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雪乃さんと僕のミステリーと少しエッチな日々。 随時更新 連載中水族館。 雨。 花火。 電…
『真夜中の水族館って知っている? 思うんだ、ガラスの向こうに行ったら死んでしまうけれど…
←前話 「霊障うんぬんではなくてさ、知らずにとは言えまるで不可逆な自殺行為なんだ。沙也加…
←前話 倦ねるよう鋏を刺した封書。苛まれ事があるワケではないのだけれど、毎度訪れる健康…
←前話 「何を見ているのかって? そうだね……どうやらそれは病気らしいのだけれどさ、私は…
←前話 「面白そうだとソソるモノ。それだけなのだから私は上等なんかではなくてさ、まるでロ…
←前話 ーー急ぎナマエをヨんだ……。 まもなく冬至の頃と言うのに蒼褪めた寝汗で顔を覆う様子を三晩も眺めたのだから興味を唆ったのだろう……僕は雪乃さんに伺われるがまま、まるで少女よう事の末を打ち明けた。 「先週仕事で福井に行ったんだっけ? ……その時水月が見知らぬ人に分けてもらった椿餅ってさ、葉の下に薄皮がなかった? それね、私にと買って来てくれた土産とは違う “ マガイモノ ” じゃないかな。 まったく……小浜の “ 椿 ” はダメなんだよ、碧薄いモノが覆っていたの
←前話 堕ちた時、紫色に跳ねる黄泉の洞窟で背のまま向いた眼差しに脚を掴まれた。 浅い…
←前話 ピラミッドみたいにほとんど正四角錐の山ってあるでしょ? そんなモノが自然を装っ…
←前話 影に寄せられ更に闇へ、そのまた奥へと……皆が戸惑い無く寄せられてゆく様を、やや…
←前話 「……こんな話を知っている?」 猫の唇から幾度と溢していた彼女に託された木箱。…
←前話 日中には遅く今宵と言うにはまだ早い頃、柑子色を跳ねらせる畳を雪乃さんがなぞった…
←前話 『外は冷えるのだから突っ立ってないで早く上がらせろ』言わずにもせっつく雪乃さんは…
前話 「オデンの中に豆腐は入らないでしょ?」 薄紅はすっかり深緑になる頃だというのに鎮座した祠であるかのような四面で腰に布団を跨ぎオデンをつついている。雪乃さんの寒がりはさも相変わらずだ。 左眼の違和感には随分慣れたのだろう。夢先を僕に明け渡した雪乃さんはまるで冥を隔てるよう撫でる前髪を嫋々と弛す……それは湯気の霞みを無くし艶までを醸していた。 「で、入れちゃったんですか? 豆腐っ」 「パスカルの賭けだよ。いいじゃないのさ、不味くなる事でもないのだし」 それ