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2022.6.23米国株式市場振り返り

23日の米国株式市場は反発して取引を終了。景気後退への懸念が続く中、ディフェンシブ株やハイテク株の上昇が景気敏感株の下落を相殺した。

S&P総合500種はプラス圏とマイナス圏を行き来する展開となったが、引けにかけて上げ足を速めた。米国債利回りが2週間ぶりの水準に低下し、ハイテク株や他の金利に敏感な成長株の追い風となった。S&P500は先週、週間で2020年3月以来の大幅な下落率を記録。市場ではその後も不安定な取引が続いている。

グリーンウッド・キャピタルの最高投資責任者、ウォルター・トッド氏は「見通しを巡る不透明感が極めて高いため、市場は混乱している」と語った。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は下院金融サービス委員会の公聴会で証言し、約40年ぶりの高水準に達しているインフレを抑制するFRBのコミットメントは「無条件」と表明した。同時に、積極的な金融引き締めが失業率の上昇を招くリスクが存在するという認識を示した。

S&Pグローバルが発表した6月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.2に低下し、5カ月ぶりの低水準となった。高いインフレ率と消費者心理の悪化によって全般的に需要が減少した。

DAデビッドソンのウェルスマネジメントリサーチ責任者、ジェームズ・レーガン氏は「FRBは(景気の)鈍化を確認したいと考えており、データにそれが反映され始めている」とし、「経済成長は減速しつつあるが、リセッション(景気後退)に陥るほどかどうかが大きな問題だ」と述べた。

シティグループは世界的な景気後退の可能性が50%近くあると予測している。

この日はディフェンシブセクターが好調で、公益事業、ヘルスケア、不動産が2%以上の上昇となった。

ハイテク株も買われ、マイクロソフトが2.3%、アップルが2.2%、それぞれ上昇した。

一方、エネルギー株は3.8%下落。エクソンモービルが3%安、シェブロンが3.7%安でS&P500の重しとなった。

このほか景気に敏感な素材、工業、金融も下落した。
 【その他の気になるニュース】
・フェデックスが第4四半期決算を発表した。売上高は市場予想を下回り、一株あたり利益(EPS)は市場予想と一致する結果となり、時間外取引で2.5%上昇している。

☆売上高:$24.4B (市場予想:$24.49B、)
☆EPS:$6.87 (市場予想:$6.87、)

フェデックスの年初来変動率は11%となっており、優れたパフォーマンスで推移している。またフェデックスを構成銘柄とするS&P500の年初来変動率は20.34%となっている。

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