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胆振東部地震のまとめ

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2018年9月に起きた胆振東部地震についての記事をまとめました。震度6弱の千歳市で、1歳の子どものいる私がどう過ごしたか。思い出やエッセイです。
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#エピソード

地震で揺れた時の反射的で機敏な反応~胆振東部地震から2年

これが、わたしには無い。 無いようだ。 わたしは揺れた時、目は覚める。そして「揺れてる…」と思いながら、床か布団か、その時の地面に手をつき、ひたすら「耐える」姿勢になる。 一人暮らしの時のアパートで、周りの部屋の住人が何人も外に出ていく音を聞いていた。 でも、わたしは動かない。耐えている。 胆振東部地震でも、同じだった。 親子3人で布団で寝ていた。 深夜に揺れて、明らかに今まで経験した中でも1番か2番くらいに大きかった。 わたしは言葉も発しないで「耐えて」いた。 ダン

初めてのおつかいに使わせて貰いたかった近所の商店〜胆振東部地震から2年

うちから徒歩1分。玄関を出て左手に見えるのが、A商店。 老夫婦が営んでる、昔ながらの商店。 初めて行ったのは、ここに引っ越してから数日後だったと思う。 子どもがまだ一歳になりたてで、自分の車もなくて、外出するには抱っこ紐で子どもを抱っこして、よっこらせと歩くしかなかった頃。 いつも入口は開けっ放しで、中の品揃えが見える。「あ、野菜がある…」と、夕食の材料を買おうと、少しドキドキで入ってみた。 「大した品揃えじゃないけどね〜」と言いながら、おばあちゃんは優しく対応してくれ