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『たのしいムーミン一家』の沼にはまる

今週は『たのしいムーミン一家』を読みに読んだ一週間でした。あらためてじっくり読んでみて、今までいかにあっさり読んでいたか気づかされました。

前後の作品ともっとも関係を持った作品であるがゆえに、少し矛盾もありました。

モランについて、「ムーミン谷であの女のすがたを見かけたのは、これが最後でした」と書かれているけど、『ムーミン谷の冬』でもムーミン谷にくるよなあ、とか。(『ムーミンパパ海へいく』では島で会う)

ムーミンパパの自伝が出来上がっているけど、『ムーミンパパの思い出』と時期が重なっているようには書かれていないなあ、とか。

ざっくりとした感想ですが、ムーミントロールやスナフキンはもちろん、スニフやスノークやスノークのおじょうさんやヘムレンさんにも活躍の場が散らばっており、じゃこうねずみのうっかりやママの思い付きやパパの判断が物語を展開させ、登場人物たちみんなで作り上げている作品なのだと感じました。


また、語り口もすごく自由です。ニョロニョロについてはいろいろ解説したと思えば「説明するのはむずかしい」と言ってすべてを教えてはくれません。魔法のぼうしの中に入ったじゃこうねずみの入れ歯については「あなたのお母さんに聞いてごらんなさい。お母さんは、きっと知っていますよ。」とのこと。


読み込めば読み込むほど、面白い本です!!付箋まみれになってしまいました。

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