからガチになる

というわけで本記事の主張をまとめるとこんな感じ
①EDHはカジュアルな遊びなのでプレイグループの同意があれば禁止カードを増やしても良い。
②統率者ルール委員会もそう考えてるので禁止推奨リストは手入れがされておらず今のままではカジュアルなパワーレベルでは使いづらい。
③手入れされてない禁止推奨リストが共通言語となる場ではパワーレベルのインフレが起こりやすい。
④日本人がもっと気を抜いてEDHできるようになるにはルール委員会がもっと禁止リストを頻繁に更新する必要があるが、現状はそうなってないので日本でEDHをしようとするとガチに寄りがち。

気安い仲間を作って本国のようにカジュアルなEDH、しよう!

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