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【ロック名盤100】#7 Rubber Soul - The Beatles

 今回紹介するのは、ビートルズの6枚目のアルバム「Rubber Soul」だ。1965年12月にリリースされた本作は、アコースティック色が強い仕上がりになっている。当時、地球上で最も人気なアイドルにしては哀愁漂う雰囲気を感じる。この時期のビートルズはジョン・レノンをはじめとしてボブ・ディランに傾倒していたということがよくわかるのではないか。
 「ノーヴェジアン・ウッド」でシタールが導入されたり、「ザ・ワード」の歌詞で取り上げるテーマがそれまでのラヴソングの「恋」から「愛」にフォーカスのされ方が変わったりと、このアルバムがビートルズの「アイドル」から「アーティスト」に進化していく分岐点だと思う。

1 Drive My Car
2 Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
3 You Won’t See Me
4 Nowhere Man
5 Think For Yourself
6 The Word
7 Michelle
8 What Goes On
9 Girl
10 I’m Looking Through You
11 In My Life
12 Wait
13 If I Needed Someone
14 Run For Your Life

 息を呑むような美しいバラードが多い。「イン・マイ・ライフ」「ミッシェル」「ガール」はその最たる例だろう。特に「イン・マイ・ライフ」はもはやジョン・レノンの書くポップスの頂点とすら思えるほど完璧な楽曲だ(ジョンとポールどちらが曲を書いたのかという話題はまた別の機会に)。
 ジョンの作曲では「ノーヴェジアン・ウッド」や「ノーウェア・マン」もいい。ポールも負けてはいない。「ドライヴ・マイ・カー」や「ユー・ウォント・シー・ミー」はポールが提供したものだ。ジョージ・ハリスンの「イフ・アイ・ニーデッド・サムワン」なんかも楽しめる。4人それぞれが作り出す世界観は、この「ラバー・ソウル」以外ではなかなか聴くことはできないものだ。ビートルズの快進撃は止まらない。むしろ、このアルバム以降その才能はだんだん手がつけられなくなってくる。

↓「イン・マイ・ライフ」

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