どうしようもなくなりたい
暑い。ここ数日の暑さこそ、茹だるような暑さってやつだ。
まだ自分の年齢が一桁だった頃、夏が大嫌いだった。暑さに怒ることができた。いくら薄着になっても暑いし、すぐ喉が乾くし、拭いても拭いても汗が噴き出し、で不愉快極まりなかった。
5歳くらいの時だったか、夏に祖父の畑仕事を手伝いに行った時、5分に1回「きゅーけい!」と言っては木陰でお茶とクッキーを食べたのを憶えている。3回目くらいのクッキータイムで大人たちに「もう今日は帰ろうか」と言わせてしまって、私が畑仕事を手伝いにいった