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今を引き受ける

僕は早稲田大学の第一文学部というところを卒業したのだが、僕の周りには割と作家志望の人がいた。

というのも、そもそも早稲田の文学部を作った人が坪内逍遥という著名な文学者だし、有名どころだと村上春樹や五木寛之、北川悦吏子なんかもいる。

作家志望として文章を書いて、作家として成功できた人はいいのだけれど、多くの人は作家としては成功できなかったのではないだろうか。

たとえとして作家を挙げたのだが、ミュージシャン、医師、弁護士、新聞記者…etc、どんな仕事でもいい。
自分が憧れる仕事に就こうと努力したが、結局なれなかった人は多いと思う。というか、希望通りの仕事に就けている人の方が少ないと思う。

しかし、自分がやりたいことを仕事にできなくても、辞める必要はないと思う。本当に好きならばそれで食べていけなくても手が動くはずだ。
上に挙げた例だと、作家志望なら文章を書き続ければいいし、ミュージシャン志望なら趣味でも音楽を続けることはできる。医師志望なら臨床は無理でも医学関係の知識を広げることはできるし、弁護士志望なら法律を学ぶことは弁護士にならなくてもできる。新聞記者志望ならnoteを使ったジャーナリズムを展開することもできる。

このように、当初と違う形になるだろうが、好きなことを続けることはできると思う。
仕事はあまり好きではないことをしなければならないかもしれないが、その仕事のなかでも自分の好きなことに結び付けられるものを見つけることができるのではないか。

作家として世に出た人で、元々全然違う仕事をやっていた人は多くいる。大学の教授なんかでも最初から研究をやっていたわけではない人が教授になっていたりする。

色んな人の文章を読んでいると、挫折があった人のほうがえてして、響く文章を書いていたりするし、仮に今、日の目を見ないとしても、遠く将来に素晴らしい評価を得たりすることもあるだろう。

自分が望んでいるわけでなくとも、今の場所で今やるべきことを引き受けることが、その人の人生を豊かなものにすると思う。

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