見出し画像

UNDERTALEと私 #0:それから

あらすじ:pop’n musicことポップンへのキャラクターおよび楽曲収録をきっかけにUNDERTALEに触れた、筋金入りの音ゲーマーが見事に沼った話。
この記事でのネタバレはあるにはあるが薄めのはず。

ポップンとアンテのコラボは2022年最後の更新にあたり、私がアンテをプレイし始めたのは翌2023年の正月休み。なんやかんやあって完全に「落っこちた」のが同年3月。新しいものにハマって間もない新鮮な感情を書き残しておこうとキーボードを叩き始め……それから実に1年以上経ってしまった。

なぜ、公開がこれほど先送りにされたのか?

20年以上好きな音ゲーと、つい最近好きになったアンテとの間で、もみくちゃにされていたから、と言うほかない。

今回どっぷり浸かってしまったのは、私にとってイレギュラーにも程がある沼だったのだ。好むものは音ゲー以外にもいくつかあるが、音ゲーこそが20年以上私の軸だった。それも、キャラクターにはそれほど思い入れを持たず、楽曲をわりと強めに推すタイプだった。これからもずっとこんな調子なのだろうと思っていた。

それなのに、UNDERTALEというゲームのキャラクターであるアンダインに、心底惚れてしまった。そんなつもりじゃなかった。それからというもの、自分自身がどんどん予想外の方向に転がっていく。かと言ってアンテに染まりきることもできず、どうにも落ち着きのない状態で揺れ動くばかりだったのだ。どうあがいても言い訳なのだが。

さて、この「UNDERTALEと私」の構成としては、アンテをプレイするに至るまでの状況から、プレイ中のメモを元にした(約)4周分の道のりと、落っこちた以降のエピソード、といったところ。
書き残すのが恐ろしく今さらになった言い訳も兼ねて、アウトロから始めたい。

アウトロと定まらない決意

グッズ(概念グッズ含む)を買う

人生で初めてフィギュアを買った。「ちていのちっこいなかま」シリーズ。しばらく物欲を傍らに置いてみて、自分の部屋にアンダインがいたら嬉しいな、という気持ちがちっとも薄まらなかったので。個人的な思想の下、アルフィーとニンゲン(本当はフリスクだと思いたい)とのトリオで並んでもらっている。

現物は商品画像よりも遥かにかっこいい。アーマーの作画資料として眺めていても、溢れ出るオーラについ顔が緩んでしまうこともしばしば。

概念グッズは……ちょっとしたお揃いだなと思って買った、赤いスニーカーがまずひとつ。これは100%アンダインの影響だと断言できる。記憶の限りでは、落ち着いたトーンの赤系ではない鮮やかな赤のアイテムを買った経験はほぼない。

推し香水をキャラクターで頼んだのも人生初。前に音ゲー曲では頼んだ(曲を推す音ゲーマーのため)。この話もまだまとめかけの状態なので、またもリアルタイムではないのだがどうにかするつもり。

アンダインをめちゃくちゃ描く(当社比)

特定のキャラクターを繰り返し描くなんて、音ゲーマー初期以来だ。アンダインがかっこよくてかわいくて仕方なくて、衝動をとにかく外に出したい。元がドット絵なものだからどう描いたものかと試行錯誤。主に公式グッズ、時には二次創作のイラストも参考にしてイメージを固めていった。
ちなみに2023年に描いた絵でアンダインが含まれるものは23枚に上る。これは2022年に描いた絵の総枚数より多い。

今見ると人外感が薄いなと感じてしまう

落っこちて間もない頃の絵。アルフィーデートでのヘアスタイルとの兼ね合いを考えた結果。魚の背びれを意識してもいる。
それにしても、生え際がこういう感じで描かれたアンダイン、ほぼ見ない。ちゃんと公式グッズにもあるパターンだとアピールさせていただきたい。

爆発する妄想をあまり表に出せてない

私にしてはめちゃくちゃ描いている。しかし出し切れているわけでもない。

生えてきた妄想を密かに書き溜めたものがそれなりの量となっている。形にしてみたい欲求は確かにあるのだが、絵にしても文章にしても、アクセルを思い切って踏めない。

つべこべ言わずに手を動かせというのはぐうの音も出ない正論だ。重々承知しているので、一旦置いといてほしい。

巷の二次創作との距離感がわからない

インディーゲームと言えど、アンテのファンは相当多いはずだ。つまり、アンテの二次創作をする人も相当多いということだ。それも世界規模で。

先程述べた通り、私は長い間キャラクターに特別な思いを抱えることがなかった。好きな音ゲー曲へと燃やす情熱も自家発電状態。よくもまぁそれでずっとやってきたものだ。
そんな私がいきなり人の多さと熱量の高さが桁違いのコミュニティを目にしたものだから、興奮を覚えつつも気圧されたのも事実だった。同意、感激、発見、反発、それらの刺激がやがて過剰になってしまっていた。バネにできればよかったのだが……。

音ゲーから離れられなくてキャパが足りない

一方、音ゲーがあいかわらず楽しいのだ。何より音ゲーは公式の更新、つまり楽曲の追加が頻繁に行われる。2023年も数多くの名曲に出会わせてくれた。それに双璧(Des-ROWとSLAKE)に絡む大きめの動きも久しぶりに、しかも複数回起こったため、はしゃがずにいられるわけもない。BEMANI PRO LEAGUEことBPL(※1)が3機種に拡大された年でもあり、毎週の熱戦を楽しみにしていたものだ。

※1 その名の通り、KONAMIの音楽ゲームブランド「BEMANI」のプロリーグ。2022-2023年のSEASON2はbeatmaniaIIDX、SOUND VOLTEX、Dance Dance Revolutionの3機種で実施された。詳しくは下記公式サイトへ。

「アンテ好きの音ゲーマー」だからこそ味わえる体験もある。アンテと各種音ゲーとのコラボはポップン以降も散発的に行われた。どのコラボもそれぞれの機種に沿ったコラボ要素や選曲、譜面による原作再現など、リスペクトが感じられるものばかり。嬉々として各機種のアンテ楽曲(主にアンダイン戦の2曲)をやり込んでいた。

好きなものが複数あるのは決して悪いことではない。それらに魅力的な繋がりがもたらされたのも幸運だと言える。しかし私ときたら、それぞれにつぎ込む労力のバランスをろくに取れずにいた。

アンテも好きなのに二の足を踏む私。アンテが好きだからこそ継続して表現する人たち。その作品を素直に享受できるほど割り切れるわけでもなかった。そしてBEMANI周辺の熱気が跳ね上がるKAC2023(※2)の決勝配信前、とうとうキャパオーバーした私は、Xでフォローしていたアンテ勢を全員リムーブしてしまう。

逃避である。

※2 KONAMI Arcade Championship。BEMANIシリーズ含むKONAMIのアーケードゲームの公式大会。各機種のトッププレイヤーが頂点を競う。

「* 決意を固めろ」

ひとまずアンテ二次創作から距離を置き、TLが音ゲー中心に戻る。平穏ではあるが、このままでいたくはないとも感じた。アンテに対して深めた感情をすっかりしまいこんでしまうのは、あまりにもったいないと。

もっと根本的な解決を図るべきなのだ。「つべこべ言わずに手を動かせ」を真正面からやるべきなのだ。アウトプットに対する異様に高いハードルは、自分さえ満足すればいいと手順を確立させずにいたせいもあるのだろう。

ぶっちゃけもういい歳なのである。年齢を理由に情熱を抑え込むつもりは毛頭ない。かと言って情熱だけで突っ走っていられる若さもない。「UNDERTALEと私」について書き残してからやろう、と先送りにしていたことが多々あったのも否めない。

さあ、もう逃げ場はない!

余談

アンテコンサートの事前抽選(C・D通し)に当選し、まさかの強運に震えながらも、せめて行く日までにはこれを形にするべきだと一念発起。しかし、なんと開催の1週間前にコロナをもらってしまい、強運は塵と消えた。症状自体は軽かっただけにキャンセルは相当堪えたが、正しい判断を下したと思う。現に今も完全回復はしていない。

幸い追加公演の告知があり、さすがに再当選とはいかなかったが兵庫公演のチケットは取れたので、今度こそ心置きなく楽しみたい。私は絶対にSpear of Justiceを全身に浴びておしまいになるんだ。

……それにしても、東京追加公演の一般販売チケットは、一体何秒で完売したのだろうか……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?