株価・物価情報 6・15(月)

日経平均株価            主要物価指標(OKストア店頭)  

今日の終値   21,530円    -774円      卵   5/1   180     5/31    180    

今後の展望 17,000円~15,500円   牛乳  5/1   240  同上   240  

                  バター  5/1  387  同上     387 

(注) 卵と牛乳は中等品を採用した。バターは価格が統一されている。

【株価の動向】株価と実体経済の乖離が顕著です。油断なく身構えて。暴落の予感。(投資は自己責任でお願いします。)

【商品、欠品と品薄】品物によらず、品切れ・品薄が目立つ状態です。特に小麦粉および小麦粉使用製品が顕著。スパゲティー入荷。

貧困日本 なぜ?

4~5百万円の収入なんて、世界標準では「下流」だ。日本はここ20年来、実質賃金が全く上昇せず、他の先進国に大きく後れをとっている。それどころか体感的には逆に賃金は下降している。それはなぜか、やはり企業の収益が伸びないの一言に尽きる。

 それでは、なぜ企業の収益が伸びないのか。それは労働生産性の低さが原因だ。労働生産性は企業が生産によって生み出した付加価値を従業員数で割って求める。つまり、従業員数が多すぎるのが原因である。従業員一人当たりの付加価値が小さいともいえる。

 それでは、日本の企業は過大な数の従業員を抱えているのか、答えはイエスだ。人的資源を企業の成長分野に集中的に投入し、高い生産性を上げるのは企業経営の基本だろう。企業経営の効率性はこの点に明確に反映されているのではないか。それが各企業で忠実に実行されているか。

 日本の企業は、人的資源を各部門にバラまいているような気がする。企業内でゾンビ化した部門にも人員が張り付いているのではないか。場合によっては新入社員がそんな部門に配属されてくることもあるのではないか。これでは生産性の向上どころではない。

 こうした社内パラサイトの整理は有無を言わさず断行する必要がある。社内失業者の整理は、企業の義務とさえ言える。終身雇用のもとでは社内パラサイトの存在は必然的なものだろうが、時代は変わったのである。生産性の低い社員がろくに仕事もせず、結構な賃金を取る。そんなことをしていると一企業の問題を越えて、国の存亡にもかかわってくる。

 これでは、日本のサラリーマン全体の実質賃金が20年来全く伸びず、今や先進国で最低の水準にあることもうなずける。このことを深刻に受け止めるべきだ。日本で年収500万円なら「中流」といえるだろうが、アメリカでは「下流」だよ。日本のサラリーマンの平均賃金400~500万円は、アメリカでは「マックジョブ」の底辺労働者の年収だよ。「皿洗いはもう嫌だ。」といって職に就こうとしないアメリカの青年の本音はもちろん、低賃金だ。

 この状況を突破するのは簡単だ。社内で思い切った賃金格差をつけることと生産性の低い社員を解雇することだ。簡単でしょ! かって中国で鄧小平がやった「先冨論」をやればいいのだ。生産性の高い社員にはそれなりの、つまり年収3000万円とかの給料を出す。生産性の低いパラサイト社員には年収150万円で働いてもらう。嫌ならやめてもらう。

 こうすることによってのみ、日本は復活する。今やもっとも必要とされるのは経済的合理性なのだ。


(「河野岩二郎のブログ」もご覧ください。リンクをクリックすると「河野岩二郎のブログ」に飛びます。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?