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【ロック名盤100】#12 Beggars Banquet - The Rolling Stones

 今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1968年12月にリリースした「べガーズ・バンケット」だ。ブルース、R&Bに色濃い影響を受け、ビートルズと並びブリティッシュ・インヴェイジョンの旗手として60年代から活躍したストーンズ。前作「サタニック・マジェスティーズ」でサイケに血迷うも本作でブルース・ロック路線に回帰し、満を持して発表した名盤である。
 ストーンズが本作のプロモーションとして開催したショーがあの有名な「ロックンロール・サーカス」である。このショーにはジョン・レノン、エリック・クラプトン、ザ・フーなどが参加した。一方でバンドの創設者であるブライアン・ジョーンズは心身の不調を抱え、この時期には彼の存在感はかなり希薄になっていた。ちなみにこの記事のトップ画では「汚れた便所」の方のジャケットを使用していて、メンバーもそっちの方が気に入っていたらしい。でも個人的には「招待状」の方が好き。

1 Sympathy for the Devil
2 No Expectations
3 Dear Doctor
4 Parachute Woman
5 Jigsaw Puzzle
6 Street Fighting Man
7 Prodigal Son
8 Stray Cat Blues
9 Factory Girl
10 Salt of the Earth

 1曲目の「悪魔を憐れむ歌」は本作のキラーチューンだ。ローリング・ストーンズのみならずクラシック・ロックを代表する名曲である。「ストリート・ファイティング・マン」もかっこいい。「ノー・エクスペクテーションズ」やラストトラックの「ソルト・オブ・ザ・アース」などのアコースティック・バラードもかなりいい曲だ。割と本作にはエレキギターよりもアコギが使われる楽曲が多い。ストーンズのディスコグラフィの中では全体的にフォーキーというか、牧歌的な印象を持つ人が多いと思う。でも僕が1番好きなのはストレートなブルース・ロック「ストレイ・キャット・ブルース」。キース・リチャーズが素晴らしいギターを提供している。
 ストーンズのブルース、カントリー、フォークからの絶大な影響が伺えるルーツ・ロックの名盤だ。リリース後ストーンズはブライアン・ジョーンズを失い、ミック・テイラーというギタリストが彼の後釜として加入する。本作で見出した路線を突き詰める上での万全の編成を揃え、ストーンズは数々の名作を生み出していくことになる。

↓「悪魔を憐れむ歌」

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