冬のシロクマ 色不異空
冬の色葉を眺むれば 生死巡りの時がある。
色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
色不異空(しきふいくう)。
色不異空とは、「形あるものは実体がないことと同じこと」という意味。
空不異色(くうふいしき)。
空不異色とは、「実体がないからこそ一時的な形あるものとして存在するもの」という意味。
色即是空(しきそくぜくう)。
色即是空とは、「形あるものはそのままで実体なきものであり」という意味。
空即是色(くうそくぜしき)
空即是色はとは、「実体がないことがそのまま形あるものとなっている」という意味。
さいとう家にはおかづという犬(わたし)がいる。わたしはおかづという物ではない。物ではないからおかづは一時的に犬の格好をして存在している。
つまり、おかづはおかづという犬の格好をしているだけで、もし犬の格好をやめたとしてもおかづはまたおかづなのである。
おかづは犬でなくなってもいつまでもおかづなのである。
今度はおかづが人になり、さいとうが犬になったら、
さいとうは冬の色葉を眺めてみるだろう。
冬の色は巡り合う。
今日(けふ)は誰そ(たそ)、冬の色葉を眺むるや。