煙
2人以上の人間が集まる場合にはその場所に11m以上の煙が立ち昇っていることが条件として定められており、それ以外の場所に複数人が集まる場合には届け出が必要となっていた。これが誰によって、何のために定められたものなのかは不明であったが、しかし不明であるからこそ、そこには神秘や畏怖の念が湛えられ、この約定の遵守は人々にとって祈りそのものとなっていた🙏。ビビりきった人々はそもそもにおいて集合すること自体を避け続け、それ故に、届け出を提出する場合どこを訪ねるべきなのか、また、約定を破るとどうなるのか、そうした詳細は誰も知り得なかった。
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