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ムーミンの本に関すること

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ムーミンの本について書いた記事
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#ムーミン谷の夏まつり

ムーミン谷の地図上のスナフキン

『ファンタジーの世界地図:ムーミン谷からナルニア国、ハリーポッターまで』(原題は、The Writer's Map: An Atlas of Imaginary Lands)のムーミンの項目を読みました。イギリスで2018年に出版された本の翻訳で、大きめで重いので借りる元気がありませんでした… ムーミン谷に関する項目「さまよう者たち」は、イギリスの小説家 フランシス・ハーディングが担当しています。 ハーディングが挙げている地図は、『たのしいムーミン一家』と『ムーミン谷の

「トーベ・ヤンソンを知る」読書案内#5のこぼれ話:ムーミン翻訳本の版による献辞・解説の違い

こんにちは。 先日、連載「トーベ・ヤンソンを知る」読書案内#5 を掲載していただきました。恐れ多くも、ヤンソンとゴーリーについて書きました。 今回はヤンソンの本に書かれている献辞に着目して展開しています。 原稿を書く前の調べものの段階で、本文には触れていないムーミンの翻訳の版による違いがわかったので、記録を残しておきます。 『ムーミン谷の夏まつり』と『ムーミンパパ海へいく』の献辞 改めてヤンソンの本を確認する過程で、ムーミンの本の献辞の書き方が版ごとに違うことがわかり

「気持ちは、説明ではなおりません!」(『ムーミン谷の夏まつり』より)

10月末に風邪をひいて、治りが遅くぐずぐず過ごしていると12月になり、この文章を校正しているうちに年が明けてしまいました…。 季節的に、『ムーミン谷の十一月』について書きたいと考えていたのですが、11月はとっくに過ぎ去ってしまったので、この際季節を無視して、『ムーミン谷の夏まつり』のミーサについて書いてみようと思います。(あらすじは割愛します) ミーサは、悲観的な女の子です。自分には悪いことばかり起こると思っており、悲劇に見舞われることを望んでいるところもあります。『ムー