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#12 さるうさぎが生きる道
告白3
ーーそれでも2人(1匹と1羽)は何回も頼んだ。そして、やっとこんなことを言ったのだ。
「分かった。結婚させてやる。」
と、だけど、次の言葉を聞いて、2人(1匹と1羽)は考えこんでしまった。それは、
「しかし、兎子(うさぎこ)。結婚したら兎子は猿族だ。いくら兎子の体の中の血が全て卯のものでも、猿というのは変わらないのだぞ。」
と言った。そして、美絵(みえ)は
「それでもいいです。もっといえば、早くここを出たいくらいです。なぜそこまで猿を嫌うのですか。」
と言った。
「兎子。その質問に答えてやろう。わしがなぜ学校や習い事を兎専門にしたか。それは全て、お前や兎美(うさみ)のためなのだぞ!」
「なぜなんですか。何が私のため?私、うさぎと猿が共に学べる共に習える学校の方が良かった。なにに、なのに…。」
と美絵が言っていると、
「もう、やめようよ。あなたのお父様のいうとおりだ。猿が兎を愛するなんて、不可能なんだ。ありえないのだよ。」
と猿希が言った。それに続いて、
「そんだ。こうやって彼も言っているではないか。」
と言った。
「いやよ。こんなの絶対いや。猿希さんがあきらめても、私はあきらめないから。」
と美絵は言って、猿希を引っ張って、外へ出ました。ーーーー
「ということなの、沙留卯(さるうさ)。本当はもっと話したいけれど、もう夜だから、今日はお開きにして寝ましょう。」
とお母さんは言った。沙留卯は、
「うん。」
と答えた。
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