禁酒日記35日目

朝ペペロンチーノ。昼コンビニの冷凍パスタ。夜バーのチャーハンと鶏天。

バーでライブを観る。地元のバンドたち。全くのれない。のれるわけがない。俺は音楽が好きではないのだ。酒があれば音楽でのることもできる。酒なしでは音楽など楽しくない。

思うに、酒に酔った時の俺は俺とは違う人格だ。酔った時の俺は音楽が好きだし、人に優しいし、思ったことは正直に言う。これだけだと良いやつのようだが、自分が言ったことは覚えていないし暴力的だ。物を殴ったりする。まあ、典型的な酔っ払いだが、この酔っ払いでなければ音楽にのることもない。シラフの俺は音楽は嫌いだが、酔っ払いの俺は音楽が好きだ。シラフの俺は本を読むが、酔っ払いの俺は本を読まない。シラフの俺は人と話したくないが、酔っ払いの俺は人と話したがる。

俺は今禁酒しているのだから、酔っ払いの俺を演じる必要はないのではないかと思い始めた。シラフの俺は暗い奴だ。だから暗い奴として暮らせばいい。

しかし、そんなことに今になって気づくのは、死に間際になって天職を見つけるのと同じくらい馬鹿らしい話だ。禁酒などやめて今から浴びるほど酒を飲んだ方がマシだ。

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