株価・物価情報 5・6(水)
日経平均株価 主要物価指標(OKストア店頭)
今日の終値 円 円 卵 5/1 180 5/31 ー
今後の展望 17,000円~15,500円 牛乳 5/1 240 同上 ー
バター 5/1 387 同上 ー
(注) 卵と牛乳は中等品を採用した。バターは価格が統一されている。
【株価の動向】二番底の到来とインフレ開始の兼ね合いで、買場かも。ただし、海外は総崩れだ。製品輸出の復活は遠い。企業業績は低迷が続くものと思う。うかつには株に手は出せないか。
【物価の動向】まだ物価に顕著な動きは見られない。納豆の品薄が続く。原料の大豆の輸入状況が原因か。推移を注目。日本は大豆のほか、小麦、とうもろこしをすべて輸入に頼っている。食料、飼料、燃料の「三無」国家日本。工業製品の輸出が途絶えれば、どうやって、国民を食わせていくのか。
ハイパーインフレへの道 ( ① 貿易赤字の定着 )
ご存じの通り、日本は原料を輸入して、それを加工し、製品として輸出することによって成り立っている国である。
ところが、今回のコロナ禍により、貿易立国としての日本の立場が怪しくなってきたのだ。原材料の輸入についても、今日ではサプライチェーンを海外に依存しており、海外(特に中国)のコロナ被害の状況によっては、部品の調達が思うに任せず、製品の完成が阻害される可能性がある。
さらに、日本は輸出先をアメリカ、中国、ヨーロッパ等に求めており、これらの国がコロナ禍によって、軒並み経済崩壊に見舞われている。つまり、相手国の需要がない中で、輸出は壊滅的な打撃を蒙るだろう。少なくとも数年は輸出の回復は望めない。
一方、輸入はどうか。我が国は食料、飼料、燃料の大部分を輸入に頼っている。一番ましな食料でさえ自給率は40%なのだ。人間が食べ、家畜にエサを与え、電気ガスを供給する、これらが輸入に頼っている。というか、食料、飼料、燃料輸入のために工業製品を作って輸出しているのだ。
十分な量を輸入するためには、それだけの金(ドル)がいる。その金(ドル)は製品の輸出で稼ぐ。(インバウンドは考えないとする。)少なくとも輸出入トントンでなければ国民が生きてゆくのに必要な物資は手に入らない。コロナ禍は輸出先の国々の経済活動を停滞させており、日本からの輸出について楽観的な要素はない。
それだけではない。より根本的な問題が横たわっている。日本の製品は昭和30年代くらいまでは「安かろう、悪かろう。」と言われて、国際競争力は極めて乏しかったが、ソニーがトランジスタ製品を作り出すや、一気に日本製品(メード・イン・ジャパン)の評価は高まり、国際社会で不動の地位を築いた。
ところが、昨今では日本製品の評価はダダ下がりであり、造船、鉄鋼は元より家電製品、通信機器も中国、韓国、台湾の後塵を拝するありさまである。ガラパゴスとは本当に言い得て妙である。それだけではない、頼みの自動車も怪しい。特に今回のコロナ禍で国内工場はオール操業停止、海外の工場も中国がかろうじて操業を始めたくらい。アメリカ、ヨーロッパはまったく見通しが立っていない。
以上のような次第で、日本の貿易収支は大赤字になる。食料、飼料、燃料を買う金はどうする? 「なに、日本には十分な外貨準備がある。心配はいらない。」、しかし、外貨準備は寝溜め、食い溜めではないのか。そんなのは「溜め」とは言えないだろう。
外貨準備も底をつき、いよいよ食う物もなくなった。国民を「飢え」に任せるのか。国民に十分な食べ物を与えることが政治第一の役目のはずだ。これは国家百年の計である。政策は常に「すべての国民」を視野に入れて立案してもらいたい。
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