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アメリカ ルート66を巡る旅 10 テキサス州 西部

ルート66は寂しさばかり感じるテキサス北部を東西に走っています。中間に唯一と言ってもいい町・アマリロがあります。今回はアマリロを出発し、その西側を紹介します。

今回はAmarilloからテキサス州とニューメキシコ州の州境までの177kmを紹介します。まっすぐ走ると1時間15分で走ることができます。


<Amarillo>
アマリロは、オクラホマシティを出発してから久しぶりの街です。オクラホマシティから西、ルート66沿いには集落がポツンポツンと現れます。それは小さいもので、立ち寄っても最低限の施設しかなく心細くなってきます。そんな中見えてくるのがアマリロ。といってもそれほどの都市ではなく今までよりは大きいという感じです。それでもちょっとだけほっとします。アマリロは、近くに川と湖があること、天然ガスと石油、ヘリウムという天然資源に恵まれたことで発展したそうです。比較的的まともなモーテルとレストランがあるので、テキサス州で宿泊する場合は、この街一択となるでしょう。アマリロには特に観光するような場所はありません。ほとんどの旅行者はこの街を通り過ぎるか、車にガソリンを入れたり、トイレに行ったり宿泊するだけです。

では、アマリロを出発します。アマリロの街の郊外は動物の臭いがとても強烈でした。相当数の牛が放牧されているのでしょう。その臭いが薄くなると再び何もない平野が続きます。

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有名なキャデラック・ランチ

<Cadelac Ranch>
アマリロを出発しすぐ、テキサス州のルート66で一番印象に残るスポットがこのキャデラック・ランチです。アマリロ出身の大金持ちスタンレー・マシューが作ったオブジェです。本物のキャデラックを10台、地面に埋めて車体の半分が地面からニョキッと突き出ています。かなり遠くからも見えるので、ルート66を走っている人なら誰もが気づくはずです。近づくとキャデラックはスプレーで落書きされていますが、立派な近代美術です。賛否両論あるかとは思いますが、アマリロの観光スポットになっています。映画「カーズ」でも背景の山はこのキャデラック・ランチ風になっていました。
ここは特に入場料などは払う必要がなく、誰でも近づけキャデラックに触れます。

<Dot's Mini Museum>
テキサス州が終わるまでにポツポツと小さな街がありますが、人が住んでいるのかどうかもわからないほど寂れていました。そんな街の中でも人の気配があったのがVegaという町です。この町の住人が自分の庭を使ってかなりどうてもいいガラクタを集めて博物館を作りました。ルート66のガイドや旅行記にはこの博物館が良く出ていますが、実際に行ってみるとちょっと地味でした。

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いかにもテキサスにありそうな60年代風モーテル

<Vega Motel>
ベガにはモーテルがありました。このモーテルの看板が良い感じでしたが、経営しているのかどうかは不明でした。

<Mid Point & Midway Cafe>
何もない街、Adrienに「ルート66の中間地点」があります。中間ポイントにはそれを示す看板が立っていて、おおくの観光客がこのポイントで写真を撮ります。やっと半分走ったのかと思う程遠かったというのが率直な感想です。
そこにポツンとホテルとカフェがあります。ここのあたりには街がないので、中間ポイントの看板を撮影するために止まったついでにカフェに寄るのでしょう。まさに観光地と化したミッドポイント、いったい何が商売になるのかわかりません。

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ルート66をやっと半分走り終えました!

<1st & Last Motel>
テキサス州最後の街はGlenrioといいます。家は数戸あるようです。住人は10人以下でしょう。街の機能はないようです。テキサス州とお隣のニューメキシコ州の州境にまたがって作られたのがファースト・アンド・ラスト・モーテルです。テキサス州から西に向かっている人、ニューメキシコ州から東に向かっている人、どちらにとってもその州最後のモーテルであり、次の州で一番初めのモーテルとなります。なかなかユニークなネーミングですが、このモーテルは現在営業していません。街に何もないため、ここでモーテルを営業するのは無理でしょう。かつては宿場町だったのかもしれませんが、今は、旧ルート66の直ぐ脇を州間高速が走っているので、ほぼ100%の車がこの街に気づくことなく通り過ぎてしまいます。でもルート66を旅する人にとっては理想の写真撮影ポイントとなっています。

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かつては栄えていたであろう州境の町

*コラム:ルート66の折り返しポイント*
シカゴから1139 mile、数日をかけてたどり着いたルート66の中間ポイントにはカフェ以外何もありませんでした。テキサス州は、ここに紹介したいくつかの観光ポイントはありますが、急いでいる方は州間高速に乗ってしまったほうが良いと思います。旧ルート66は、そのほとんどが残っていますが、ただの一本道でした。
オクラホマからテキサスに入って変わったこと、それは自然の凄さです。オクラホマから始まった土赤い大地、そして街と街の間隔が開いてきて、それに伴い人口も減っていきます。テキサスは、アマリロ以外街と呼べる町はほとんどなく、ひたすら平原が続いています。そしてだんだんと標高が高くなってきて今まで平らだった土地が隆起してくるのです。土地がでこぼこしているのはミズーリ州以来です。この景色がとても美しいのです。
グレート・プレーン(大平原)と呼ばれるアメリカの中心 にある平地がそろそろ終わり近づいてきました。自然の景色もただの砂漠から高原地帯に変化してくるんです。このグラデーションがダイナミックです。

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テキサス州とニューメキシコ州の州境。何もありませんでした。

テキサス州を走り終えました。アメリカ国内には時差があり、テキサス州で中部時間帯は終了します。州境を越えニューメキシコ州に入ると時計を1時間巻き戻して下さい。ニューメキシコ州と次のアリゾナ州は山岳時間帯となります。
次回は、ニューメキシコ州。1時間特しての旅となります。ニューメキシコはメキシコと名前が付きながら、そこは高地でした。

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