未来は


back numberの「水平線」を聴くと、父のことを思い出す。
幼い頃から父との会話はほとんどなかった。
別に特別嫌いなわけでもなく、好きでもなかった。ただ、父が晩婚だったせいか、周りの父親より少し老けていたのが嫌だった。
父は放任主義で、自分にあまり干渉しなかったため、距離を感じ、お互いに話す機会が減ってしまった。
成人しても特に何もなく、儀式的に一度お酒を飲んだことを覚えている。
そんな父も2年前に他界した。
亡くなる2ヶ月前に、1週間ほど休暇をもらい実家に帰り、いろいろ話すことができた。
今まで迷惑をかけたこと、悲しませる発言をしてしまったこと、距離をとっていたことなどを謝ると、父は鼻で笑うように「気にするな」と言ってくれて、少し安心した。
何かあるといつも「死ぬわけじゃないだろう」と言っていたが、その時も言って欲しかった。
今まで話さなかった分、いろんな考えを聞いてみたが、なぜか今の自分が父そっくりで、ちゃんと父の背中を見ていたのだと感じた。
感謝しかない。
子供は必ず親の背中を見ている。
誠を未来にも伝えたいと思う。

心は誰にも見えないのだから
見えるものよりも大事にするといい

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