サンマ最強戦決勝戦、自戦記

長きにわたる最強戦の戦いも、これでおわりです。

連続して放送されるため、自戦記を書くのが大変でした。

次はA1リーグの放送分までなので、かなり先の話になります。

本日もよろしくお願いいたします。

座る前に考えるべき作戦

チップ１３枚差のハンデを、１ゲームで返さなくてはいけません。ただ基本的にはトップラスを決めればOKなので、普段通りトップを取ることを意識するわけですが、あまりに点差が離れても、絶対にトップを目指さなくてはいけませんので、そこが普段と違うところですね。

もう胃が痛い東一局

戸部さんドラから切り出すのか〜

ボクの配牌が非常にいいので、

この二人で勝負してたら謎男さんの思う壺だな〜

そんなことを考えて華を抜きました。

まぁ当然早いですよと。

5p周りで２メンツの構想なので、自動的にリャンメンにはなるのですが、ここでめくり合わないといけないのかと思うと憂鬱です。

親に華なし、表ドラなし、赤5pなしなので、平均打点は控えめ、3s、悪くないね。。。

さよならボクのリーチ料。。。3s全山なので悔いはありません。

劣勢なんだよね

一本場、配牌以下

しかし仕掛けに絡まれるものの８巡目テンパイです。

とりあえずダマに構えますが、追う側の戸部さんに通用する待ちではないですし、気持ち的には

って感じなので、これで蓋をしてめくりあうのは厳しいかなというところした。

戸部さんが追いつかなかった世界線なので、果たしてリーチしていれば2pトイツ落としなどの押さえつけがあったかなぁ。。。

一瞬で終わる親番

一回目の重要な親番ですが、

一瞬で終わりました。

戸部さんが対局終了後、

「あれは四暗刻を目指すべきでした、キジョンさんには申し訳ないことをしてしまった。」

と仰られていました。

もちろん、私も手牌を開けられた瞬間は少しそう思っていましたが、これはこれで一つの形ですし、裏３なら三暗刻でもいいですもんね〜。

東場ならこのリーチレンジも飛んでくるのかと思い気持ちを切り替えました。

七対子でテンパイしたが

配牌が悪いだけでなく、打点源なし、しかし連荘をさせるわけにはいかないからアガらなくてはいけません。

七対子でテンパイしたので、リーチです。ツモ専したいくらいですが、見逃しできないので出てきたら渋々あがります。謎男さんが9s切ってるせいで即リーさせられた！

ボクからアガるならこのリーチが間違ってるわ、って思ってました。

ツモ専なのだから

パッとしない手ですが

ポンテン濃厚の謎男さんに対して追いつきました。もちろんツモ専なので高い方に受けます。

字牌のブロックがある可能性も高いなって思っていたので、きつい牌はオリるのが容易いんじゃなのっていうイメージはありましたね。

まぁ、アガレズ。

最後の親番

とりあえず一回はアガれそうな雰囲気。実質目なしとなってしまった戸部さんがどのように立ち回るかを気にしたいところです。

二人とも中張牌の切り出しなので、気持ちよくペン3pリーチです。

全山、流局。。。。。

大丈夫、今度こそ。。。

テンパイですが、役ありテンパイなのであれば直撃を目指したいですね。特に今回は、戸部さんが普通の手組をしていそうだなっていうのがポイントです。

ボクがリーチをすれば、麻雀を成立させるために、優勝を諦めてこの局のアガリを目指す可能性が、あったとしても不思議ではないと思っていました。

ヨーテルさんがおっしゃるように、それも一つの形、試合結果です。そういうことが起きてももちろんその意思を尊重する必要があります。

しかし、もちろん未然に防ぎたい結果ではあります。こっちとしては困りますので、リーチをしてしまうことで戸部さんをあおることのないように立ち回り、謎男さんからの直ツモ専に構えることにします。

66778sと持っているボクの目線から見ると不自然な7s、677から切るようなケースもありますが、基本的には関連牌なら9sに絡みそうなものです。関連していないケースもあります。

次第に9sトイツ以上の可能性が高くなってきたので、9sトイツ固定を疑い始めました。

「戸部さん、あなたもアガるつもりないですよね？えぇ、私も見逃しますよ。」

失敗して親が流れてもいいんです。そうなってしまったら悔しいですがそれまでのことです。

すでにこの点数状況を考えれば、優勝する確率などたかが知れています。逆転するには限りなく少ないチャンスの中でトップラスを決めるために最大限の努力をすることなんです。

そして、その姿を戸部さんに見せることは大きな意味を持つと思っていました。

来たな、ナゾオット。

そして持ってきた当たり牌の3s。。。

フラットな局面ならまず打つことのない（そもそもフラットなら即リーしている説もあるし見逃しもしない）危険度の常軌を逸している3sですが、アガリ逃しはできない、しかしテンパイ復帰できないのもまずい、戸部さんの3-6p持ってない・・・1mも北もない・・・

そして、先行リーチに被せたことで3-6pが待ちに絡んでいる可能性・・・

しかしメンツ手ならソウズ3sまたは6sでメンツを持ってないことがおかしい・・・

考えれば考えるほど危ない、でも手を組み替える余裕はもうない・・・

麻雀は、正しい選択を選んだ者が、その場で幸せを得られるものではありません。

いくら努力をしても、報われないことだってあります。

あくまで、長い目で見た時の損得しか導けないんです。

「この3sが当たるなら、最強位になる資格はないということ、そして、謎男さんが最強位になることを認めるということ」

その自決の念を胸に、形作りのオープンリーチを打ちました。何かの間違いで通ってくれ・・・

間違いは起きませんでした。

でも、悔いはありません。

道中の選択も、起きた結果も、全てが誰かにとってプラスがはたらき、マイナスがはたらくものです。

こうして対局を振り返ることができて、そしてこの対局が記録に残るものとなって、自分なりに全力を出して、いい牌譜を作ることができたと思うと、麻雀打ちとしてしあわせなかぎりです。

さて、4ヶ月の時を経て、ようやく公に最強位と呼べるね。謎男さん。

本当におめでとうございます。

インタビューで、「タイトルを預からせていただきます」と仰ってましたね。谷川先生がタイトル獲得をしたときに仰られた言葉と同じです。

いつか、公式戦の決勝の舞台でまた戦いたいという気持ちがあります。その時はこの雪辱を晴らしたいと思います。

最強戦はディフェンディングシステムではないようなので、最強戦を通じてリベンジができるわけではないのですが、今やっている予選を改めて必ず勝ち上がり、第二期の最強位になれるよう、精進します。

そして、一緒にもっと強くなりましょう。