「手をかかげてすかし てみる空からのひかり は何色かしら」といつ もの君の問いかけに、 今日も答えられなくて 泣き出しそうになって しまう。もうここには いない裸の背中。ひと り、部屋の壁の前で、
すべてを手放して 宙に身をまかせてしまったときの かろやかさ、静々しさよ (ほんとうは 飛び立つこと など できは しないので 粉 々 になった 身体ひとつ ひとつ ひろいあつめてまた 歩き出さねばならない) ただでさえ 背負いきれやしない この身の生に加え ともに暮らす人だったりとか 思い浮かべる 顔馴染みの あの人あの人のかおだったりとか すべてのあなたにどこかで笑っていてほしい どうか どうにか元気でと 祈り