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"仮想通貨"と書こうとすると"仮想通過"と変換される

こちらの記事は、私のサイト"#a11yTips: Webアクセシビリティ・情報バリアフリー " で2018年1月31日に公開済のものを転載しました。
既に公開中のサイトの中身を捨ててnoteに移行計画を進めているため、過去記事の一部を移す作業をしています。
なお文末形式を整えるため一部修正しています。

1月は振袖レンタル・販売の「はれのひ」騒動と社長会見に憤って早々に、コインチェック社(以下、CC社)のセキュリティ対策の不備をついたとみられる580億円分のNEM流出についてと続き、今年も慌ただしく始まった感あり。

もっとも昨年のような個人的興味がないタレントさんの不倫騒動なぞよりも、今後の成り行きが気になるところ。

特にCC社の件は仮想通貨のこれからのあり方や、セキュリティ対策などについて社会全体の理解が進む機になるのではないかと思っている。(期待値含む)

仮想通貨の記事も増えてきたように感じる。

例えば今日は日経の電子版で

フェイスブック、仮想通貨の広告を全面禁止へ ICOも対象、全世界で 」

というものがあった。これはBBCのニュースサイト

Facebook bans all cryptocurrency ads

 (因みにCryptocurrency=仮想通貨)にも記事としてあがっていた。

誤解を招く、また知識のない無作為な人を誘因する広告について禁止するのは賛成。先週だったか、たまたまテレビをつけたら昼間の情報番組で仮想通貨の話を取り上げていて「儲かる」的な内容になっていたため、懸念しながら視聴。
特に現状が投機寄りですので、先物取引同様もしくは近いくらいの扱いをしてもいいんじゃないかな。

思い返せば2016年11月頃、つまり一年少し前に放送大学の某面接授業で講師が「ビットコインをやってみようと思いつつ先送りになっているので来年は‥」とのご発言があり、ほうほうと聞いていたのだけど、周囲はキョトンとした反応が多かったように記憶している。
情報コースの面接授業なので、前のめりな人がもうちょっといても良さげなものだが、この時の学生は平均年齢お高めで中には各自に貸与されているノートPCのスイッチはどこだと困惑する方もいらっしゃる程だったので、なんのこっちゃ、或いは得体の知れないものという印象しかないのかも。

MtGOX社の報道の時の書きぶりも、この人ビットコインの"社長"なの?みたいなタイトル付けとかね。っていうか、なんでビットコインに社長がいるの?ってば。

もとい、知らないことを学ぶのが基本ですので情報コースの授業でありながら"学生さん"の反応の是非はここでは横に置いておこう。私も正直聞きかじり程度のことしか知識がないので。

どちらかというと投機的になっているビットコイン市場より、マイニングやセキュリティのほうが興味あり。実際やるにはPCのスペックや電気代などの経費、マルウェアに対する知識不足と自覚しているので手は出さない。youtube上広告でのクリプトジャッキングも報告されているようですが(ユーチューブ上の広告が無断で仮想通貨採掘 「クリプトジャック」横行で世界中55%の企業が影響-2018/1/29コインテレグラフジャパン)、こういうの読むと最近、youtubeをAmazon Fire TV経由でテレビでみている自分としては家電の外部脅威リスクも再認識させられる。

話がタイトルから明後日の方向になってきたので戻そう。

自然言語処理において、日本語の形態素解析では単語辞書に含まれている単語の中から引っ張るのだけど、当然「未知語」がある。

特に昨今のように、固有名詞や専門用語、ネットスラングほか日々生まれてくる状態では固定的な単語帳では到底カバーできない。
10年ぶりに広辞苑が改定され1月12日に第7版発売されましたがミスの指摘も外部から出ている。(「広辞苑」に相次ぐミス指摘 “国民的辞書”揺らぐ信頼-2018/1/26 産経新聞) 25万項目収録されていると解釈の違いやミスも出てくるし版を重ねる中で修正されてくるもの。信頼が揺らぐという表現はどうかと思うが、この記事で大切なのは最後の

"「三省堂国語辞典」の編集委員、飯間浩明さんは、ミス指摘が続出した背景について、他の辞典と比べて「行数の制限が厳しく、簡潔ゆえにこの説明は違う、との印象を持たれやすいのではないか」と推測。「どの辞書も間違いを含む」とした上で、広辞苑を実態以上に権威視せず、「複数の辞書を比較検討しながら使ってほしい」とアドバイスする。"

という部分ではないだろうか。

インターネット上での情報検索はお手軽だし、未知語に対応するスピーディーさはあるが、専門家じゃないと解釈が難しい用語も多く、同じ用語であっても言葉足らずになったり受け手の受け止め方が変わる事もある。
そのまま鵜呑みにせず、いい意味で疑ってかかることも大切

例えば政治家さんの中には記者会見や議会の答弁で英単語をご発言に散りばめる人がおらるが、聞く側にも共通認識がないにも関わらず連発しているように感じる。自分としてはあれは公的立場にも関わらず、曖昧さを利用して煙に巻いていると受け止めている。

なお自分が"仮想通貨"と書くと"仮想通過"と変換されるのは、自分のパソコンの辞書機能がまだ「勉強不足」なためなので、スムーズに仮想通貨と変換されるようになるのも時間の問題。

スマホやタブレットなどでも気がつくとストレスなく変換されますが、それなんでかなぁ?と考えるのも大切だ。最近、タレントさんの名前などもさっと最初に出て来たりするようになったが、ああなると売れてきた証拠なんでしょう。

また当然のことではあるが、誤変換を認知できる個々の語学力が今後の課題。また、情報が視覚的に得られない場合に言語解釈の曖昧さがどのように影響するか、また補完するために単語辞書ができることとか。どこまで対応するのが適当なのか。
むろん技術は刻一刻と変わるので、現技術だけに対応するような作りであってはすぐに置いてけぼりを食らう。その媒体だけが陳腐化するのはある意味仕方ないのですけど、それを配布した先にも影響するから。

蛇足だが、自分が高校生の頃に愛用していていまだに気に入って持っている漢和辞典、これにも誤記があることを当時みつけたことがある。それ以来辞書を複数使うようになった。

言葉の解釈や表現の違いについては三浦しをんさんの小説でアニメ化や映画化もされた「舟を編む」がおススメ。もし自分が若いうちにこれが読めたら、或いはアニメや映画をみれたらまた物の見方が広がったろうと思う。

これにて2018年1月の雑記了。

(了)

ヘッダー写真 撮影地 ニュージーランド アロータウン©moya

最後までご覧いただきありがとうございます! 現在放送大学でPDFのアクセシビリティを卒業研究中。noteはそのメモを兼ねてます。ヘッダー写真はnzで私が撮影しました。 【ご寄付のお願い】有料noteの売上やサポートはnzクライストチャーチ地震の復興支援に使わせて頂いております。